中東情勢を理解するのは難しいけれど、少しでも知識を得たいと思って……

サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』の続編とでも言うべき『シーア派とスンニ派』が発売されました。

前著は発売後すぐに購入して読みましたが、今回のもこれから読みます。楽しみです。

  

それにしても刊行までちょっとインターバルが空きすぎてしまいましたね。

中東情勢って刻々と変わるので早く出さないとならない反面、どんなに急いでも、それを超えるスピードで現実が進んで行くので、どの程度の内容でまとめ、どのタイミングで刊行するかが非常に難しそうです。

で、この間に続編の刊行を待ちきれなかったというわけではありませんが、『オリエント世界はなぜ崩壊したか』も読んでみました。こちらも非常に面白い一冊でした。併読をお薦めします。

やはり読書傾向というのは隠せないものなんですねぇ~

昨日のダイアリーでも書きましたが、『ヴィルヘルム2世』はもうすぐ読み終わりそうです。話は第一次世界大戦へと進んでおります。

で、再びわが書架を見てみると、こんな本がしっかり買ってありました。

同じく中公新書の『バルカン』と文庫クセジュの『第一次世界大戦』です。

 

やはり、あたしってこのあたりの時代が好きなんですね。

 

となると『力の追求 ヨーロッパ史1815-1914(上)』『力の追求 ヨーロッパ史1815-1914(下)』も買わないと、否、読まないとならないのかしら?

脈絡もなくいろいろと読んでいるようでいて、読書傾向というものは意外とはっきりと見えたりするもので……

いま『ヴィルヘルム2世 ドイツ帝国と命運を共にした「国民皇帝」』を読んでいます。第一次世界大戦の時のドイツ皇帝の評伝となると、やはり気になってしまいます。で、確か中公新書には他にもこの時代を扱ったものがあったようなあ、と思ってわが書架を見てみるとご覧の通りです。

ビスマルク ドイツ帝国を築いた政治外交術』も『第一次世界大戦史 諷刺画とともに見る指導者たち』もしっかり所蔵していました。

  

文庫や新書は値段が手頃なこともあって、自分の専門とする分野以外でもちょっと気になるものだと、とりあえず買っておこう、読んでみようという気にさせられます。脈絡もなく買っているようで、こうしてみると、意外とそれなりに気になる分野というのは確固たるものを持っていたのだなあ、とも思います。

わが不明を恥ず

少し前に岩波新書の『インド哲学10講』を読みました。すると、その中に野田又夫の著作を引いている箇所がありました。野田又夫って誰? というのが、恥ずかしながら、その時のあたしでした。

 

で、調べてみますと、岩波文庫から『哲学の三つの伝統 他十二篇』という著作が出ていることがわかりました。早速買い求めて読んでみましたところ、これがものすごく面白い! こんな哲学者がいたんだ、どうして今まで知らなかったんだ、とわが不明を恥じたのでしたが、読み進めていると、もっと恥ずかしい事態が……

この野田又夫の著作、文庫や新書などで今でも手に入るものが何冊かあるようですが、そんなことよりも、なんと全5巻の「著作集」が出ていたではありませんか! それも、あたしの勤務先から!

えーっ、と思わず声を出しそうになりました。すぐに勤務先で在庫を調べましたが、当然のことのように既に品切れ、一冊も一セットも残っていません。そりゃそうですよね、在庫があれば注文があったり、年に一度の棚卸しで目にする(目にした)こともあったでしょうが、それがなかったということは、あたしが入社したころには既に品切れになっていたものと思われます。

嗚呼、残念。在庫があれば老後の楽しみに買いたかったところです。

古書店のサイトを見ると15000円くらいで全5冊が売られているようですね。いまさらあたしの勤務先からの復刊もないでしょうし……

しかし、古代のギリシアとインド、中国を併せ論じる懐と教養の深さ、もちろん中世以降の西洋哲学が本来の専攻ですので、そちらへの目配りももちろんすごいものです。京都学派の最後尾に連なる人と呼んでよいのかも知れませんが、かつての大人然とした学者の気風、器の大きさが感じられます。

この歳になって知ることになるとは……

文学作品で歴史の勉強

地下鉄道』を読み終わりました。後半は一気でした。それぐらい素晴らしい作品です。

ここでは感想はおくとして、本作を読んだ方には『地図になかった世界』『ネバーホーム』の二作品も併せて読むべきだとお薦めします。多くの方が既に読んでいるのかも知れませんが(汗)。

