スーパーカミオカンデ今昔物語

朝日新聞にスーパーカミオカンデの記事が載っていました。最初の部分だけご紹介しますと

日本のノーベル物理学賞受賞につながった素粒子・ニュートリノの観測装置「スーパーカミオカンデ」の性能を、東京大などの研究チームが大幅に高める。2019年度にもレアアースを水槽内に混ぜ、物質の成り立ちの解明につながる「反電子ニュートリノ」の観測を目指す。

という記事です。更に改良を施すようですね。

しかしニュートリノと聞いても何のことやらさっぱりという方も多いのではないでしょうか? そんな方にお薦めの書籍がこちらです。

科学の最前線を歩く』です。この本の最後の内容がこんな感じです。

Ⅳ 宇宙の根源を問う
超新星ニュートリノで探る大質量星の最後の姿――超新星爆発  川越至桜
素敵な数、素数  寺杣友秀
地球と生命の共進化――多細胞動物の出現とカンブリア爆発  小宮 剛
宇宙のかたち――数学からのチャレンジ  河野俊丈
ニュートリノの小さい質量の発見  梶田隆章

初学者でもわかるように、東大の先生方がアカデミズムの最先端をかみ砕いて教えてくれます。

しかし、それすらも難しいという方にはこんな本もあります。

鉱山のビッグバンド』です。これはスーパーカミオカンデなどが出来る以前の神岡には鉱山があって、そこで働く人たちが中心となってバンドを結成し活躍した事実を追ったドキュメンタリーです。

これが原点?

本日見本出しの新刊です。

ベルリン陥落1945(新装版)』です。「新装版」とあるように、以前出したものの再登場です。

この数年来のあたしの勤務先は、近現代史の書籍が増えていて、それもかなり分厚い本が多くなっています。そんな一連の歴史ものの嚆矢が『ベルリン陥落1945』なのです。「こんな厚い本、売れるの?」という、ややおっかなびっくりな気持ちで出したのですが、これが実によく売れて、「このジャンルって売れるんだ」ということに気づかせてもらった一冊です。

しかし、この数年、本書は品切れになっていて、タイミングを見て重版なり、新装版なりで復活させたいという声は内外から届いていたのですが、ようやくそれが実現しました。再びの登場、よろしくお願いします。

読者対象が違うのだろうけど、こういうのが買いやすくて、売れるのでしょうね

こんな本を見かけました。

PARCO出版の『偉大なる残念な人たち』です。この手の、歴史に名を残した人の影に隠れて惜しくもメジャーになれなかった人たちのエピソードを集めた本というのは時折見かけるものです。本書の場合はそれとはちょっと違うようで、取り上げられている人物は有名人ばかり、十二分に名を残している人たちです。そんな人たちにこんな一面があったんだ、というコミックです。本体価格1200円と、とてもお求めになりやすく、歴史は苦手という人でもこれなら手に取ってくれるだろうという一冊です。

しかし、歴史の裏話好きな人にはこういう本をお薦めしたいものです。

バンヴァードの阿房宮』です。なにせ副題は「世界を変えなかった十三人」です。それでも当時は一世を風靡し、世の中を、社会を、歴史を変えてしまうのではないかと評判になった連中の伝記集です。これが抜群に面白い読み物です。

ただ、400頁超で、本体価格3600円。よほどの歴史好き、本を読み慣れている人でないと手が出ないのも事実です。この本ももう少し分量を少なくて、せめて2000円台前半なら気軽に読んでもらえたのでしょうか? しかし、そうなると一人一人のエピソードが薄っぺらくなってしまうきらいがあります。だったら、取り上げる人物を数名減らせばよかったのでしょうか? 翻訳書の場合、一切削ってはいけないという場合もあるので、この本でそれが可能だったのか……

映画公開間近です

本日の朝日新聞夕刊です。

映画「ハイドリヒを撃て」が公開間近なので、その紹介記事です。

 

ゲームのキャラクターにもなっているハイドリヒに関する書籍としては、映画原作ではありませんが、『ヒトラーの絞首人ハイドリヒ』くらいしかないでしょう。あとは『HHhH』でしょうか?

映画上映館近くの書店の皆さま、どうぞよろしくお願いします。

ゾンビ増殖中?

