1818分の159

今朝の朝日新聞の読書欄に載っていた記事です。

筑摩書房から刊行されているちくま新書が創刊30周年を迎えたそうです。ついこの前スタートしたばかりという気がしていましたが、もうそんな歴史を紡いできたのですね。

まもなく、週明けには10月の新刊が数冊刊行されるはずですが、カバーに書いてあるナンバーを見ますと、9月の刊行分までで1818冊(1818点と呼ぶべきでしょうか?)が刊行されているようです。年間60冊、毎月5冊の刊行ペースということになります。

ちなみに2021年に70周年を迎えた文庫クセジュは一年に6冊程度の刊行ですから、あっという間に刊行点数も抜かれてしまいました。まあ、刊行点数の多さを競うものでもありませんが。

さて、あたしもちくま新書はよく買っていまして、わが家の書架にはこれだけのちくま新書が並んでいます。毎月買っているわけでもありませんし、もちろん全点買っているわけでもありません。

それでも興味のあるタイトルを買っていたら、これだけの分量になっていました。この機会に数えてみましたら、159冊ありました。ちゃんと計算すると8.7パーセントにあたります。全刊行点数の一割も架蔵していないのですね。これは多い方なのか、少ない方なのか。

最近では『アフリカ哲学史』が話題になっていて、あたしももちろん購入していますが、個人的には『アッシリア』が非常に面白かったですね。これからも岩波新書や中公新書とは異なるカラーで刊行を続けていくことを願っています。

台湾で鉄道に乗ろう!

今朝の朝日新聞の読書欄、最後のページに『台湾鉄道』が紹介されていました。紹介してくれたのは、長島有里枝さんです。コメントの最後の

鉄道好きの息子と久々、一緒に本を読めたのも、楽しかった。

という一文が素敵です。

台湾と聞くと、人によって思い浮かぶものはさまざまでしょうが、台北から南に延びる台湾新幹線を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。鉄道好きの方であれば、長島さんも書いているように鉄道で台湾を一周したい、したという方もいると思います。確かに海外へ行って、現地の列車に乗るのは旅情を掻き立ててくれるものです。

あたしの勤務先から出ている『神秘列車』も台湾の甘耀明さんの短篇集で、カバー装画のとおり列車が登場する作品もあります。この短篇集、あたしはとても好きです。非常に美しい作品ばかりで、読後感も充実感にあふれたものです。

新幹線のような高速鉄道もよいですが、煙を吐き出す蒸気機関車も風情があってよいものです。ただ、あたしはいまだに蒸気機関車が牽引する列車には乗ったことがありません。日本にも各地に観光列車としてSLを走らせているところはありますが、なぜか縁がなくてのったことがないんです。たぶん乗らずに一生を終えるのだと思います。

香りのお試しセット?

あたしが、自宅の部屋でお線香を焚いているということは、以前にもこのダイアリーで書いたと思います。先日も松栄堂のお線香を買ったところです。そして松栄堂のお線香もまだまだ残っているのですが、別なお線香を買ってみました。

それがこちらです。玉和堂のお線香です。松栄堂は京都の老舗で300有余年の歴史を持つそうですが、玉和堂は大阪の香舗で、200年ほどの歴史があるようです。どちらも老舗と呼ぶに相応しい歴史ですね。

今回買ってみたのはお試しセットのようなものです。「香樹林」というブランドですが、それが四種類セットになっているものです。写真の左から清澄香樹林、淡麗香樹林、沈香香樹林、香樹林です。一函に十数本入っています。それぞれを焚いてみて、気に入ったのを見つけたら、もっと本数がたくさん入っているのを買えばよいのでしょう。

さて、あたしはどれが気に入るでしょうか?

2024年9月のご案内

2024年9月に送信した注文書をご案内いたします。

   

今月も最初は「今月のおすすめ本」です。続いては、刊行前から注文殺到の『アメリカを変えた夏1927年』です。そしてご案内が直前になってしまいましたが、ニューヨークの同時多発テロを扱った『倒壊する巨塔』です。またドラマ版「ゴールデンカムイ」の放送一か月前になりましたので『ニューエクスプレスプラス アイヌ語』と『第七師団と戦争の時代』をご案内しました。

   

中盤はあまりご案内するものがなかったのですが、下旬に入りまして、まずは語学書版の「今月のおすすめ本」です。そして刊行即重版決定の『ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件』をご案内。放送開始が近づいてCMなども流れるようになってきた「ゴールデンカムイ」絡みの2点をもう一度ご案内、そして重版があっという間になくなってしまった『アメリカを変えた夏1927年』は再重版が決まりましたので、そのご案内を送りました。

これが最後のドームかしら?

