卓球というのは世界選手権も行なわれているスポーツであり競技であり、それに対してピンポンというのは浴衣を着てスリッパを履いて旅館でやるものだと思うのです

いよいよ配本になりました『ピンポン』について……

 

カステラ』を楽しめた人であればこちらも十二分に楽しめると思います。で、本を手に取っていただいて、多くの人はまずは表紙やオビの文章をザッと眺めるのではないでしょうか? そして気づくはずです、本書のオビ裏面に。

「本文より」と書いてあるからには、本当にこんなページがあるんだな(?)と疑ってしまうかも知れませんが、正真正銘あるんです。それが下の動画です。

作品の中のクライマックスです。人類の存亡をかけて主人公が闘っているところです。いや、実際に闘っているのは主人公に選ばれた歴史の偉人なのですが、これ以上書くとネタバレになるので自主規制。ちなみに、下は帯の表面です。フツーはこっちだけ読んで、裏面までは読まないでしょうか?

また本書の章タイトルにもなっている「セレブレイション」はこちらです。

懐かしいです。あたしの世代なら辛うじてクール・アンド・ザ・ギャングを知っているでしょう。また「あとがき」でパク・ミンギュが書いている「パーハップス・ラブ」はこちらです。

そして本書を手にした方に一番読んでいただきたいのは「訳者あとがき」で引用されている、パク・ミンギュがセウォル号事件について書いた文章です。本文を読んだ後に読むと、とても同じ人が書いたとは思えない印象を受けるのではないでしょうか? 少なくともあたしはそうでした。

最後に、107頁に「ビリー・ザ・キッド」が出てきますので、『ビリー・ザ・キッド全仕事』もぜひ!

破天荒つながりで、こんな対談企画は?

今宵は神保町のチェッコリで、明日配本の『ピンポン』の先行販売を兼ねた、訳者・斎藤真理子さんのトークイベントでした。

 

『ピンポン』の感想は別途書くとして、この作品は『カステラ』に通じるような破天荒さと言いますか、荒唐無稽さと言いますか、そんなところが感じられます。もちろんメチャクチャな話というのではなく、しっかりとしたストーリーがあり、社会風刺的なスパイスも効いていて、だから読後にいろいろ考えさせるところもあるのですが、設定の突飛さはやはり際立っています。

で、あたしの数えるほどの読書体験から思い出したのはプラセンシアの『紙の民』やゴンサレスの『ミニチュアの妻』です。どちらも訳者は藤井光さん。というわけで、斎藤真理子さんと藤井光さんのトークイベントなんて企画できないだろうかと思ったりしました。

 

藤井さんには韓国系アメリカ作家ポール・ユーンの『かつては岸』という訳書もありますし、なかなか面白い対談になるのではないかと思うのですが……

それにしても、こういう作品を編み出す作者の頭の中ってどうなっているのでしょうね?

じわじわマルクス?

雑誌『現代思想』の「6月臨時増刊号」が好調なようです。雑誌コーナーではなく、人文書コーナーで見かけることが多いです。

今年が『資本論』刊行150年ということでの特集ですね。1867年に第一部刊行されたそうですが、ピケティ以来『資本論』やマルクスが再び脚光を浴びているという実感はあります。

また、今年はロシア革命100年という節目の年でもありますから、今一度原点であるマルクに戻ってみるという流れもあるように感じます。

で、マルクスと言えば、あたしの勤務先からも本の評伝を出していますが、そのマルクスは来年が生誕200年です。マルクス・ブームはまだ続きそうです。

今日のネクタイ~壹佰叄拾叄本目~卓球とピンポンは異なるのか?

こん**は、染井吉野ナンシーです。

 

いきなり新刊を手にしての登場です。『カステラ』で日本翻訳大賞を受賞したパク・ミンギュの『ピンポン』が、《エクス・リブリス》の一冊として刊行になります。

で、なぜに『ピンポン』なのか、おわかりいただけますでしょうか? もったい付けても意味がないので、さっそく正解発表です。

上の写真をご覧いただければおわかりですね? 卓球のラケット柄のネクタイです。別に新刊のためにオーダーメイドしたわけではありません。こんなの売ってるんですね、と言ってはいけませんか? これで営業します!

続きものが刊行になります

見本出しの多かった本日、そんな中からちょっとご紹介します。

まずは『ピカソⅢ 意気揚々 1917-1932』です。

 

ピカソⅠ 神童 1881-1906』『ピカソⅡ キュビストの叛乱 1907-1916』が出て、ようやく第三巻目です。本書は原書が全四巻の予定ですが、訳者あとがきにもあるとおり、その原書の第四巻がいまだ出ておりません。とっくに出ていないとならないはずなのですが、というわけで、邦訳の第四巻もいつ刊行できるのやら……

続きましては『メルロ=ポンティ哲学者事典 第二巻』です。

これは2月に『メルロ=ポンティ哲学者事典 第三巻』を出して、今回が二冊目です。3→2→1→別巻の順番に出しますので、店頭で若干の混乱見られるようですのでご注意ください。次は7月に第一巻の予定です。

朝日は久々?

本日の朝日新聞読書欄で『ヒトラーの裁判官フライスラー』が紹介されました。

彼らのような人々が戦後ほとんど罪に問われず復活を果たしているという事実は、満洲帝国の官僚やB級、C級戦犯が政界に多数進出した日本の戦後にも通じる気がします。

それにしてもおぞましい歴史です。日本も現在再び同じような道を歩んでいるのではないか、そんな気もします。

そしてガラッと変わってこちらは桜庭一樹さんによるシェイクスピアの紹介。

取り上げられている書影はUブックス版の『ハムレット』です。

    

いくつも翻訳は出ていますが、シェイクスピアが紹介されるときはUブックスが多いです。やはり小田島訳がスタンダードなのですね。