ロシア革命百年、盛り上がってますか?

昨日の朝日新聞夕刊。

個人的には、あまりロシア革命をアピールするよりも、共産主義とは何であったのか、マルクスの理想は奈辺にあったのか、そういった視点で捉えていました。

だからこそ、ピケティや格差社会といったところにも射程が広がると思うからです。あまりロシアというかソ連を強調すると、スターリニズム的な強権主義、個人崇拝、共産党独裁というマイナスイメージばかりになるので、なぜそうなってしまったのかを考究する方が、いまロシア革命を取り上げる意味があると思うのです。来年はマルクス生誕二百年ですし。

で、朝日新聞の記事に載っていた写真。あれはジュンク堂書店池袋本店の棚でしょうか? あたしの勤務先の本がチラホラと見え隠れしていますね(汗)。

別に、あたしの勤務先は左寄りの出版社というわけではないのですが、なぜかこのところソ連ものが増えているような……。この後も刊行予定がありますし(汗)。

社内の流れとしては、第二次大戦を中心とした「近現代史もの」という刊行の中でのソ連、ロシア関連書なのです。ですから、決してロシアものばかりではなく、同じくらいドイツものも出しているんですよ!

とはいえ、上の写真のようにロシア、ソ連関連書だけを並べてもこれだけあるわけですから、書店でコーナーを作ったらそれなりに存在感を出してしまいますよね。

せっかくゴリオ爺さんを読むなら対訳で、音声を聴きながら!

朝日新聞の読書欄で桜庭一樹さんがバルザックの『ゴリオ爺さん』を紹介していますね。

 

書影として挙がっているのは光文社の古典新訳文庫ですが、これ以外ですと集英社のポケットマスターピースの『バルザック/a>』か新潮文庫『ゴリオ爺さん』ですかね? 岩波文庫版は現在品切れでしょうか?

 

もちろん、この記事を読んで翻訳に挑戦するのは王道ですし正しい選択ですが、「いきなり全部読むのはちょっと……」という人も多いのではないでしょうか? そんな方にお薦めなのがこちら、『対訳 フランス語で読む「ゴリオ爺さん」』です。

本書は全訳ではありません。

『ゴリオ爺さん』を原文の抜粋で読んでいきます。バルザックの作品は難解で手強いイメージがありますが、一文ごとに深い意味が込められており、そうしたニュアンスを読み解いていくことこそ、フランス語学習者の特権です。見開きで、原文、注、訳文、「読解のポイント」が読みやすくレイアウトされており、ミカエル・フェリエ氏のすばらしい朗読で、音声でもお楽しみいただけます。主人公ラスティニャックと共に、19世紀パリの人々の息づかいを感じてください。

とウェブページの内容説明にあるように、『ゴリオ爺さん』のエッセンス、つまりは「いいとこ取り」です。まずはこんなのから如何でしょうか? 付属のCDで原文の音声も聴けるわけですから、なおさらお得ではないでしょうか?

さらに、バルザックの作品に興味を持たれた方には『バルザックと19世紀パリの食卓』というのもあります。

バルザックが活躍した19世紀前半は、パリが美食の中心となっていった時代。大食漢で知られるバルザックの小説の食の場面を通して、当時の社会・風俗をよみとく。

対訳本の編著者による一冊です。

フィーバー?

朝日新聞夕刊に、いろいろと載っていました。

 

まずは松尾スズキさんの戯曲『業音』です。書籍も店頭に並び始めたところだと思います。

続いては温又柔さんのインタビュー記事。惜しくも芥川賞は逃しましたが、その立ち位置から紡ぎ出される作品は今後も日本人とは何かについて考えさせるものだと思います。

最後は短大の記事。

一見すると何の関係もなさそうですが、記事中に『消えゆく「限界大学」』という書名が出て来ます。はい、そうです。あたしの勤務先の刊行物です。

それにしても、一度にこれだけ自分の勤務先関係の記事が載るなんて……

まさに、フィーバーです。

って、その表現が古いですか?

こんなところに紹介が!

