荀子の二千年

朝日新聞の読書欄です。

『ルシファー・エフェクト』が取り上げられていました。

この本、書店で見て、ちょっと気になっていたんですよね。タイトルからして引かれます。どんな本かってよくわかっていなかったのですが、かの有名な「看守と囚人」の実験をやった方の著作だったのですね。

さて、荻上チキさんの評の中に

善人も「状況の力」によってたやすく悪魔となる。

とあります。この部分を読んで思い出されるのは古代中国の思想家・荀子です。ほぼ二千年前の荀子は既に人間の性は悪であり、善であるというのは間違っている。であるから、放っておくと悪になってしまう人間は絶えず礼によって正さなければならないとならない、と主張しました。

こういうところを見ると、人間観察の鋭さにおいて、古代中国は西洋をはるかに凌駕していると感じます。

 

 

荀子について興味をお持ちの方は岩波文庫の『荀子(上)』『荀子(下)』や中公クラシックスの『荀子』、講談社学術文庫の『荀子』などがお薦めです。

関西みやげ

先週の広島・松山・高松、二泊三日の研修旅行に引き続き、あたしは一人、関西ツアーへと入りました。研修旅行が水木金でしたので、土曜から始まった関西ツアー。ルーチンのツアーでは土日は効率が悪くなるので避け、月曜から金曜というスケジュールが多いのですが、今回はそういうわけにもいかず、土曜から水曜というちょっと変則なスケジュールとなりました。そんな関西ツアーでゲットしたものなどを少々ご紹介します。

まずは上の写真。丸善&ジュンク堂書店梅田店の百周年フェア。一階のメインフェア棚で展開中です。10月初めからスタートで二か月間。あとちょうど一か月ですね。アイテムによっては残り一冊になっているものもありましたし、きちんと確認はしていませんが売り切れたものもあると思われます。

上の写真は京都の書店に置いてありました。光文社と京都の書店とのコラボ企画「本屋さんへ行こう」のパンフレットです。光文社70周年の企画のようですが、かなり大規模なフェアですね。府内の書店だけではなくカフェも何軒か参加しているようです。

そのパンフレットは折りたたまれていたので開いてみると上のような感じ。京都の地図に参加している書店、カフェが示されています。地図を頼りに参加書店を巡るのもよいでしょう。

もちろん、パンフレットには地図だけではなく、本を片手にまったりできるカフェの紹介やプレゼント企画の案内も載っています。これだけのことを企画するのには、どれくらいの準備が必要になるのでしょうか? 京都の書店組合などとも日頃から強い関係を作っておかないと無理でしょうね。さすが大手出版社!

上の写真は早川書房のもの。左が70周年フェアのパンフレット、右が文庫の冊子、のようです。左のパンフレットでは早川を代表する14の作品が紹介されています。右の冊子では「ハヤカワ文庫の100冊」として年表風にハヤカワ文庫の歴史と代表作品が紹介されていて、フルカラーの立派な小冊子です。

100冊の内訳は、「年代ごとに長年読み継がれてきた60冊」と「2010年以降に刊行された、いまのハヤカワ文庫が誇る40冊」だそうです。あたしはほとんどSFを読まないのですが、こうしてみると面白そうなものが散見されます。

上のチラシはブックファーストでいただきました。まさにそのまま「英ガーディアン紙が選ぶ英語で書かれた偉大な小説100選」のリストです。こちらのリストを翻訳したもののようです。こういうサイトやリスト、もちろん情報としては知っていますが、実はこうして日本語に訳すのって結構面倒で、このようなリストがあるとありがたいです。

  

  

