アジア文学が盛り上がるか?

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たとえば、こういう方面から

昨日聞きに行った、陳光誠さんの講演会。NHKのサイトでも様子が紹介されています。

昨日のダイアリーで感想などは書きましたが、個人的にはもう少し異なる角度から考えていることがありました。

陳光誠さんの問題、中国共産党の問題などを考えるにあたっては、昨日も挙げた『不屈』や『中国 消し去られた記録』などを読んでもらえばよいとして、もう少し手軽にというのであれば、中国については掃いて捨てるほど文庫や新書が出版されていますので、気になったものから読んでみればよいと思います。

ただ、こういったノンフィクションはどうも苦手という人もいると思います。そんな方に、直接的に中国の抱える問題を訴えるものではありませんが、中国文学をお薦めします。

たとえば、陳光誠さんの活動の始まりは一人っ子政策に伴う強制中絶の問題でした。この問題に興味がある方なら、ノーベル賞作家・莫言の『蛙鳴』が面白いのではないでしょうか? よくもまあここまで書けた、書いたものだと思います。

 

あるいは閻連科の『愉楽』など、彼の多くの作品は中国政府批判の要素を含んでいます。人権活動家とは異なる立場で、中国を変えよう、現状をなんとかよいものにしようと、それぞれの立場で奮闘している人がいるのだと思います。そんなところにも、海外文学を読む楽しさ、読む意味があるのではないでしょうか。

そして、そこまであからさまに政府批判を訴える作品はちょっと苦手というのであれば、映画にもなった『ブラインド・マッサージ』は、盲人たちが経営するマッサージ店が舞台の群像劇です。そこには政府批判などは見えませんし、取り立てて盲人が社会の中で差別されているような描かれ方もしていません。素直な中国社会、都会で懸命に生きている人を描いた作品で、そんなのも紛れもなく中国の一面なんだと思います。

こんなふうに、中国のことを取り上げるにしても様々なアプローチ方法がありますし、出版社はそれに関わることができるわけですから、楽しい仕事だと思います。