これまでも時々ですが、あたしの勤務先の刊行物が紹介されることがあった、UCカードの会員誌『てんとう虫』。その最新号が届きました。

「国語辞典を読もう」という特集ですね。ちょっと興味深いです。

毎号ある、書籍の紹介ページがこちら。映画紹介などと共に読者プレゼントもあったりしますが、上のような感じで毎号書籍が紹介されています。

その中に見覚えのある書籍が! 『続・寂聴伝 拈華微笑』です。

 

同書に興味を持たれた方なら、前著『寂聴伝 良夜玲瓏』も是非どうぞ。

選択肢

昨日の朝日新聞読書欄で『社会契約論』が紹介されました。社会の授業でたいていの日本人が習う、あのルソーの著作です。そして書影で取り上げられたのが、なんと「Uブックス版」でした。なので、今朝からファクスや電話で同書の注文が引っ切りなしです。

ただ、『社会契約論』って真っ先に思い出すのは「Uブックス版」でしょうか? いや、それはそれでとてもありがたいことなのですが、普通は「岩波文庫版」だと思うのです。あるいは昨今なら「光文社古典新訳文庫版」ではないかなあ、と思うのですが、如何でしょう?

 

あえて「Uブックス版」なのは、文庫よりも判型が大きいので読みやすいということでしょうか? だとしたら「中公クラシックス」も新書サイズです。

ということは、やはり翻訳が優れているということなのでしょう。あと『社会契約論』のみであるというのもアドバンテージなっているのでしょうか?

折々のことば

朝日新聞の「折々のことば」で『娯楽番組を創った男』が紹介されました。

書評もありがたいですが、こういう記事やコラムの中の紹介というのも売り上げに影響するものです。

出版社名が入っていませんが、あたしの勤務先の刊行物です。

朝日は久々?

本日の朝日新聞読書欄で『ヒトラーの裁判官フライスラー』が紹介されました。

彼らのような人々が戦後ほとんど罪に問われず復活を果たしているという事実は、満洲帝国の官僚やB級、C級戦犯が政界に多数進出した日本の戦後にも通じる気がします。

それにしてもおぞましい歴史です。日本も現在再び同じような道を歩んでいるのではないか、そんな気もします。

そしてガラッと変わってこちらは桜庭一樹さんによるシェイクスピアの紹介。

取り上げられている書影はUブックス版の『ハムレット』です。

    

いくつも翻訳は出ていますが、シェイクスピアが紹介されるときはUブックスが多いです。やはり小田島訳がスタンダードなのですね。

ナチと司法

こんどの朝日新聞読書欄で『ヒトラーの裁判官フライスラー』が取り上げられる模様です。となると、一緒に並べて欲しいのが最新刊の『ナチ強制収容所における拘禁制度』です。

 

ウェブサイトの内容紹介によりますと、前者は

ローラント・フライスラーは、ナチス政権下で政治犯罪を扱う国家最高審「人民法廷」で長官を務め、無数の死刑判決(ほとんどが見せしめ裁判)を下した、悪名高き人物だ。本書は、新史料や司法関連文書に基づいて、独裁者に仕えた「血の裁判官」フライスラーの実相に迫り、ヒトラー体制下と戦後ドイツの司法界の闇を暴く、戦慄の書だ。歴史的な裁判として、ナチス抵抗運動の青年グループ「白バラ」の被告人たち、1944年7月20日の「ヒトラー暗殺未遂事件」の被告人たちに、死刑判決を下し、即時執行……という顛末を再現する。時には被告人のベルトやネクタイを取り上げ、容赦なく貶め、感情的な大声で罵倒したというフライスラーは、1945年2月、人民法廷の中庭を横切っていた際、ベルリン空襲の爆弾の破片が直撃し、急死する。本書は、ナチス・ドイツにおいて司法の独立性が奪われ、政治の道具になっていく経緯とその恐るべき帰結を鮮烈に描き出し、現代にも問いかける意味は重い。著者はドイツの高名なジャーナリスト。著者特別寄稿「記憶と忘却について 日本語版読者の皆さまへ」と、「死刑判決文」・史料多数を収録。

