語学書の新刊2点。
『ニューエクスプレス チベット語』と『独検対策2級問題集[改訂版]』なんですが、買い間違えることはないでしょうけど、見間違えることはありそうな装丁ですね。
昨日は3月14日。世間ではホワイトデーで盛り上がっていたようですが、実は、とあたしが言うまでもないことですが、円周率の日でもあったのです。
3.14、覚えましたよね? 一部世代はゆとり教育で、3.14ではなく「3」で覚えているようですが、やはり円周率と言ったら3.14だと思います。だからこその3月14日。
というわけで、本日のいでたちはこちら。
はい、円周率ネクタイです。昨年、既に登場しているネクタイです。
ちょっと待って、なんで14日ではなく、15日に締めてるの?
もっともなご意見です。理由を申しますと、朝の占いで、あたしのラッキーカラーが、このネクタイをするにはちょっとふさわしくない色だったので、別なネクタイを締めておりました。なので、改めて本日、このネクタイを締めたという次第です。
でもですね、今日締めているのには意味があるんです。
多くの人は「3.14」で覚えていると思いますが、その続きって言えますか?
途方もない桁数を暗記している人だとか、スーパーコンピューターを使って天文学的な桁まで円周率を出した、というニュースが時々流れるように、円周率は終わりなく永遠に続くわけですが、まあ、フツーの方であれば「3.14」の先、もう数桁くらいは覚えていてもよいのでは?
で、「3.14」の次は「15」なんです。「3.1415」と続きます。ということから、あたしはあえて今日15日にこのネクタイを締めたというわけです。「14」で終わるのではなく、その後に「15」が続くということを知って欲しい、ただそれだけです。
で、ブラウスは、ブーブーブー、ブタさんです! 今日はカツ丼が食べたい気分です(笑)。
昨晩は神保町のチェッコリでトークイベントがありましたので行って来ました。イベントは《小さな本屋の先輩、大井実さんに聞く「小さな本屋だからできること」》で、福岡の書店、ブックスキューブリックの大井実さんを迎えて、最近上梓された『ローカルブックストアである』(晶文社)を中心としたお話でした。以下は、あたしなりのまとめです。
まずは枕として、聞き手であるチェッコリの佐々木さんが簡単にチェッコリというお店の紹介。
韓国専門の本屋としてオープンして一年半、イベントも精力的に開催してきて既に150本もこなしてきたそうです。韓国関連のイベントが中心ではあるものの、本に関するイベントも今回のようにやってきたし、やっていきたいとのこと。韓国では「本、本屋に関する本」への関心が高く、大井さんの著書も既に韓国版の出版オファーが数社から来ているとのこと。
韓国は日本以上の受験戦争、競争社会であり、そこからドロップアウトしてしまう若者が多く、彼らが独立系の小さな商売を起業することが多いそうで、そんな業種の一つとして本屋も増えていて、そういうことから「本、本屋に関する本」の需要があるのだとか。既に何冊も日本のそういった本が韓国語訳されて出版されているそうです。
続いて大井さんの簡単な自己紹介と経歴を紹介。親が転勤族で各地を転々としたことが、人とコミュニケーションを取る能力とか、初めてのところにも怯むことなく飛び込んでいける性格を培ったのではないかとの自己分析。奥様との出会いをきっかけに多感な時期を過ごした福岡に戻って本屋を始めることになったそうです。ちなみに、奥様はインテリアデザイナーで、本屋の内装を担当されたとか。その大井さん曰く、
結婚は勘違い、それも幸せな勘違い
なんだそうです。
店作りのこだわりとして、聞き手の佐々木さんが3点ほど挙げていましたが、その一つめが奥様の職業とも関連する内装だったそうです。居心地のよい店を作りたい、蛍光とは使わない(白熱灯にする)、床は木、棚もスチールはイヤ、といった点にこだわって業者とさまざまなやりとりをして作り上げたそうです。
こだわりの二つめは選書。
開店まで4年くらいの準備期間があったので、本を特集した雑誌を読みあさって、いろいろな人のいろいろな事例を頭にたたき込んだそうです。お店の場所という土地の制約、つまりどんなお客さんがいるのか、ということを考えないと独りよがりの店になってしまう、かといって、お店としての提案がないと他にもあるようなつまらない書店になってしまう、というジレンマの中、ちょこちょことプレゼン(提案)をし、客の反応があったらそこを掘り下げるということをしながら品揃えを作っていったそうです。
仕入は命、新刊の仕入と売れた本の補充は必ず自分でやる
ということだけは譲らないそうです。棚詰めはスタッフに任せているそうですが、そこまで手が回らないというやむを得ぬ事情もあるものの、あまりきっちりと理詰めで並べるよりも、少しアバウトな方がよい、という考えだそうです。
三つめのこだわりはイベントの開催。
2006年からスタートしたブックオカや自店の二階にブックカフェを作ってイベントを開催しているのは、お客さんと強くつながれる場になるから、やはり体験することが大事というお考えからだそうです。ただし、書店と違ってカフェの運営は大変だそうです。
さて、今回イベントが行なわれたチェッコリは最初にも書いたように韓国がメインの書店です。韓国とも近い福岡は団体と言うよりも日常的な買い物で訪れる韓国の方も多いそうです。(そういえば、何年も前に、福岡の主婦がキムチを買いにフェリーで釜山へ買い物に行っているとテレビで報じているのを見たのを思い出しました。)
最後に、ブックオカなどイベントについて。