ちなみに、このリストの中にあたしの勤務先から邦訳が出ているものはこちらです。

『スクープ』(イーヴリン・ウォー)、『マーフィー』(サミュエル・ベケット)、『スウィム・トゥー・バーズにて』(フラン・オブライエン)、『すべて王の臣』(ロバート・ペン・ウォーレン)、『火山の下』(マルカム・ラウリー)、『キャッチャー・イン・ザ・ライ(ライ麦畑でつかまえて)』(J・D・サリンジャー)、『ミス・ブロウディの青春』(ミュリエル・スパーク)の7作品。これはなかなかの占有率でしょうか? リストの中には少なからず「未邦訳」というのもありましたので、日本の出版社ももっと頑張らないといけませんね。

上の写真は海外文学ファンには嬉しいニュースとなった、集英社の新しい海外文学のシリーズの小冊子です。とりあえず欧米を中心とした13冊で刊行が始まるようで、最初の配本は既に並んでいますね。文庫なので手に取りやすいとは思いますが、やはりガイブン、ちょっとお値段が高めでしょうか、文庫としては。

それでも、こういう新しいシリーズが立ち上がるなんて、海外文学ファンには朗報です。あたし個人として欧米以外の作品、特にアジアがまるっきり含まれていないのが悲しいところです。全くの想像ですが、このシリーズ「全13巻」と謳っていますが、売れ行きがよければ「第二期」として続刊が出るのではないでしょうか。その時には欧米以外の作品も入ってくるのではないかと期待しています。

冊子の最後に状景の三名の方のコメントが! この中でモデルの市川紗椰さんの言葉、「文化や時代背景の違いを乗り越えられる、現代の日本人を感動させる」が気になります、悪い意味ではなくよい意味で。ふつう、ガイブンが苦手な人ってここを越えられなくて挫折するのですよね。こういうシリーズによって、少しでも乗り越えられる人が増え、もっともっと海外文学が読まれるようになれば、と思います。

最後に、ジュンク堂書店大阪本店でもらったパンフレット。先月末(つまり昨日)までやっていた「あの頃の少女漫画はブンガクだった!」フェアをフィーチャーしています。本好きな二人(モチ&タケ)による、これからの独自企画に期待大です。

玉藻公園ではなく高松城

研修旅行の三日目にして最終日。讃岐高松で朝を迎えました。

この日も出発までに少し時間がありましたので、ホテルから歩いて15分ほどのところにある高松城を見学に行ってきました。高松城というよりは、玉藻公園ということになっているらしいですが、やはり城好きですからここは高松城と呼びたいです。

港沿いの道に沿って城の北側を歩くと石垣や櫓が見えてきます。高松城は日本でも有数の水城ですから、やはり海の側が似合うと感じます。

更に歩くと立派な櫓と門が見えてきます。月見櫓に水手御門というらしいです。ここの前を過ぎて西門までやってきて入場、いや登城です。

二の丸後から本丸へと向かう橋(の屋根)、その向こうに天守台が見えます。この橋を落とせば、天守には踏み込めなくなるようになっています。しかし、ここまで攻め込まれていたら、外から援軍が来ないかぎり戦は負けでしょうね。

そして上の写真が天守台です。建物は何も残っていませんが、こういう石垣にロマンを感じたりもします。この日は老夫婦が手を繋いで散歩をしているのを見かけました。微笑ましい光景でした。

城内を巡ってきて、大手門から外へ出ました。振り向いて撮った上の写真は艮櫓。

城のすぐ脇を琴電が走っています。艮櫓と一緒に収めてみました。われながら、よい構図で撮れたのではないかと思っています。

この他、高松では昼食後に栗林公園を見学したのですが、生憎とカメラをバスの中に置きっ放しにしてしまい一枚も写真が撮れませんでした。が、目に焼き付いている風景では、中国史マニアなので「赤壁」がよかったですね。本家本元の赤壁には行ったことありませんので、ささやかながら高松で行った気分を味わいました(汗)

伊予松山を後にして

研修旅行の二日目は松山の書店を巡って、夕方には高松へ向けて出発しました。市内を動く道すがら、近くに遠くに松山城を眺めながら、「ああ、時間があったら登りたい」と思っていました。やはり城のある街はいいですね。