とあり、後者は

「ナチ強制収容所」といえば、看守たちによる恣意的な暴虐が横行していたという先入観が強い。しかし本書では、そのような見方を退け、実際には細部にまで及ぶ詳細な「拘禁制度」が存在し、規範が厳格に適用された結果の「地獄」の実態を、気鋭の法学者が精緻に分析する。様々な規範(懲戒、強制労働、配給食、郵便、死刑制度)を、記録文書をもとに綿密に追っていくが、概ね規則正しく運用されていたことが分かる。強制収容所があくまでも通常の国家機関であるように見せるため、被収容者には労働法を適用させるかのように各種手当が支給されたり、売春施設に行くことが許された特殊なケースもあった。強制収容所からの生還者、フランス・レジスタンスの闘士でもあった、世界的大ベストセラー『怒れ! 憤れ!』の著者ステファン・エセルは、本書に寄せた「序文」で、「法学者ならではの厳密さで、拘禁される者たちが収容所に到着するところから、彼らの死体が焼却されるための手続き、その灰がどのように処分されるかを細かく定める拘禁制度を、ナチの官僚的手順に沿って再現してみせる」と述べる。まさに「規制された地獄」の本質に迫る、斬新かつ戦慄の論考。

とあります。いみじくも、どちらにも「戦慄」という言葉が使われています。

たぶん、両者を併読すると、ナチにおける司法、という側面が見えてくるのではないでしょうか?

もちろん書店店頭では、『私はホロコーストを見た(上)』『私はホロコーストを見た(下)』や『14歳のアウシュヴィッツ』なども併せて展開していただけると嬉しいです。

それにしても、わが勤務先ながらヒトラーやナチ関連書籍がなんでこんなに多いのでしょう?

まだまだ続く?

今朝の朝日新聞読書欄に『モラル・ハラスメント』が載っていたのにお気づきでしょうか?

新書の紹介コーナーですから、一般的には「書評が載った」とは言わないのかも知れませんが、「読書欄に載った」と言うぶんには嘘ではないですよね?

ちなみに同書は、たいていの書店では「文庫クセジュ」の棚にひっそりと置かれていることがほとんどで、そもそも文庫クセジュの棚があるだけマシ、多くの場合、新書の新刊が雑多に置かれているところに紛れ込んでいることが多いのではないでしょうか? こういうタイトル、内容の本ですから、心理学とか社会問題とか、そういったコーナーに置いてもらえると嬉しいのですが、なかなかそういう置き方をしてくれている書店は多くありません。そこはあたしたち営業部の腕の見せどころなのかも知れませんが、逆に心理学などの棚では似たようなタイトルの本があまりにも多くて、却って埋もれてしまいそうな気もします……

さて、話は変わって今朝の朝日新聞の別刷beに載っていたフランスのベストセラー。日本で翻訳の出ているものは少ないようですが、一点気になったものが……

それはペナックのマロセーヌ・シリーズです。実は、あたしの勤務先から何点が刊行しています。

 

人喰い鬼のお愉しみ』と『ムッシュ・マロセーヌ』です。もう数点あったような気もしますが(『カービン銃の妖精』と『散文売りの少女』)、現在在庫があるのはこの二点になります。後者の内容紹介には

マロセーヌ君、表の顔は出版社社員、裏では地上げ屋から町を守るため奮戦中。最愛の恋人から妊娠を知らされたと思ったら、連続殺人犯の濡れ衣をきせられて?! シリーズついに完結。

とあるのですが、フランスで最新刊が出ているということは、マロセーヌ・シリーズ完結していなかったということなのでしょうか?

その男、謀殺されるためだけに生きたのか?

お陰様で『張作霖』が好調です。このペースであれば重版も見えてくるのではないか、そんな感じです。

 

まだ主要紙での書評や紹介記事はありませんが(あるかどうかもわかりませんが……汗)、週刊新潮の最新号でひとつ紹介が載りました。

いやー、中国史を特に専門としてない方の、張作霖イメージというのはこんなところでしょうね。そんな人がこうまでハマってしまうとは!

なお、同著者の前著『覇王と革命 中国軍閥史一九一五-二八』も併読していただけると、この時代が更に立体的に理解できると思います。