いろいろとやらないことが多い年末年始です

テレビの情報番組は今日から通常運転に戻ってきましたね。あたしも明日からいよいよ仕事が再開しますので、いつもの日常が戻ってきた感が実感できます。

既にこのダイアリーで、年末に紅白を見ないとか、年越しそばを食べないということ書いてきましたが、この数年、年賀状も書かなくなりました。そもそも仕事関係の年賀状はほぼ書かないのがあたし流で、自宅に届くプライベートなものも「来た人には返事を書く」というスタイルが、この十数年続いておりました。しかし三年ほど前から年賀状を完全にやめてしまいまして、そもそも年賀状を買うこともなくなりました。

何通か、メールで年始の挨拶が来たりしますが、紙の年賀状を書かないわけですから、電子のものも書かずにおこうと思っています。不義理をしますがご容赦ください。人間関係の断捨離のつもりです。

あとは、初詣にも行きません。たぶん生まれてこの方、行ったという自覚があるのは一回きりです。ずいぶん昔、まだ学生時代の話で、家族で確か明治神宮に行ったと記憶しています。

ところで、一枚目の写真は、わが家の書架の一つです。書棚に収まりきらず、その上にまで本を並べていますが、ここは主に中国(台湾も含む)の現代小説を並べています。

かつて中国小説と言えば、三国志や水滸伝、李白や杜甫と言った古典ものばかりでした。その圧倒的な翻訳書の量は他の海外文学の比ではない中国学の厚みを感じさせてくれましたが、いつまでも古典ばかりというのもどうでしょう。

時代が下るとこんどは魯迅ばかりで、それにプラスして茅盾や老舎などが少しばかり翻訳されていたくらいで、既に現代小説と言うよりは古典作品に近いものたちばかりです。しかし、この数年で一気に本当の現代小説、現代文学が紹介されるようになりました。そんな成果の一部がこの書棚です。

そして中国と言えば、岩波現代文庫で『中国再考』が『完本 中国再考』となって再刊されました。

あたしは、もちろん前作も所蔵していました、今回の「完本」も購入いたしました。それが二枚目の写真ですが、装丁もガラッと変わりましたね。

それにしても中国は今後どうなってしまうのでしょう? 香港の現状を見ていますと、あたしたちは民主主義が失われていく、崩壊させられていく過程を見せつけられている気がします。

そして北京五輪でも問題になっているウイグルの人権弾圧。報道ではウイグルの人権問題が取り上げられることが多いですが、チベットも同じですし、ほかにも少数民族がどれだけ抑圧されていることか……。

少数民族だけではありません。漢民族も民主派弁護士や活動家が逮捕されたり、突然行方がわからなくなったり、そんな事例が相継いでいます。スポーツに政治を持ち込むなと言われますが、果たしてこういう国家がオリンピックを開催してもよいものか、素朴な疑問を感じます。

それでも、中国の現代小説が数多く翻訳され、それを読んだ日本人が中国に対する理解を深めてくれるのであれば、草の根から何かしらの変化を起こすことができるかも知れないと信じています。

2022年1月4日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー