装いも新たに!

アラスカを追いかけて』という本を覚えていらっしゃいますでしょうか?

さよならを待つふたりのために』のジョン・グリーンの作品で、同作が映画「きっと、星のせいじゃない。」として公開されたころ、あたしの勤務先に『アラスカを追いかけて』の問い合わせの電話が増えました。映画の公開に合わせてちょっとしたフェアをやろうという書店さんの注文であったり、『さよならを待つ~』を読んで『アラスカを~』も読みたくなった方からの注文であったり、というところが主でしたが、確かに注文や問い合わせが突然目立つようになったのを覚えています。

しかし、その時点で、既にあたしの勤務先ではこの作品は品切れ、重版の予定もないという状況で、問い合わせにはすべてお断わりするしかありませんでした。

 

それがこのたび、こんどは金原瑞人訳でタイトルは同じく『アラスカを追いかけて』のまま、岩波書店から刊行されました。

訳者を変えて再び本が読者の手に取れるようになる。

本来なら、あたしの勤務先が品切れになどせず、出版し続けられればよかったのでしょうが、いろいろ事情がありまして……(汗)。お察しください。

ただ、文庫などでも出版社を渡り歩いて刊行されているものも数多くあります。読者としては、出版社がどこであれ本が手に入る状態になっているということは嬉しいことだと思います。