そんな松山での昼食が下の写真です。松山の名物らしいですが、鯛そうめんです。五志喜というお店でいただきました。もっと生臭いものかと思っていましたが、非常に丁寧に調理されていて、身もほぐれやすく美味でした。

そう言えば、初日の昼は広島のお好み村でお好み焼きをいただいたのでした。あたし、紅しょうがが嫌いで、大阪のお好み焼きは食べられないのです。しかし広島のお好み焼きは紅しょうがも入っていなくて、とても美味しくいただけました。ちなみに、紅しょうががダメですから、大阪ではたこ焼きも食べません。

さて、まだ明るい時間ですが高松へ向かう列車の時間です。松山は松山市駅の周辺が賑やかで、JRの松山駅はなんとなく寂しい感じです。そんな駅前を象徴するかのような建物がありました。「駅前スタジアム」とありまして、もう見た目でわかるとおり、バッティングセンターですね。

駅前の一等地の使い方として、これは正しいのでしょうか? 謎です。

そして、高松へ向かう特急がこちら。いしづち号です。

おわかりになりますでしょうか? 車体にはアンパンマンのイラストが描かれています。JR四国ではいくつもの「アンパンマン列車」が走っているそうで、そのうちの一つに乗ることができました。地図で見ると松山と高松はかなり距離がありますが、乗っていた印象では比較的早く着いたと感じました。乗り心地も悪くなかったです。振り子電車だったようですね。

というわけで高松到着。高松も路面電車と言いますか、可愛らしい電車が走っている街です。それに城もあります。松山と高松、どちらもそれほど大都会ではなく、かといって寂しい田舎でもなく、食べるものも美味しく、暮らすにはよさそうな街だと感じました。

あえてどちらかを選ばなければならないとすれば、高松城よりは松山城の方が好きなので、それに道後温泉もあるので松山に軍配を上げます。

伊佐爾波神社にて

道後温泉の本館を一巡りし、ホテルへの帰路、途中にこんな神社がありました。伊佐爾波神社と言うそうです。

由来などは上の写真の看板を読んでいただくとして、見えにくいようでしたら同社ウェブサイトもご覧ください。かなり由緒のある神社のようですね。

ホテルの前の道を、玄関を出て右へ進むと、上の写真のような階段に突き当たります。かなりの高さ、段数です。ここを登って汗をかいたら、道後温泉でひとっ風呂浴びたいところですね(笑)。あたしもすたこらと登りました。

入り口の看板を読んでいたので、もう少し大きなものを想像していましたが、社殿は至って素朴、それほど大きいものではありませんでした。いや、神社なんて本来こんなくらいでよいのでしょうね。朱塗りで、かなり立派な建築ではありますが

回廊に沿って一回り。斜めの角度からも写真を撮ってみましたが、ちょっと逆光になってしまいました(涙)。

境内の外れに手水があり、上の写真のような「つかいかた」の看板が下がっていました。なぜ文字だけでなく、こんな美少女のイラスト入りなのか、謎は深まるばかりです。

比較してみました!

映画「ミケランジェロ・プロジェクト」がいよいよ公開です。

本国ではとっくに公開されていたそうですが、これがようやく日本公開となったわけです。

 

原作は角川文庫から出ている『ミケランジェロ・プロジェクト(上) 』『ミケランジェロ・プロジェクト(下)』ということになっていますが、もともとはあたしの勤務先から出ている『ナチ略奪美術品を救え』で、本書を角川書店が文庫化したものが角川文庫の上下本なのです。

四六判の分厚い単行本が、二冊になっているとはいえ文庫に収まったのでしょうか? ちょっと気になります。並べてみると、下の写真のような感じです。

かなり乱暴な比較ですが、単行本『ナチ略奪~』の方は、一頁あたり44字×20行で、本文は488頁ですので、単純計算で429,440文字となります。対する角川文庫の方は、37字×18行で、上巻の本文が294頁、下巻が305頁で合計の文字数が398,934文字となります。

おわかりのように、文庫本の方が3万字ほど少ないです。文庫本の最後には「加筆の上、修正しました」的な文面が書いてありましたので、単行本から少し削った部分があるのでしょうか?

