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ソチよりも寒い

東京が雪に弱いのは今に始まったことではありませんが、今年の雪は例年以上の記録的なものですから、ちょっと郊外のニュース映像だけを見ていると東北や北陸の豪雪地帯の映像ではないかと思えるほどの量になっています。決して東京だけでなく、山梨など首都圏全体がかなりの被害に遭っています。既に物流が寸断され、スーパーやコンビニには商品が入ってこない、宅配便が届かないといったことも起こっています。

こうなると、事態は東京は首都圏だけの問題ではなく、日本全体に関わってくるというもの。それなのに、テレビのトップニュースはソチ五輪。特にここへ来てようやく日本人選手がメダルを取るようになってきたので、どの局も争うようにソチ五輪のニュースを伝えています。

巨額のスポンサー料を払ったわけですから、視聴率を稼がないと元が取れないということなのでしょうか? それでももう少し雪害のニュースに時間を割いてもよいのではないか、そんな気がします。確かにメダルを取ったというニュースも日本人に元気を与え、世の中を明るくしてくれますから、これはこれで大事なニュースでしょう。でも、メダルの期待がかかっているのはわかりますが、浅田真央の公式練習のニュースまで時間を割いて流す必要性ってあるのでしょうか? あくまで練習ですよ!

日本のマスコミって、こういうことに限らず、物事の優先順位の付け方がかなりずれているような気がします。

誤植でしょ?

柴田元幸さん編集の雑誌「MONKEY Vol.2」に、翻訳家・岸本佐知子さんのエッセイが載っています。今回のテーマは上海。かつて友人と上海を訪れたときの想い出が語られています。

上海と聞いては読まずにはいられませんので、店頭で立ち読み!(←買えよ!)

ただ、ちょっと気になった点が二つ。

まずは「友誼商店」。

かつての中国は外国人用の紙幣と中国人用の紙幣というのがあって、額面は同じで買い物をするときも同じ値段で使われるのですが、闇市場ではその価値にかなりの差が開いているという時代がありました。まだまだ自由な外国人旅行者が少なかった時代、外国人は外国人向けの商店、デパートで買い物をするというのが通り相場で、それがこの「友誼商店」でした。確かに、中国人向けの商店の粗悪でみすぼらしい商品に比べ、それなりの商品が揃っていた記憶があります。当時、北京では大使館街に、上海では南京路からちょっと入ったところに位置していました。

で、岸本さんのエッセイにも上海の友誼商店へいった話が出てくるのですが、「誼」の字が「さんずい」に「宜」という、いかにもパソコンで作字したようなおかしな形の漢字が使われていました。きっと岸本さんの手書きのメモか、当時撮った写真の文字を再現したのでしょう。でもこれ間違っています。「さんずい」に見えたのは中国語簡体字の「ごんべん」です。実際の文字は「谊」という形だったはずです。中国語を習ったことのない日本人が「ごんべん」の簡体字を「さんずい」と見間違えるのはよくあることです。

次にパンダのこと。

「パンダ」でもなく「大熊猫」でもなく「シェンマオ」だったと書いてありますが、「シェンマオ」とは「熊猫」の部分の中国語発音です。もう少し正確に(?)カタカナ表記するとすれば「シオンマオ」でしょうが、「シェンマオ」でも構いません。いずれのせよパンダのことです。ですから、パンダのことで間違いないのです。あえて「大熊猫」と言いたければ「ターシェンマオ」です。

それにしても、岸本さんのエッセイに出てくる上海、いまの上海とはまるっきり異なる、あたしの感覚としては「古き良き」が残っていた最後の時期ではなかったかと思います。この当時、いまで言う「浦東」地区へ渡っても何もなかったはずです。岸本さんは黄浦江遊覧フェアリーに載ったようですが、あたしは黄浦江を渡る渡し船に乗ったことがあります。上海には明治以来多くの日本人が渡っていますが、たいていは日本から船で渡航し、この上海のバンドにたどり着いたと思われます。(大型船の場合、もう少し河口に近いところに停泊したこともあったようですが……) そんな当時の日本時の大陸雄飛のロマンを感じるには黄浦江の上からバンドを眺めるに限ります。あの街並みはなんとも言えないものです。

 

月に代わってお仕置きよ!

帰京しました。

関西はそれほどの雪にはならなかったのですが、それでも大阪の人は「こんなに降るなんて」と語り、京都の人は「今回はあまり降らなかったね」と言っていました。いずれにせよ、東京を初めとする首都圏が桁違いだったことはホテルのニュース映像で知ってはおりましたが……

で帰りの足。

今日は降っていないので新幹線は大丈夫だろうと思っていましたが、案の定、問題なかったです。新大阪に5分ほど遅れて到着したのは途中の駅で急病人が出たためだとか、新横浜に着く頃には取り返していましたので東京にも定刻の到着でした。中央線は間引き運転のようでしたが、特に遅れることもなく順調。ここまで来れば大丈夫と思った矢先、落とし穴が。

なんと中央線の駅からのバスがないのです。雪道が危険のため本日は全便運休していますという貼り紙がバス停のポールに貼ってあるではないですか! えーっ、ふつう電車は止まってもバスは動いてるでしょ? というのが常識だと思っていたあたしがバカだったのか……

仕方なく最寄り駅から徒歩です。

タクシーは既に20人以上が並んでいるような乗り場に一台も止まっていません。続けざまに来そうな気配もないです。この雪ではタクシーの運転手も運転が怖いでしょう。歩くしかないと覚悟を決め、自宅までの約30分間、夜道を歩きました。十六夜の月が皓々と、空からあたしを笑っていました。

チクショー! 気王バスのバカヤロー!