2006年04月28日

李白の月

李白の月』読了。


マンガとエッセイ(解説?)を組み合わせた肩の凝らない読み物です。

南伸坊さんが選んだ(気に入った)中国古典を、マンガに仕立て直したものですが、多少は南さんなりの解釈が入っています。でも、原文の持つ、ほのぼのした味わいは失われていません。

〔管理人による補足〕

投稿者 rockfield : 16:26 | コメント (0)

2006年04月27日

孫文

孫文〈上〉武装蜂起』『孫文〈下〉辛亥への道』読了。

かつて単行本で刊行されていたものの改題・文庫化。基本的には孫文の一代記ではなく、中華民国誕生の直前までを描いたもので、さてこの先の展開は(?)といった期待を抱かせる結末です。

宮崎滔天をはじめ日本人との交流にもさりげなく言及しているところは、陳舜臣氏ならではだと思いますし、台湾でも大陸でも国父と慕われる孫文の、英雄ではなく、いろいろと苦労を重ねた一個人としての姿が描かれています。

しかし陳氏は歴史上それほど有名ではない人物、たとえば法規を試みて失敗し処刑されてしまった人など、にも細かく言及してくれていて、中国史好きには面白いと思いますが、中国史になじみのない人には消化しきれなくなるのではないかと、思ってしまいました。

この調子で民国成立以降へと小説が進んだら、それこそ綺羅星のごとき登場人物に囲まれた、一代スペクタクルになるのでしょうか。早くそれが読みたいものです。

〔管理人による補足〕

投稿者 rockfield : 21:42 | コメント (0)

2006年03月20日

謝罪を越えて

謝罪を越えて―新しい中日関係に向けて』読了。

<新思考>で話題を呼んだ馬立誠氏の作品です。原書(親本)は数年前に出たもので、その文庫化ですから、多少内容的に古びている部分もあります。

それにしても、こういった知日派、親日派が確実に中国に存在するのに、その人たちの立場を悪くしてしまうような言動ばかりを繰り返す日本の政治家には、今更ながら呆れてしまいます。

馬氏は決して単純な親日派ではありません。むしろ中国内の愛国主義に凝り固まった人たちに向ける辛辣さと同じ程度で日本に対しても意見を述べています。これに対してきちんとそのボールを受け取って投げ返せる人材が日本にはいないのでしょうか?

<新思考>にしても、この本にしても、馬氏がこのようなボールを投げて来るには、必ず中国共産党内にそういう勢力があるからだと思うのですが、この数年、そんなボールが投げられていることにも気づかず、ほったらかしにしていた日本なわけですから、もう中国も見限ってしまったかもしれないですね。

〔管理人による補足〕

投稿者 rockfield : 19:12 | コメント (0)

2005年12月02日

中国農民の反乱

『中国農民の反乱―隠された反日の温床』

読了。


沿海部の大都市の繁栄ぶりとは裏腹に、中国の農村は今後の中国の発展の最大のアキレス腱になるという話は、既に聞き及んでいましたが、著者自らの体験によるそのリポートです。

原書が出て、数年後の今年、文庫化されたわけですが、著者曰く、問題は少しも解決していないと。本当に深刻な問題です。

昨今の日本では中国人の増加が治安の悪化を招いているという言説が聞かれますが、中国でも農村からの流入者が増えることで北京や上海では治安が悪化しているとのこと。田舎者を馬鹿にし差別する北京や上海の人は、中国人を差別する日本人と、どことなく重なって見えました。

〔管理人による補足〕

投稿者 rockfield : 21:45 | コメント (0)

2005年08月23日

偽満州国論

『偽満州国論』読了。

満州国の通史とか裏面史のようなものを期待して読み始めましたが、むしろ本書は「近代国家論-満州国を素材として-」といった感が強いものでした。なので、いわゆる中国史専攻の人には、なかなか歯ごたえのある一冊ではないでしょうか。満州の「州」を「洲」にしないのは何故なのか、というのはおくとして解説で永江朗氏が言うように「近代国家や共同体について考察する試み」というのが本書の狙いなのでしょう。

吉本隆明などを引き、ほとんど満州国とは関係ない部分が紙幅の半分以上を占めていて、結局のところ満州国ってどんな国なのということが見えてこなかったのは、あたしの読解力に問題があるのでしょうか。

〔管理人による補足〕

投稿者 rockfield : 19:30 | コメント (0)

2005年01月17日

中国人民に告ぐ

祥伝社黄金文庫の『中国人民に告ぐ』(金文学著)を読みました。

かつて大ヒットした『醜い中国人』などと同系統の作品です。ですから、そういったものを数多く読んでいる人には、それほど新味もないかなと思います。取り立てて、最近の中国事情を反映したと思えるような記事もないですし、これを読んだからといって中国ビジネスにすぐ益するような部分があるわけでもないですし。

著者の金文学氏は在日朝鮮系中国人とのことですが、朝鮮・韓国との比較というのも、本文中では目立っては出てきません。また日本の風俗・習慣などについての考察も、ちょっと違うんじゃない、と首をかしげてしまうところもあります。

ただ、このような社会現象などの考察は、自分が普段接している社会や友人関係、見ているテレビ、読んでいる書物に影響されること大でしょうから、一概に金氏が間違っていると決めつけることは慎まなければならないでしょう。個人的には、もう少し今の中国、今の日本の断面を描いてくれるとうれしかったと思います。

〔管理人による補足〕

投稿者 rockfield : 10:50 | コメント (0)