個人としては基本的には賛成です

今朝の朝日新聞の記事です。

記事の詳しい内容は省きます。つまりは、新刊を一定期間図書館で貸し出しを禁止すべきだということです。

あたしも前からこの意見には賛成でした、あたしの場合は、映画と同じ考え方で、まずは映画館で公開。DVDやBlu-rayの発売がその次にあり、CSなどの有料チャンネルでの放送があり、地上波での放送は一番最後です。どのような権利があって、どのくらいのタイムラグを置いて上記のような順序になっているのか、詳しいことは知りません。でも、書籍でも同じようなことはできると思うのです。

まずは書店(リアルもネットも)での販売。一定期間、あたしは三ヶ月が妥当だと思っていますが、それが過ぎたら図書館での貸し出しが可能、ただし複本は不可です。そして半年、ないしは一年が過ぎたら複本の購入も認めるという段取りです。

公共機関である以上、図書館で本の貸し出しを禁止することはできません。ただ、民業を圧迫しないために、ある程度のインターバルを設けるのは、それほど悪いことだとは思いません。確かに、それで書店の苦境が軽減されるのか、わかりません。ただ、不景気と言われるようになったころから、電車の中で図書館のラベルの貼られた本を読んでいる人が目立つようになったと感じます。それも単行本だけではなく、文庫や新書など比較的廉価な本であってもです。以前はこんなに図書館の本が目立っていなかったはずです。

この一事をもってすべてを判断するのは乱暴ですが、映画の世界でできていることが、なせ書籍の世界ではできないのでしょうか?

と思うのです。

阪急以外でスイーツを

関西ツアー、無事終わりました。天気に恵まれた5日間でした。傘の出番が無いなんて、最近のツアーであったかしら、というくらい天気には恵まれました。が、ホテルについては大変でした。

とにかく、いつものホテルが取れませんでした。かなり前に予約をしようと思ったのですが、ダメでした。全く空きがありません。他のホテルを探しても、駅から近いところはどこも満室。残るはカプセルか、一泊数万円の超高級ホテルのみです。

なので、今回のツアーでは最初の二泊は三宮となってしまいました。あとの三泊は梅田でなんとか確保できましたが、それだっていつものホテルではありません。が、違うホテルに泊まると気分も変わるもの。そして、何より仕事が終わってからホテルへ帰る道順が変わります。道順が変わると、いつも夕飯を買っていたお店もわかります。

これまではホテル至近の阪急百貨店ばかりでした。お弁当を買うにせよ、スイーツを買うにせよ、ほとんどうめだ阪急百貨店で済ませていたものです。しかし、今回は三宮に泊まったりもしたので、大丸を使ったり、梅田では阪神百貨店を使ってみました。これが案外よいものです。いつもの気分が変わります。

ということで、今回のスイーツです。

まずは大丸神戸店。お店は「イグレックプリュス」です。ハロウィンで騒ぐのは嫌いですが、ハロウィン限定のスイーツは好きです。美味しそうなのが二つあって迷いましたが、二つとも買ってしまいました。

続いては大丸梅田店。お店は「ショウタニ」です。和三盆を使った和テイストのお店のようなのですが、こんな美味しそうなショートケーキがあり、やはり選べなくて二つ購入。マスカットとイチゴです。

最後は阪神梅田本店。お店は「ケーニヒスクローネ」です。フルーツいっぱいのプリンです。毎度毎度二つずつ買って食べていたら太ってしまいますので、この日は一つで我慢しました……(汗)