まずは昨日の朝日新聞夕刊。

ゾンビが増えているそうですね。

 

ゾンビ映画などが流行るのはそれなりに社会的理由があるはず。そういった考察なら『ゾンビ襲来』がお薦めです。装丁はそれっぽいですが、中味は真面目な本です。

続いては今朝の朝日新聞から。

 

デジタルアーカイブは国を挙げて取り組まないとならない問題だと思いますが、やはり権利関係が面倒なのでしょうね。フランスの事例を取り上げた文庫クセジュ『INA 世界最大デジタル映像アーカイブ』が参考になるのではないでしょうか。

そして最後も今朝の朝日新聞。

こういった商品と書籍は全然性格が異なりますが、それでも発売後すぐに品薄になるものってあります。別にわざとやっているなんてことはありません。ただ、こちらも予想もできない動きがあったりするのです。それがSNS発信なのか、それすらつかめないまま、とにかく注文だけは殺到し……

こういう場合、売れているのは主にアマゾンなどネット書店ばかりで、一般の書店ではそれほど動いているわけではないことが多々あります。そうなると出版社の在庫はみるみる減っていくのに、書店店頭の在庫はそれほど減ってはいない。それでも注文は来るから重版しようかどうしようか、悩みは尽きないのです。

別巻が楽しみ!

この週末の読売新聞の紙面です。

フランス現代思想が熱い、ということなのでしょうか? 挙がっている名前はデリダ、レヴィ=ストロース、フーコーといった面々。

となると、この秋刊行予定の『メルロ=ポンティ哲学者事典』の別巻が、ちょうどこういった哲学者を扱っていますので、非常に参考になると思います。

これほど秀逸な展開の仕方、見たことない?

お陰様で好調な新刊『日本の夜の公共圏』ですが、ブックファースト新宿店で、こんな感じで同署を並べているのを発見しました。

まずは『なぜ働くのか』を並べて労働に対する疑問を投げかけ、その次に『18時に帰る』という、よき家庭人でもあるサラリーマンを目指したようなタイトルを配置。非常にわかりやすい主張です。

 

しかし、その次に並んでいるのが『日本の夜の公共圏』です。

「早く帰る」のは何のためか? それは子供が待っている家庭に帰るためではない! ママが待っているスナックへ行くためだ! そこに公共圏があるからだ!

「なぜ働くのか?」と問われれば、それは晩に美味しいお酒をスナックで飲むためだ!

いやー、明快な展開方法ですね!

碧野圭さんオススメ?

人気シリーズの最新刊『書店ガール6』の215頁です。

本作の主人公、彩加が店長を務める取手のエキナカ書店でワンオペをしているシーンです。

「これ、いただけますか」
女性客が単行本を差し出した。彩加がこっそり自分の趣味で並べて置いた『歩道橋の魔術師』という本だ。地味な台湾の翻訳小説なので、まさか売れるとは思わなかった。思わず客の顔を見て、声をあげた。

同書を買ったお客が誰だったのかは、是非『書店ガール6』を読んでいただくとして、ここに登場する『歩道橋の魔術師』は、あたしの勤務先の刊行物です。確かに地味な翻訳小説ですが、かなり売れた本です(笑)。

また本書の解説で岡崎武志さんが、読書は必要ないという朝日新聞の投書について取り上げていらっしゃいますが、これについては『パブリッシャーズ・レビュー』の最新号(白水社の本棚、2017年夏号)のコラム「愛書狂」でも触れています。併せてお読みいただければ幸いです。

で、この『書店ガール』シリーズ、あたしはずっと読んでいます。最初の単行本が出た当初、あたしは中央線沿線の書店が営業担当で、当然、舞台となった立川のオリオン書房も訪問先の一つでした。そこで、「こんど出た新刊、うちが舞台なんですよ」とお店の方に教えていただいたのを覚えています。その後も吉祥寺が舞台になったりして、やはり馴染みの設定が懐かしさを覚えます。

ちなみに、本作のもう一人の主人公、小幡の奥さん・亜紀って、ドラマで渡辺麻友がやった役ですよね? 本書を読んでいても、まゆゆの顔がちらついてしまいました(汗)。

あと一巻

並べてみました。『メルロ=ポンティ哲学者事典』です。

第一巻刊行で、これで本編は完結ということになります。

残る別巻は秋の刊行、10月か11月になる予定です。いましばらくお待ちください。