最後にもう一つ?

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5番目の外国語は?

今朝の朝日新聞の文化・文芸欄にイスラム教徒の祈祷室の話題が載っていました。その記事の中にこんな一節があります。

利用者は、イスラム教徒の多いインドネシア人とマレーシア人が計8割を占める。しかし3階受付への誘導に使われるのは日・英・中・韓の4カ国語。インドネシア語などもあると親切だが、「駅ビル内の表示やパンフレットはすべて、この4カ国語が基本ですので……」。1日の利用者は平均10人ほど。旅行者に限れば数人だ。

イスラム教徒や彼らの祈祷についてはひとまずおくとして、あたしが関心を持ったのは日本における看板の外国語対応です。上の引用にもあるように、このところ街中の看板に英語だけでなく、中国語と韓国語が併記されるケースが目立ってきました。ウェブサイトも日本語版の他に英語、中国語、韓国語版を用意しているところもあります。中国の場合ですと、さらに繁体字版と簡体字版まで用意しているサイトがありますから、一昔前に比べると多言語化はずいぶんと進んだように感じます。

が、上の記事にあるようにインドネシア語が併記された看板はほとんど見たことがありません。ウェブサイトではフランス語やスペイン語、ドイツ語などの各国語版が用意されているところもたまに見かけますが、基本はやはり日英中韓の4か国語です。さすがにインドネシア語はおくとしても、さてこの4か国語の次は何語になるのでしょう?

と考えて、あたしの勤務先としては非常に身近な、大学における外国語教育を思い出したのですが、もしかすると大学における外国語科目担当教員の構成比ってものすごくゆがんでいるのではないでしょうか? だって、英語を除くと相変わらず仏独が圧倒的だからです。確かに、この十数年で中国語の教員も増えましたし、韓国語の教員もこのところ増加しているとは思います。が、専任教員で考えると、やはり仏独が圧倒的、中韓は非常勤で賄っている学校がほとんどではないでしょうか?

もちろん教員の語学別の構成比は、学生の履修者数、つまり人気にもよりますから、世間一般とは多少のずれが生じるのはやむを得ません。が、中韓は人が集まりすぎて教員が足りず、かなりの人数を仏独に振り替えた、なんていう話もずいぶんと聞かれたものです。そして、これが一番の理由だと思いますが、受講者数が減ったからといって、いきなり専任教員をクビにはできないという雇用の問題、これでしょう。

ベビーブームや受験戦争のころと違って、学生が増えているわけではありませんから、教員の数を増やすこともできません。となると、語学の教員の数は一定ですから、その中で語学ごとの比率をやりくりするだけです。大学側としてはフランス語やドイツ語の教員が一人辞めたり定年になったりしたら中国語の教員を採用したいところです。が、仏独の既得権益の牙城は堅く、なかなか採用枠を中韓に回せない、という政治的な駆け引きもあるみたいです。

こう書くと仏独の教員が因業であるかのようにも聞こえますが、自分の学生の就職先としての語学教員枠という面もあるので、ここは譲れないと思うのでしょう。それに、世間で看板に書かれる言語と、研究の場、教育の場での言語が必ずしも一致する必要はないわけですから。

とはいえ、訪日外国人が増えれば、その人たちとその人たちの言葉で交流できるに越したことはありません。「日本に来たら日本語を話せ」という意見もあるでしょうが、日本人だって積極的に勉強して話すべきだとは思います。となると、やはりそういう傾向を意識した語学科目の構成があってもよいのでは、と思ってしまうのです。

ずーっと読まれ続ける

今朝の朝日新聞では、ずいぶん大きく藤沢周平が取り上げられていました。

「なぜ、いつまでも読み継がれるのか」とありますが、それはまず第一に作品の魅力なのだと思います。ただ、それだけではなく、作者本人の魅力というのもあるのではないか、そんな気もします。

作品と作者は別なのか、そこは難しい問題ですが、こんな本もございます。

藤沢周平伝』です。おかげさまでよく売れました! 作品ともども、この機会にぜひ。