いろいろと複雑なようです

LGBTとハラスメント』を読みました。好奇心もありますが、やはりできるだけ正確な情報を知っておきたいという思いもあって手に取ったわけですが、あたしの場合、「知っているけど理解できていない」という状態だと思いました。

こういう書き方は不謹慎と言いますか、かえって差別やハラスメントを助長させることになるのかも知れませんが、やはり考えてしまうのは同性愛者の人に告白されたら、という下世話なことです。森茉莉の作品ではありませんが、男性の同性愛の場合、文学作品などでは美少年が登場することが多いですが、実際にはそうとは限らないでしょう。やはり現実問題として、わが身に置き換えて考えてみた場合、自分はどう対応するだろうかを考えてしまいます。

ただ、よくよく考えれば、異性から告白されようが、異性を好きになるときだって、やはり好みというのはあるわけで、異性だからといって誰でもよいわけではないのは万人共通のことだと思います。そう考えると、異性か同性かを問わず自分の好みのタイプであるか否かを基準にすればよいだけのことなのかも知れません。

でも、あたしは、自覚的には異性愛者だと思うので、同性を好きになることはないですし、告白されたとしても断わるしかないと思います。そう思っていたのですが、この本を読みながらふとこんなことも考えました。

乃木坂46の白石麻衣のような子がトランスジェンダー、つまり性自認が実は男性で、なおかつ同性愛者であった場合です。ついでに服装は異性装だとします。つまり、見た目は頭の先から足の先までテレビや雑誌で目にする白石麻衣です。特に性別適合手術を受けるわけでもなければ、まるっきりテレビで見ているそのまま、美人の中の美人と呼ばれる白石麻衣その人です。

こうなると、「あたしは異性愛なので…」という気持ちも揺らがないとは限りません。だって、相手が白石麻衣なんですから。

ちょっとくだらない横道にそれすぎました。しかし、LGBTって、この四文字で代表されていますけど実に複雑なんだということは知っています。第三者から見たら理想的なカップルに見える男女が、性自認や性対象を確認してみると実は同性愛者だったという場合もあるかも知れないのです。結局、読み通してみて、マイノリティーの人たちの生きづらさや苦労などについては、どうしてあげられるのかわかりませんが、少なくとも誰が好きだって(誰を好きになったって)いいじゃないか、という気持ちにはなりました、それが異性だろうと同性だろうと。