突然、売れた?

新刊でもなく、類書が刊行されたわけでもないのに、突然ある本の注文が続く時があります。

今の時代、そのほとんどはネットで何かしら情報が巡っているので、FacebookやTwitterで検索をかけてみると、理由が判明します。

今日もそんな書籍がありました。『アンリ・バルダ 神秘のピアニスト』、2013年に刊行した書籍です。

なんでこの本の注文が続いたのか、検索してみたところ、たぶんこれが原因ではないかと思われるものが一つ見つかりました。

NHK-BSの「クラシック倶楽部」という番組です。その12月4日の放送がアンリ・バルダのリサイタルだったのです。

それ以外では注文に繋がりそうな情報はヒットしなかったので、たぶん、この番組を見た方の中で、アンリ・バルダの本を読んでみようと思われた方が本屋へ足を運んだのでしょう。

しかし、この番組の中で同書が紹介されたのでしょうか? 紹介されもしないのに番組だけで本書にたどりつくなんて、どれほど熱心な方なのでしょう? ありがたいことです。

一面に登場!

今朝の朝日新聞です。

一面に登場と言っても、サンヤツ広告ではありません。それよりももうちょっと上になります。

はい、「折々のことば」欄です。引かれているのは、この夏に刊行された『風の演劇 評伝別役実』です。

各紙誌でも紹介された本書、読書欄に掲載されるのも売り上げに効果がありますが、こういうところの紹介もそれに負けず劣らず反応があります。

別役ファンなら既に買った、読んだという方も多いのでしょうが、こういう記事をきっかけにそれ以外の人にも広がる可能性がありますし、こちらとしてもそれを期待しています。

麻薬とかスパイとか

本日の朝日新聞別刷「GLOBE」は麻薬特集です。GLOBEというタイトルどおり、世界各地の状況がレポートされています。ミャンマーの「黄金の三角地帯」のことも書かれています。それで思い出すのが『辺境中国 新疆、チベット、雲南、東北部を行く』です。

同書の第三部「雲南」では、国境を越えて麻薬や人身売買が行なわれている地区のありさまが描かれます。読みながら、「著者の人、こんなことしちゃって大丈夫なんだろうか?」と少し心配になりました。

それにしても、あのあたりの国境地帯、本当に無法地帯であり、無国境地帯のようです。まあ、中国(漢民族)から見たら蛮族の居住地であり、自分たちには関係ない、という感覚なのかも知れません。

同じくGLOBEの書籍紹介コーナー。

あたしの勤務先でもお世話になっている園部哲さんが紹介しているのはベン・マッキンタイアーのスパイもの。

マッキンタイアーと言えば、あたしの勤務先でも『ナチが愛した二重スパイ』を刊行しております。マッキンタイアーは一貫してこの手の作品を書いているんですね。

少し前にも、イギリスでロシア人の父と娘が暗殺されかかった事件がありましたが、英国では「007シリーズ」ではありませんが、日本よりもスパイが身近な存在なのでしょう。だから、こうして新刊が次々に発表されているんですね。

平凡社と仲良く!

ネットでバズっているということで、Uブックスの『黄泥街』と平凡社ライブラリーの『チェコSF短編小説集』を併せ買いしている人が多いようです。お互いにとって予期せぬ僥倖。中国の作品とチェコの作品なので、普通なら何の共通項も感じられないのですが、海外文学ファンの嗅覚には同じ匂いが感じられるのでしょうか?

 

そんな平凡社とはもう一つ、こんな併せ買いもお薦めです。

 

英語原典で読む経済学史』と『経済学者はこう考えてきた』の二冊です。どちらも著者は根井雅弘さん。

先日の日本経済新聞「活字の海で」で取り上げていただきましたので、既に両方とも買いました、という方もいらっしゃるかと思いますが、単行本と新書なので大きな本屋さんだと近くに並んでいることはあまりない二冊です。

前者の内容は

本書は、英語力を鍛えながら、経済学を学ぶという、大学の「原典講読」を書籍化したものである。アダム・スミスからリカード、ミル、そして限界革命とケインズ革命。英語原典で触れることで、読者は奥深い社会科学の森に足を踏み入れる。知的刺激を覚醒させる一冊。

という感じ、一方の後者は

マルクスの『資本論』は、資本主義崩壊の論理を解明し、ケインズの『雇用、利子および貨幣の一般理論』は、マクロの経済安定を図る「有効需要の原理」を確立した。制度化された現代の経済学教育では、こうした古典的な考えは重視されない。しかし今でも、経済危機が訪れるたびに過去に解を求めるのは、時代を画した優れた経済理論の根底には必ず、確たる思想があるからだろう。経済学の古典的名著から学ぶ意義は、現代においても、決して色あせることはない!

