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2005年08月11日
電子書籍とあたしの勤務先と……
電通が上半期の話題商品を発表したので、そのリストを眺めていましたら、電子辞書などと並んで電子書籍とか携帯読書なんてのがありました。
携帯電話で本を読むってのは、あたしなんかにはまだまだ違和感があって、ちょっとした情報や語学なら単語練習といった利用なら面白いと考えていますけど、文芸書や専門書を携帯で読むってのはどうなんでしょう?
もちろん携帯で読むような文体、内容の文芸書ってのもあるんでしょうけど、あたしの勤務先が出しているような海外文学作品を携帯で読むかと言われると……。でも、今どきの若者の感覚なら「アリ」なんでしょうかね。否、今どきの若者は海外文学なんてほとんど読んでないか(涙)。
携帯電話はともかく、電子書籍端末とかブラウザ上での読書なら考えられると思います。この数年、ブラウザと言うかモニターと言うかディスプレイの文字も格段にきれいになりましたし、読書用のフォント開発や輪郭をなめらかに見せる技術なども日進月歩のようです。なので、以前ほど「目が疲れる」「読みにくい」といったことはなく、紙の本を読むのと同じように読めるようになったのではないでしょうか。
では、その電子書籍端末にどんな作品を提供するか。昨今台頭してきた会社なら電子も紙も両方ともというメディアミックスなんでしょうけど、既存の出版社は「まず紙の本を売って…」という呪縛から離れられません。採算の取り方というか、資金回収の手段が、紙の本を売る、再販制といった既存のやり方をベースに考えられているから仕方ないのでしょう。
個人的には、例えば既刊本(クセジュやUブックスも含め)で、品切れになっているものを提供するなんてどうかと考えています。もちろん、売れる見込みのないもの(売れなかったもの?)というのもあります。その本の役割・使命を終え、今さら復刊しても意味のない本もあるでしょう。でも、そういったものを差し引いても、提供できる作品というのはあると思います。
また、たとえ現在では価値がなくても、何らかの方法で出版物を保存しておく方法として、デジタル化って悪くないと思ってます。(現状では、品切れ・絶版本ってのは、出版社の倉庫などからなくなってしまったら、あとは古本屋を探し回るしかない!) 復刊しても売れない、意味のない本もたくさんあると思いますが、刊行物保存だけでなく、一人でも読みたい人がいるならそのニーズに応えるという観点からも、電子化のメリットってあると思うんですけど、そうまでして、金をかけて電子化する意味ってあるのかと言われると……。
平凡社の東洋文庫が、ジャパンナレッジで公開されていますが、こういったところにとりあえずクセジュとUブックスを提供するっていうのは、まんざら夢物語だとは言えないと思うのです。
もちろん、誰がデジタル化するんだ、という問題があります。中小出版社は、いま苦しい経営状況で、そんなことにお金をつぎ込んでいる余裕はありません。でも、アジア各国に下請けに出せば、かなり安いキーパンチャーが確保できます。実際に組み版を韓国や台湾などに出している会社もありますから。それが実際にどのくらいの価格で、費用対効果の面で割に合うのかどうか、あたしにはわかりませんが、今後のことを考えた時、そんなにマイナスではないと思うのですが……。
〔管理人による補足〕
投稿者 rockfield : 2005年08月11日 08:15
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