  

知らない方のためにあえて書きますと、三作とも舞台はアメリカです。描かれる時代は『地図になかった世界』と『地下鉄道』は19世紀前半から半ば、『ネバーホーム』は南北戦争(1861年~1865年)が舞台なのでやはり同じような時代の物語です。少しずつ重なりつつ、主人公同士がすれ違っていてもおかしくないような三つの物語でした。

アメリカの黒人の歴史や南北戦争については本もたくさん出ています。文庫や新書などの比較的気軽に手に取ることの出来るものもあります。ただ、その手のノンフィクションや準専門書っぽいものは苦手という人も多いと思います。そんな方にはこういった文学作品で歴史を学ぶのもよいかと思います。

これらの作品中の個々のエピソードは著者の創作でしょうが、そこにはベースとなった事実があるでしょうし、一流の文学作品は歴史の真実を描いてみせてくれるものです。専門書だけが歴史を教えてくれるものではないと思いますし、こういう作品から、専門書へ進むという道もあってしかるべきだと思います。

幸いにして、あたしたちはその後のアメリカでは南北戦争が起こって、奴隷が解放されるようになったという歴史事実を知っています。『地下鉄道』の主人公たちに「もう少しの辛抱だよ」と、この事実を教えてあげたい衝動に駆られます。

しかし、その一方で、いまだにアメリカには根強い黒人差別があり、白人警官が黒人に暴力を振るったというニュースをしばしば耳にします。さらにはトランプ大統領によるメキシコ系移民排斥の方針表明など、自由の民主主義の国アメリカとは思えない事実がいまだに存在していることを、これらの作品の主人公にどう伝えたらよいのでしょう?

希望は見つかったのか?

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灯台下暗し

先日、岩波新書の『インド哲学10講』を読んだのですが、その中で野田又夫が引かれていました。

 

恥ずかしながら、野田又夫って全然知らなくて、ただ引かれている文章などが興味深かったので、著作を調べてみたら手頃なところで岩波文庫の『哲学の三つの伝統 他十二篇』がありました。というわけで、こんどはそれを読み始めたところです。

が、パラパラとページをめくっていた時に、この文庫の底本となった『野田又夫著作集』というのが、あたしの勤務先から出ている本だということを知りました!

えーっ、という感じです。驚きました。なんとなく縁を感じると共に、悔しい思いもいっぱいです。

で、勤務先で少し調べてみると、1981年頃に刊行された全5巻本でした。もちろん現在は品切れです。と言うよりも、そんな本が出ていたということを、今の今まで知りませんでした。あたしが入社したのは著作集刊行から10年ほど後になりますが、周囲に尋ねてみると、どうやらあたしが入社した時点で既に品切れ状態だったようです。

うーん、それでは知らなくても仕方ないですね。しかし、この間、一度も問い合わせすら受けたことなかったというのは、野田又夫というのは知る人ぞ知る学者だったのでしょうか。なにも知らなくて、本当に恥ずかしいです。

しかし、いま読んでいる岩波文庫、非常にわかりやすいですし面白いです。こんな学者がいたんだと、目から鱗です。

脱亜入欧なのか、中体西用なのか?

先日『ネバーホーム』を読み終わり、いまは『地下鉄道』を読んでいます。

 

その前は『海峡を渡る幽霊 李昂短篇集』『中国が愛を知ったころ 張愛玲短篇選』といった中国もの、『あまりにも真昼の恋愛』『野蛮なアリスさん』『殺人者の記憶法』といった韓国ものばかり読み続けていたので、少しは欧米ものを読もうと思った次第です。

 

  

別にアジアより欧米が好きとか、そういった区別はありません。どこの国の作品であろうと面白いと思えるか思えないか、それだけのことです。とはいえ、やはりその国の文化や歴史を意識するしないにかかわらず、作品にはそういったものが反映されるわけなので、やはり国によって同じようなテーマを描いていてもずいぶんと異なるものだということを感じます。

と、意識して脱亜入欧を試みていたのですが、カバンに入れて移動の電車の中で読んでいるのは『傾城の恋/封鎖』とこれまた中国もの。うーん、あたしはやはり中国から、アジアから離れられないのでしょうか? 別にそれならそれでいいんですけどね。

感じ方が分かれるかも?

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どこまでが物語なのか……

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