という内容。併読してみたくなる両書ではないでしょうか?

そして、この二組以外にも、まだまだいろいろ出来るのではないかと思案している今日この頃。

フランスの20年?

先のダイアリーで「坐忘を思い出す」と書きましたが、「坐忘というのは忘れることだから、思い出していけないのではなかったか」と、今さらながら思っています。

さて、近々、岩波新書から『フランス現代史』という新刊が出るそうです。岩波新書では、かつて同名の本が出ていたはずですが、著者を変え新しいものが刊行されるようです。同書は

1944年の解放から、「栄光の30年」、五月危機、石油危機、「ミッテランの実験」の挫折、新自由主義、そしてマクロン政権成立──フランスの戦後を通観すると、そこには「分裂と統合の弁証法」というダイナミックなメカニズムがみえてくる。欧州統合の動きにも着目しながら現代フランスの歩みをとらえる通史。

というのが内容紹介です。

フランスの現代史と言えば、昨年、ちくま新書から『フランス現代史 隠された記憶』というのが出ていますが、こちらは第一次世界大戦から残る戦争の記憶と言いますか、フランスの暗部を描いたもので、通史的なものではありませんでした。

 

今回の岩波新書は、いわゆる通史のようですから、基本的な知識を得るにはちょうどよいのではないかと期待しています。通史的なフランス現代史と言えば、中公新書で『フランス現代史』が出ていました。1998年刊行の書籍です。

パリ解放とドゴールの凱旋によって出発したフランスの戦後には疲弊した経済の立て直し、植民地解放運動への対処等課題が山積していた。とりわけアルジェリア紛争は国内分裂を招きかねない危機であった。これを乗り切ったドゴールの指導力も、五八年五月の学生反乱を契機とする変革の波には抗し切れなかった。高度産業社会は伝統的価値観も転換させたのである。英雄の時代からコアビタシオン(保革共存)へ向かうフランスの試行の足跡。

という内容のようです。ちょうど20年後の今年、岩波新書版は中公新書版に対し、どういう内容の追加があるのでしょうか? フランスのこの20年には何があったでしょう?

サッカーW杯におけるジダンの頭突き事件に端を発する移民問題、シャルリエブド事件やパリ同時テロ事件など、解決が難しい問題が山積のような気がします。

 

あたしの勤務先も『シャルリ・エブド事件を考える』『パリ同時テロ事件を考える』なんて本を出していますので、《フランス現代史を考える》なんてフェアが出来るかも知れませんね。

ナンシー、裸体です

左の写真、モナリザはわかるけれど、いったい何の写真かわからないですよね?

正解は、あたしです。

と言われてみると、上の方には襟元が見えるし、下の方にはベルトも見える。つまり上半身というわけ。

しかし、このブラウンス、遠目には一体どんな柄なのかさっぱりわからないかも知れませんね。色合いも派手なのか、地味なのか……

こうしてみると、和柄っぽくも見えてきます。

というわけで正解は右の写真です。

これでわかりますか?

まだわからないでしょうか?

どうも西洋絵画のひとこまを繰り返しているだけのようです。

誰の、何という題の絵なのかはわかりません。裸体がやたらと目立ちます。ちょっと見覚えのあるようなところもありますね。

いったい何枚の絵が使われているのでしょう?

歴史を遡って考える

クリミア半島情勢がまたしても怪しくなってきました。

 

多くの日本人には「クリミア半島ってどこ?」という感じかも知れませんし、ましてやロシアがどうしてそこに拘るのか、理解できないところが多いのではないでしょうか?

そんな時、やはり歴史的経緯を振り返るのが一番の早道です。お薦めするのは『クリミア戦争(上)』『クリミア戦争(下)』の上下本です。

更に知りたい方には、『エカチェリーナ大帝(上)』『エカチェリーナ大帝(下)』などもあります。

ロシアとオスマン帝国の角逐については『オスマン帝国の崩壊』も参考になるかと思います。