今月半ばには店頭に並ぶと思いますが、今年も語学手帳が出来てきました。仏独西中の四か国語に加え、2025年版はタイ語がラインナップに加わりました。そして、事前の予約数を見ると、思いのほかタイ語の反応がよいのです。

タイ語と言えば、この数年、BLドラマの影響で学習者が伸びているようです。あたしの勤務先の語学書もお陰様でよく売れています。かつて韓流ドラマがブームになって韓国語学習者が伸びたように、ドラマの影響というのは大きなものです。

それはさておき、先日、乃木坂46を卒業した三期生・山下美月の卒業コンサートのブルーレイが届きました。既にあちこちで公開されていましたが、あたしが購入したのは、こんなパッケージのものです。

ここ数年のドラマや映画での活躍、最初こそ事務所の力や乃木坂46というブランド力もあったでしょうが、これだけ出演が続くのは本人の努力がそれらを上回るものだったからでしょう。そして、演技力も評価されているのだと思います。

乃木坂46は卒業生にしろ、現役生にしろ、演技の道に進む子が多いですね。それも必ずしもテレビドラマとは限らず、舞台で活躍しているメンバーが多数います。日本の芸能界と言いますか、世間の印象としては、テレビに出ていないと落ちぶれたと思われがちですが、海外ではテレビなどよりも舞台俳優の方が格上だったりしますので、乃木坂のメンバーの進路はこれでよいのではないでしょうか。

それにしても、山下美月の卒コンは東京ドームでした。今後、乃木坂46を卒業するメンバーで、ドームで卒コンをやれるメンバーっているのでしょうか?

あれれ、このちゃん、どっこー?

『月刊エンタメ』の11月号を買ってみました。

表紙は誰なのでしょう? 最近は坂道グループくらいしか追っていないので、48グループは知らないメンバーだらけです。

それなのにどうして買ったのかと言いますと、先日宮崎で行なわれた「ひなたフェス」の特集が組まれているからです。一冊まるごとであれば言うことないのですが、さすがにそれは高望みが過ぎるというものでしょう。

ちなみに、あたしが買ったのは通常表紙なんだと思いますが、日向坂46の正源司陽子と藤嶌果歩の二人が表紙を飾っている別バージョンも売られています。購入するときに、あたしが間違えてしまったようです、情けない。

まあ、中身は同じなのでよいとして、表紙には《日向坂46「ひなたフェス2024」総力特集》と書かれています。総力特集ですから期待しようじゃないですか。現地へ行かなかった身としては紙面で体験するしかありません。

同誌には何組かのインタビュー記事が載っていますが、あたしの推しメンであるみーぱんは松田好花との対談が載っているようです。どんなインタビューかと思ってページを開いても見つかりません。

みーぱんのインタビューはあるのですが、一緒に登場しているのは松田好花ではなく、ミーパンファミリーの一員である河田陽菜なのです。そう思って日向坂カバーの表紙を見ると「佐々木美玲・河田陽菜」と書いてあります。つまり、あたしが買った方の表紙は誤植ということのようです。

表紙、特に人の名前は絶対に間違えてはいけないと、編集部時代に先輩から口を酸っぱく言われたものですが、こういう雑誌でもケアレスミスというのはあるのですね。

ただの翻訳ではないみたい?

国書刊行会から『北京古建築』という上下本が刊行されています。

 

A4判ですから、まあまあの大きさで、各巻本体15000円という高価格です。オールカラー、上下で478頁という立派な一冊、否、二冊です。

欲しいなあと思うものの、国書刊行会のウェブサイトを見ますと、「王南著『北京古建築』(中国建築工業出版社、2015年)の日本語版である」とありますので、写真や図版がメインであれば、原書の方を買った方が安いかなと思いました。そこで東方書店のウェブサイトで原書を検索してみますと、上下巻それぞれ21890円、つまり本体19900円という値段が付いていました。なんと原書の方が高価格です。ただし現在、在庫はないようです。

輸入書は送料などもかかっているので、原価を為替レートで換算した金額よりも多少高くなることは理解しています。これを中国国内で購入したらいくらなのか(何元なのか)はわかりませんが、翻訳よりも高くなるというのはちょっと不思議です。

そこでもう一度国書刊行会のウェブページを見ますと

原著は全16章からなるが、本書はこのうち序論、紫禁城、壇廟・儒学、宮廷庭園、合院民居、仏教寺院、仏塔、道観とモスクという、とりわけ日本の読者が興味をもつと思われる8章を抜粋して再編集し、日本語へ翻訳したものである。

と書いてあります。つまり純粋な翻訳書ではなく、日本独自の再編集版なのですね。東方書店のサイトに出ている原書は上巻が445頁、下巻が405頁と日本語版の倍のページ数があります。それならば翻訳版よりも高いのも納得できるというものです。

2024年9月30日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー

今日の配本(24/09/30)

続ドイツ史1866-1918(下)
民主主義を前にした権力国家

トーマス・ニッパーダイ 著/大内宏一 訳

前巻の『ドイツ史1866―1918 労働世界と市民精神 (上・下)』が、ドイツ帝国の社会・経済史と宗教を含む文化史とに充てられているのに対して、本書は政治史を扱い、政治に関わる様々な分野の「状態史」=「構造史」と「出来事史」=「事件史」を詳述する。1890年以降の構造的諸問題から、ヴィルヘルム時代、第一次世界大戦までを扱う「下巻」では、国家と憲法体制、政党、対外政策、帝国主義、戦争の展開、革命、終戦などのテーマを分析し、考察する。

すてきなモンスター
本のなかで出会った空想の友人たち

アルベルト・マンゲル 著/野中邦子 訳

ドラキュラ、アリス、赤ずきん、ファウスト、スーパーマン……古今東西の伝説や文学作品に描かれた登場人物たちをめぐる、『図書館 愛書家の楽園』の著者による最新エッセイ集。