テミス? 天秤?

昨日の朝日新聞夕刊です。一面に「法曹の女神」の記事が載っていました。そこにしっかりと「ギリシア神話のテミス」がモデルだと書いてあります。

となりますと、文庫クセジュの『ギリシア神話シンボル事典』ですね。同書に「テミス」という項目はありませんが、「天秤」という項目が載っています。

時代のトレンドは「プラス」のような気がする?

この夏、あたしの勤務先の語学書定番シリーズ《ニューエクスプレス》がパワーアップします、題して《ニューエクスプレスプラス》です。下がその新しいロゴになります。

これまで長年親しまれてきた《ニューエクスプレス》の雰囲気も残しつつ、パワーアップしたことを示す「+」が加わったものです。

えっ、ネーミングが安易ですか? でも、これを見てください。

ドコモが始めた新サービス、プラスメッセージです。これまでのメッセージ・サービスではなく、それらをパワーアップしたものであるという意味をこめての「プラス」だと思います。

どうです、「プラス」は時代のトレンドなんです! とあたしは信じています。

多少の影響は本当にあるのでしょうか?

今月には最新刊が刊行になるコミック『ゴールデンカムイ』の影響で『ニューエクスプレス アイヌ語』が売れるのは、まあ理解できます。

  

何て言っても、アイヌ語を聴いてみたいという人にとって、CD付きの教材はうってつけですから。

しかし、つい最近出たばかりの『古典ギリシア語入門』が絶好調で売り上げを伸ばしているのですが、その理由が『ギリシャ語の時間』の影響ではないか、というのはどうなのでしょう?

 
確かに『ギリシャ語の時間』の主人公の一方は古典ギリシャ語の教師であり、もう一方はその教室へ通う生徒です。古典ギリシャ語のフレーズもところどころに印象的に使われていますし、読んだ読者が古典ギリシャ語に興味を持つのも理解できなくはありません。

と言うよりも、そもそも日本人の中に古典ギリシア語に対する興味、関心が潜在的に高かったということなのでしょうか?

台湾の1949年、こりゃ併売・併読ですよね?

東方書店の新刊『1949礼賛 中華民国の南遷と新生台湾の命運』です。

 

ウェブサイトの内容紹介によりますと

1949年は、大陸では中華人民共和国が誕生した一方、台湾では、中華民国政府がそっくり遷移してきた年であり、台湾が「全身に傷を負った」年でもある。著者の楊儒賓は、台中生まれの台湾人で、「1949」後の台湾の苦悩を知る世代であるが、本書では、1949年の中華民国政府の「南遷」をポジティブにとらえ、それがあったことによって、台湾にそれまでになかった「国家意識」が生まれ、民国の学術――中国の伝統的文化――をそのまままるごと受け継ぎ、60年以上をかけて民主的な新しい台湾を作り出しえたとする。統一派からも本土派からも議論が湧き出た問題の書。王徳威と陳怡蓁の「後序」を掲載する。

とあります。大陸と台湾、1949年にスポットをあてた著作と言いますと『台湾海峡一九四九』が思い起こされます。ちなみに、こちらの内容紹介はこんな感じです。

1949年、国共内戦に敗れた国民党政府軍と戦乱を逃れた民間人とが大挙して台湾へ押し寄せた。その数ざっと200万。一方、50年にわたる日本の統治期を経て、「外省人」という新たな勢力の大波にのみ込まれた台湾人。互いに痛みを抱えながらこの小さな島に暮らしてきた外省人と台湾人の「原点」を、60年が過ぎたいま、見つめ直す。

著者はほぼ同世代ですが、1949年を見つめる眼差しはちょっと異なるようです。是非読み比べたいペアではないでしょうか?

邦訳は二点出ています!

逃亡派』が国際ブッカー賞を受賞したオルガ・トカルチュクですが、あたしの勤務先ではもう一点邦訳が出ています。

上にあるように『昼の家、夜の家』です。最初に出たのはこちらです。そして『昼の家、夜の家』は思いのほか売れたのです。

上の写真でわかっていただけるかちょっと不安ですが、『昼の家、夜の家』は本文の中に、このように茸料理のレシピが挿入されているのです。この部分が、折からのキノコ・ブームに載ってヒットした原因でした。

この機会に『逃亡派』だけでなく『昼の家、夜の家』も是非ご一緒に!

群盲が「巨象」を撫でるために?

本日見本出しの新刊『沸騰インド 超大国をめざす巨象と日本』は現代インドを知るための一冊です。

現代インドに関する本と言えば少し前には『モディが変えるインド 台頭するアジア巨大国家の「静かな革命」』という一冊がありましたが、こちらは「モディ首相を通して現代インドの政治、経済、社会、外交を概観し、南アジアの国際関係を紐解く」一冊で、『沸騰インド』は「政界、経済界のみならず、庶民の生活にも深く分け入った元朝日新聞ニューデリー支局長のルポ」です。併せ読むことでインドを多角的、多面的に知ることができるはずです。

  

さらにインドについてという方にはこんな本は如何でしょうか? 『パール判事 東京裁判批判と絶対平和主義』『中村屋のボース インド独立運動と近代日本のアジア主義』『インド独立の志士「朝子」』、インドの歴史を知るための三冊です。

 

インドの神話を大胆にアレンジした『マナス』も、インドの別な一面を見せてくれます。『インド通』は70回以上の渡印歴を誇る著者のフィールドワークです。

 

ビルマ・ハイウェイ 中国とインドをつなぐ十字路』はインドと中郷に挟まれたミャンマーの地政学、『アジア再興 帝国主義に挑んだ志士たち』は、三人の主人公一人はタゴールです。

最後にインドの言葉を学びたい方には以下をお薦めします。

 

 

ニューエクスプレス ヒンディー語』『ニューエクスプレス ウルドゥー語』『ニューエクスプレス タミル語』『ニューエクスプレス ベンガル語』を出しております。ビジネスの世界では英語なのかも知れませんが、現地の言葉を少しでも話せると、お互いの距離がグッと縮まるはずです。

シリーズが久しぶりに出るんです

シリーズ「近現代ヨーロッパ200年史」の最新刊が刊行になります。

地獄の淵から ヨーロッパ史1914-1949』が2017年2月に刊行されて以来ですので、1年ちょっとのインターバルです。

『地獄の淵から』がタイトルどおり、第一次世界大戦から第二次世界大戦の時期を扱っているのに対し、今回の『力の追求(上) ヨーロッパ史1815-1914』『力の追求(下) ヨーロッパ史1815-1914』はその前の時代を扱っています。

残すは戦後を扱う第4巻『分断された大陸(仮)』を残すのみ。刊行は来年になると思われますので、いましばらくお待ちください。

これから読んでみます!

先日もご紹介しましたが、ちくま新書から『欧州ポピュリズム EU分断は避けられるか』が刊行になりました。

アメリカによるエルサレムへの大使館移転がアメリカの中間選挙や大統領選に向けての国内パフォーマンスであることを考えると、「ポピュリズム」はまだまだホットなタームなんですね。そんな中、ポピュリズムのメッカと言っては言いすぎかも知れませんが、ポピュリズムが各国を席巻しているヨーロッパに焦点を絞った最新刊が本書です。

で、「ポピュリズム」と言えば、あたしの勤務先も『ポピュリズム デモクラシーの友と敵』という本を少し前に出したばかりです。『欧州ポピュリズム』の参考文献にも本書の原書が上がっていました。

というわけで、あたしもこれから『欧州ポピュリズム』を読んでみようと思います。