書店で見かけたもの

下の写真は、町田にある久美堂本店。

YA出版会のセットが棚に揃っています。中高生の皆さん、是非どうぞ!

上の写真はブックファースト新宿店。ポール・オースターの新刊が二か月づけて刊行になったのを記念して、オースターの翻訳と、オースターが影響を受けた作家たちの本を取り揃えています。オースター作品は、あたしの勤務先でもいくつか出していますし、オースターが影響を受けたベケットのもの出していますので、思いのほか、あたしの勤務先の刊行物が並んでいます! ありがたいことです。

極めて個人的な感想を……

発表された、第三回日本翻訳大賞で『ポーランドのボクサー』が大賞を受賞しました。なんと、これで第一回から三回連続で大賞を受賞したことになります。

上の写真がその歴代受賞作です。一番右が今回の受賞作『ポーランドのボクサー』、そして右から第一回第二回のそれぞれ受賞作になります。

  

『エウロペアナ』は小説とノンフィクションをうまくミックスした二十世紀史で、刊行当初は本屋で「歴史」の棚に置かれているところもありました。コミュニズム、ナチズムに翻弄された東ヨーロッパの苦悩が、皮肉や冷めた笑いを交えながら語られます。

『ムシェ』はこれも実話のような物語。スペイン内戦を避けてベルギーへ疎開したスペインの子供たち。その一人を引き取ったムシェ。しかしヨーロッパ大陸はナチスが台頭して更に危険な情勢、子供たちは再びスペインへ戻ることになります。そんなムシェ氏は反ナチスのレジスタンス運動に加わり……

『ポーランドのボクサー』はナチスに迫害された中米に逃げてきたユダヤ人一家。その家の息子が自分のルーツを探すかのようにヨーロッパを訪れ、そこでヨーロッパで白眼視されているジプシーとさまざまな交流を通じ、自分や家族について考える物語。

と、こうしてみると、少なくともこの三作に関しては、ヨーロッパの一筋縄ではいかない現代史を巧みに文学に昇華させた作品が選ばれた、という感じがします。

今年も選んでいただきました!

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