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早くも重版です
今日の配本(17/04/10)
占有率、高し?
少し前にこのダイアリーでご紹介した紀伊國屋書店新宿本店の「十九世紀フランス哲学」のフェア。
まだ開催中ですが、ご覧のように、なんと、あたしの勤務先の新刊『民衆と司祭の社会学』が書目に加わりました。
同書の著者・杉本さん訳の『科学=宗教という地平』が奥の方に見えています。
なんだかんだ言ってこのフェア、あたしの勤務先の書籍を多く並べていただいているフェアになっています。ありがたいことです。
5刷へ!
やはり台湾が熱い? だから台湾華語が売れているのね?
店頭の目立つところに並んでいるので見かけた方も多いのではないかと思いますが、雑誌「an・an(アン・アン)」の最新号が台湾特集です。「an・an」に限らず、このところ雑誌で台湾特集が組まれることが随分と目につくようになりました。台湾ブームなのでしょう。
と思っていたら、こんどは雑誌「ミセス」の最新号でも台湾特集です。数えたわけではありませんが、この一年くらいで雑誌の台湾特集を数え上げたらかなりの数に上るのではないかと思います。
そして、これもまた正確なものではなく、あくまであたしの印象なのですが、女性誌での特集が多いような気がします。確かに、グルメ、エステなど女性が好みそうな要素が並んでいる特集ばかりです。
とすると、こちらの読者も女性が過半を占めているのでしょうか?
『今日からはじめる台湾華語』です。刊行以来ずーっと売れ続けています。中国語ではなく台湾華語。語学書の世界では、大陸で使われている標準語を「中国語」と呼び、台湾で使われている中国語を「台湾華語」とか「台湾式中国語」と呼んでいます。
その違いを簡単に説明するのは難しいですが、例えば簡略化した漢字を使うのが大陸の中国語、昔ながらの難しい漢字を使うのが台湾の中国語です。発音記号的な補助手段としてローマ字のピンインを使うのが大陸の中国語、独自の記号「注音字母」を使うのが台湾の中国語、といったところでしょうか?
本書がこれほど売れ続けるのは、雑誌の世界に見られるような台湾ブームに支えられているのでしょう。では、なぜ台湾ブームなのか?
これも簡単には説明できませんが、旅行ということで考えると、「近いので安い」というのは大きな要素だと思います。だったら上海やソウルも選択肢に上るはずですが、ここ数年の反日・嫌日感情がネックになっている可能性はあります。それに加えて大陸中国は空気が悪いというのも旅行先として敬遠される理由だと思います。
また女性の旅行人気が高いヨーロッパはテロの危険があって、やはり敬遠されているようです。大学生協などで、卒業旅行先として当初はヨーロッパを考えていた学生がテロが心配なので行き先をアジアに変えたという話を複数聞きましたから、欧米を避けてアジアへという人はそれなりに多いのではないかと思います。
そんな人にとって台湾は親日的というイメージもあり、食べ物も美味しいからという点で都合のよい受け皿になっているのではないでしょうか?
今月のおすすめ本[17年4月]
初めて都会へ出て来て、明日から新生活がいよいよ始まるという女性へ
たぶん新年度が始まるのは明日からでしょう。大学などは始業がもう少し先かも知れませんが、新社会人の出勤は明日から、というところが大多数だと思います。初めて東京や大阪などの都会に出て来て、親元を離れ一人暮らしを始めた方、特に女性の方、慣れない生活で苦労しているのでしょうか、それとも都会生活を満喫しているのでしょうか?
そんな女性にお勧めなのがこちら、『ブルックリン』です。映画にもなりましたので、小説は読んでいないけど映画は見た、という方も多いのではないでしょうか? 確か主演の方がアカデミーにノミネートされたんですよね、惜しくもオスカーは逃しましたが。
ストーリーはアイルランドの田舎から大都会ニューヨークのブルックリンに出て来た少女が、都会での生活に悩みながら成長していくという、ありきたりといえばありきたりですが、そんな物語です。人との出会いやちょっとした恋愛要素も交え、少女がどのように大人の女性に成長していくのか、古典的なテーマだからこそ古びずに、手を変え品を変え、こうして新たな作品が作られるのでしょう。
ですので、たぶん同じようなテーマの作品は他にもたくさんあるでしょうし、別に海外文学で読まなくてもいくらだって日本人作家の作品があるはずです。この作品でなければならないと押しつけるつもりはありません。ですが、一応は自分の勤務先の出版物ですから、ふさわしい季節にお薦めしたいと思った次第です。書店で、こんなテーマのフェアをやるのであれば、是非とも本作もそのラインナップに加えてほしいものです。
それにしても、少ない読書体験からの勝手な推測ですが、この手の作品は女性が主人公のものがほとんどような気がしますが、どうでしょう?
読んだわけではないのですが、男性が主人公というと漱石の『三四郎』がそういう感じの内容ではなかったかと思い出せるくらいで、他にどんなのがあったでしょう?
まあ確かに、例えば「新生活応援小説フェア」というのを書店でやったとして、女性ならフェア台の前で足を止め、『ブルックリン』などを手に取ってくれるかも知れませんが、男性がこの手のフェアに食いついてくれるのだろうか、という気はします。それでも都会に出て来て悩んでいる、苦労しているのは女性だけとは限りませんから、男女それぞれが主人公の小説を並べてみるのが面白いと雄物ですが……
まだまだ続く?
今朝の朝日新聞読書欄に『モラル・ハラスメント』が載っていたのにお気づきでしょうか?
新書の紹介コーナーですから、一般的には「書評が載った」とは言わないのかも知れませんが、「読書欄に載った」と言うぶんには嘘ではないですよね?
ちなみに同書は、たいていの書店では「文庫クセジュ」の棚にひっそりと置かれていることがほとんどで、そもそも文庫クセジュの棚があるだけマシ、多くの場合、新書の新刊が雑多に置かれているところに紛れ込んでいることが多いのではないでしょうか? こういうタイトル、内容の本ですから、心理学とか社会問題とか、そういったコーナーに置いてもらえると嬉しいのですが、なかなかそういう置き方をしてくれている書店は多くありません。そこはあたしたち営業部の腕の見せどころなのかも知れませんが、逆に心理学などの棚では似たようなタイトルの本があまりにも多くて、却って埋もれてしまいそうな気もします……
さて、話は変わって今朝の朝日新聞の別刷beに載っていたフランスのベストセラー。日本で翻訳の出ているものは少ないようですが、一点気になったものが……
それはペナックのマロセーヌ・シリーズです。実は、あたしの勤務先から何点が刊行しています。
『人喰い鬼のお愉しみ』と『ムッシュ・マロセーヌ』です。もう数点あったような気もしますが(『カービン銃の妖精』と『散文売りの少女』)、現在在庫があるのはこの二点になります。後者の内容紹介には
マロセーヌ君、表の顔は出版社社員、裏では地上げ屋から町を守るため奮戦中。最愛の恋人から妊娠を知らされたと思ったら、連続殺人犯の濡れ衣をきせられて?! シリーズついに完結。
とあるのですが、フランスで最新刊が出ているということは、マロセーヌ・シリーズ完結していなかったということなのでしょうか?


