書評でも紹介でもないのですが……

まずは、朝日新聞土曜日の読書面。

ケインズの『雇用、利子、お金の一般理論』が取り上げられていました。しかし、原典に食らいつくことも大事ですが、いきなりでは歯応えがありすぎるというのも否定できないところです。

そこでご紹介したいのが『ケインズを読み直す 入門 現代経済思想』です。タイトルどおりのケインズ入門です。まずは本書を手に取ってみるのはいかがでしょう? 原典に当たるのはそれからでも遅くはないと思います。

続きましては日曜日の紙面。移民に関する記事です。

記事中にも、移民は財政的な負担になるのか、といった言葉が見えていますが、「移民を〈労働力〉ではなく〈人間〉としてみること」をテーマとした本書は、著者自身がキューバから移ってきた移民であり、移民問題を考える上で欠かせない一冊だと思います。

一般に経済学者は貿易や移動の自由を支持する傾向が強い。社会的効率や経済効果といった観点から、開国や移民は全肯定される。それだけではない。さまざまな数式モデルや統計データを用いて、あたかもその推進が客観的な数字に基づいているかのように議論されるのだ。しかし、労働経済学という視角から見たとき、事実は全く異なる様相を呈する。まず、経済効果という観点で言うなら、移民には短期的な効果はない。とりわけ未熟な労働者を受け入れた場合は、福祉制度に深刻な打撃を与えてしまう。加えて、雇用を奪われる労働者から安く移民を雇う企業に莫大な富が移転するという事態も招く。長期の効果もかなり心もとないものだ。それでも高技能から低技能まで、多様な移民を受け入れるのはなぜなのか?

ウェブサイトの内容紹介は上掲のとおり。

朝日新聞の夕刊には岸田賞受賞作家さんの記事が載ることが多いです。

昨日の朝日新聞夕刊です。

ヨーロッパ企画の記事が載っていました。

ヨーロッパ企画と言えば、あたしの勤務先では第61回の岸田戯曲賞を受賞した『来てけつかるべき新世界』です。

戯曲ではありますが、最近の戯曲作品って、ふつうに小説として読んでも読めるような面白い作品が多いです。開いてみて「あっ、戯曲か」と思わずに、ちょっと読んでみてはいかがでしょうか?

「写真と恋とカフェの日々」ってどんな日々?

本日の朝日新聞読書欄です。

三元社の『マン・レイ 軽さの方程式』が大きく紹介されていました。

「あれ、マン・レイってどこかで聞き覚えが……」と思ったら、そうです、あたしの勤務先でも『マン・レイ 写真と恋とカフェの日々』なんていう本を出していたのです。うっかりしておりました。

ただ現在、在庫僅少なので、注文があったとしても十分に対応できるかどうか……

三元社の本は

マン・レイ(1890-1976)はダダイスム、シュルレアリスムなど20世紀の華々しい芸術運動の一員として理解されてきた。だが、絵画、写真、オブジェ、映画など、媒体にしばられることなく機智と謎に満ちた創作を続けた彼の思想は、そうした時流を超えたものだった。芸術には進歩がなく、それゆえ自身の作品は永続すると断言するマン・レイ。現代美術の問題を先鋭的に体現する芸術家マン・レイを再定義する。

という内容。日本人研究者による書き下ろしです。

 

あたしの勤務先の一冊は

マン・レイにはカメラがあった。だからだれとも親しくなれた。カフェで語らい、けんかをし、恋に落ちる……名作はこうした交友関係から生まれた。大戦間の息吹を伝える楽しい読み物。

といった内容。こちらは翻訳書です。興味を持たれた方はお早めにどうぞ!

本人の著作もよいですが、こういう本もお薦めです。

今朝の朝日新聞です。

どこかで見たことあるような顔が載っています。

そうです、丸山眞男です。そして思い出されるのは、新刊『丸山眞男と戦後日本の国体』の装丁です。

この写真をそのままイラスト化したようなカバー装画ですね。

イラストになると人文社会の本というよりは文芸エッセイのような趣が感じられますが、そんなことはありません。本書は、しっかり堅めの内容です。

朝日の記事にもありますが、キーワードは「国体」です。是非、手に取ってみてください。

二冊も紹介されていましたが、あえて四冊お薦めします!

土曜日に移った朝日新聞の読書欄。本日はこちら。

リチャード・フラナガンの『奥のほそ道』です。フラナガンと言えば、前作『グールド魚類画帖』もよく売れた作家です。本作もこれで更に勢いがつくことでしょう。ただいま重版中です。

 

ところで、本日の紙面はこれだけではありませんでした。

文庫クセジュの『家族の秘密』も紹介されています。

 

タイトルからですと、どんな内容の本だと思うのでしょう? 著者には同じく文庫クセジュに『レジリエンス こころの回復とはなにか 』という著作もあります。二冊併せて是非どうぞ。

日本語人って?

今朝の朝日新聞です。

温又柔さんの『台湾生まれ 日本語育ち』のことが載っています。

が、残念ながら、この本は現在品切れなんです。

そのうち、Uブックスになるんじゃないかしらと期待している読者の方も多いのでしょうね……

新作が……

昨日の朝日新聞夕刊です。

 

藤田貴大さんの記事が載っていました。藤田さんは第56回の岸田賞を受賞されていますね。

朝日新聞を見ていますと、しばしば岸田賞を受賞された劇作家の方が、その後、多方面で活躍されている記事を見かけます。なにやら自分のことのように嬉しく感じてしまうのはあたしだけでしょうか?

まるで小説のような……

今朝の朝日新聞です。

 

読書欄の「著者に会いたい」コーナーに『ニュルンベルク合流 「ジェノサイド」と「人道に対する罪」の起源』のフィリップ・サンズ氏が登場です。先日の来日の際にインタビューが行なわれたようです。

その来日時の講演会の時にも語られていましたが、本作は本当に偶然の巡り合わせで出来上がった一冊です。毎日新聞に紹介記事を書いてくださった沼野充義さんが、「こんな本があるよ」とあたしの勤務先の編集者に本書を紹介してくれた時、既にあたしの勤務先では本書の企画が通っていたというのも、原著者のあずかり知らぬところではありますが、偶然エピソードにつけ加えることができると思います。

真実は小説より奇なり、と言いますが、本書にまつわる偶然を拾っていくと、本当に小説のように出来過ぎな感じがします。

いま、アイヌ?

『週刊朝日』最新号の巻頭グラビアはアイヌ特集です。

中の誌面でもご覧のようにアイヌに関する記事が載っています。

いや、コミック『ゴールデンカムイ』のヒットからの記事なのでしょうが、日本は単一民族だと思っている日本人が多い昨今、こういった視点が提供されるのはよいことだと思います。