古本市からスタートしたイベントで、福岡のメディアが好意的に取り上げてくれたという幸先のよいスタートだったそうです。福岡は各種メディアの西日本支社とか西部支社などが集まっているところでもあり、それらの多くが地元発のイベントとして積極的に取り上げたそうです。
このイベントを通じ街にコミュニケーションを生みだし、本は人をつなぐ力を持っていることが示せたのではないか、とのこと。出版業界は不況だとか、スマホなどのメディアに喰われているとか言わているけれど、本自身がダメになっているわけではないとのこと。大井さんが学生のころは本を読むってカッコイイ、読まなくても持っているだけでもカッコイイと思われる風潮があったが、最近の若者にはそういう感覚はない。しかし、地方都市なら東京のような大都市とは違って「本を読むってカッコイイ」というブームを作り出せるのではないか、と信じて続けているそうです。この気持ちが伝わったのか、ブックオカは各地に飛び火して、各地で似たようなイベントが行なわれるようになっています。
書店員ナイトについては、書店で働いていても同僚はいるけど、同じジャンルを担当する人と話す機会が意外と少ないという現実を受け、そのような場を作ったとのこと。ふだんはおとなしめの書店員がそこでは生き生きと話をするそうです。大井さんご自身が大手チェーンの書店員ではないので、どこの本屋、書店員に対してもしがらみがない、そういう立場がよかったのではないかとも。こういうイベントは敷居を低くすること、入りやすさが大切だとのこと。
また大井さんご自身が最近、ビブリオバトルの審査員をやり、若者もかなり本を読んでいるし、本好きから勧められると読みたくなるもので、世代を超えてよいものはよいと勧めたいとも。そんな街作りに本屋は貢献できるし、場を作ることができる。そこに住む人が街を愛する共通アイコンとして劇場とかサッカー場とか、あるいは郷土料理とかいろいろある中に本屋があってもよいのでは、という思いのようです。
以上、雑駁かつ主観の混じったまとめでした。たぶん聞き間違いや理解不足が多々あると思いますので、必ずしも大井さんの発言やお考えとは限りませんことご承知ください。
あたしの勤務先で出している諸外国語のシリーズ《エクスプレス》をご存じでしょうか? 四六判の《エクスプレス》というシリーズでスタートし、当時は別売りカセットがすべての言語に用意されていました。点数が増えるにつれ、世の中も移り変わり、カセットからCDへと音源が変化していきました。しかし、CDは頭出しのトラック番号が99までしか設定できず、実は語学学習にはカセットテープよりも使い勝手が悪く、あたしの勤務先でも別売りCDを発売するまで多少の逡巡がありました。
しかし時代の流れに逆らうこともできず、いつのころからか別売りのカセットの他に別売りCDも用意するようになりました。しかし、時代の進み方は更に早く、別売りCDを用意したのは数点で、その後は本にCDを貼り付けた語学書が主流となり、《エクスプレス》もそれに伴って《CDエクスプレス》となり、判型も四六判からA5判になりました。判型の変更は見やすさと、CDを貼り付けなければならないという事情もありました。
この《CDエクスプレス》が浸透し、刊行点数も40点を超えたころ、いまから十年くらい前でしょうか、そろそろシリーズ時代をリニューアルしようと言うことになり、カバーデザインも新たにし、中味も一から書き直した《ニューエクスプレス》の刊行が始まりました。現在では《CDエクスプレス》のほとんどの言語が《ニューエクスプレス》にバージョンアップし、なおかつ《ニューエクスプレス》で初めてラインナップに加わった言語もいくつかあります。
ところで、外国語マニアや書店の諸外国語担当の方には慣れ親しんでいただいている《エクスプレス》シリーズですが、《ニューエクスプレス》になってから、新たに《ニューエクスプレス単語集》というのが発売されているのをご存じでしょうか? 新書判と言いますかポケット版と言いますか、とにかくハンディな、でもちょっとしたミニ辞典としても使えるをコンセプトにスタートしました。が、いま述べたように、本家である《ニューエクスプレス》の知名度に比べ、《ニューエクスプレス単語集》の知名度は必ずしも高いとは言えません。
「どうしたらいいだろうか?」と個人的に考えてみました。しかし、お金はかけられません。で、思いついたのが《ニューエクスプレス》を利用する手です。ご覧ください。これは最近刊行された『ニューエクスプレス チベット語』の裏表紙です。
オビには《ニューエクスプレス》のラインナップがずらりと並んでいます。ここのデザインをちょっと工夫して《ニューエクスプレス単語集》も載せるようにしたらどうでしょう? 下の写真は同書の奥付裏広告のページです。ここも《ニューエクスプレス》のラインナップだけで、《単語集》は載っていません。これはもったいないのではないかと思うのです。
読者カードなどを見ていますと、《エクスプレス》の読者は複数の言語を学んでいる、勉強している方が多いようです。趣味で外国語を勉強していらっしゃるようです。ですから、興味のある言葉が目に留まれば、次はそれに手を伸ばすという方が多いと思います。そんなコアな読者に《単語集》も知らしめることができれば、と思うのです。
もちろん、そういう方の多くは既に《単語集》の存在を知っていらっしゃるでしょう。が、案外知らないという方も多いのではないかと思います。なにせ、書店では《ニューエクスプレス》はそれなりに置いていても、《単語集》は置いていないというところが多いですから。
広告を載せないよりは載せた方がよいというのは誰が考えても理解できることだと思います。特に、載せるに当たってお金がかかるわけではありませんから、費用対効果も悪くないはずです。このアイデア、どうでしょう?