今年は2名ですよね?

今年もノーベル賞の季節がやって来ました。文学賞は10日に発表されるそうですね。

昨年、スキャンダルに見舞われて発表を見送ったノーベル文学賞、今年は昨年分と合わせて2名が受賞するとのことです。日本のニュースでは相も変わらず村上春樹ですが、世界に目を向ければもっと他に候補者はいるものです。

オッズを見てみますと、第一位はアンネ・カールソン、詩人です。ちょっと調べてみましたが、邦訳はないようですね。第二位がマリーズ・コンデ、フランスの作家です。かなりの高齢のようですので取らせて上げたいなあと思います。翻訳も何冊かあるようですが、果たして出版社に在庫があるのか、そこが問題です。

  

第三位に残雪。中国の作家です、あたしの勤務先から3冊出ています。新書判なので、受賞したときのフェアでも売りやすいと思います。その次に村上春樹の名前が挙がっていますが、上位3名はいずれも女性ですね。今回は女性が取るのでしょうか?

 

そして、9番目に挙がっているのが、オルガ・トカルチュク。邦訳は二点、いずれもあたしの勤務先の刊行物です。このあたりが受賞してくれると、勤務先的には嬉しいのですが……

近日中に行きたいなあ、と思いました。

TBS系の情報番組「王様のブランチ」でコレド室町テラスにオープンした誠品生活が紹介されていました。

日本でも流行りのセレクト型書店、たぶん多くの日本人は「代官山蔦屋じゃん!」という感想を持つのでしょうが、話によると順序が逆で、代官山蔦屋が台湾の誠品生活をモデルにして作られたものなのだとか。本当なのかガセなのか知りませんが、そんな話を聞きました。

ちなみに、更に未確認情報ですが、誠品生活も、もともとは創業者が日本留学時代に六本木の青山ブックセンターを見て「こんな書店を台湾に作りたい」と思って、帰国後に始めたものなんだとか。その青山ブックセンター六本木店は既になく、新たなコンセプトの文喫になってしまっています。書店業界の栄枯盛衰ですね。

それはともかく、やはり台湾の書店だけあって、台湾の本や台湾に関する書籍も充実しているようです。番組の中でも紹介されていましたが、あたしも中国へ行ったときはよく本を買っていましたので、非常に興味をそそられました。

そう言えば、かつて台湾へ行ったときに、本場の誠品書店、どこのお店だったかは忘れましたが、台北で少しだけ入ったことがあります。既に日本にも1000坪超の書店があり、セレクト型、提案型と呼ばれる書店が出来ていたので、取り立てて目新しさは感じませんでした。

あたしの場合、大陸でも台湾でも本屋へ行ったら、向こうの古い街並みの写真集とか古典の注釈書とか、そういった自分の専門に直結するような書籍ばかりを探してしまうので、本屋としてどうかといった視点ではほとんど見ていないところがあります。

さて、番組では書籍売り場だけでなく雑貨売り場やレストランなども紹介されていて、どれも興味深く、やはりこれは行ってみないとならないなと思いを新たにしたところです。

が、たまたま書籍コーナーを紹介しているときに映った三枚目の写真、岩波書店の充実ぶりに驚きました。棚の高さは低めですが、これだけ岩波文庫が並んでいるのは壮観です。

それに引きかけ、あたしの勤務先の書籍はどのくらい並んでいるのでしょうか? 最近は台湾の小説なども刊行しているので、それなりに並んでいるとは思うのですが。

一緒に売れないでしょうかね?

ちくま文庫の『ハーメルンの笛吹き男 伝説とその世界』が売れているそうですね。

もうずいぶん前に刊行された本ですが、この事件のあった日にTwitterでそのことをつぶやいたら、それがあれよあれよという間にバズって、注文殺到となったようです。

筑摩書房が巧く仕掛けたのでしょうが、仕掛けたからといってバズるとは限らないのがネットの怖さでもあり面白さでもあります。

もちろん作品自体が名著であり、これまでもずーっと売れていたわけですから、バズる要素はあったはずです。それをうまく活かした出版社の戦略の妙ということなのでしょう。

ところで、ハーメルンの笛吹男の物語はよく知られた話ですので、関連書籍も多いでしょう。

ちなみに、あたしは小学校の時に学芸会の劇で、この物語をやった記憶があります。何の役だったのかは忘れましたし、もしかしたらあたしは出演していなかったかも知れませんが、とにかくやったということは覚えています。

で、類書もたくさんあるわけですが、そんな一冊があたしの勤務先から出ている『ハーメルンの笛吹きを追え!』です。これは小説です。

「ハーメルンの笛吹き」の話はとても有名。でもあの子供たちはいったいどこへ連れ去られたのか? 秘密の力を持つ少女が笛吹き男を追って子供たちを救出する素敵な冒険ファンタジー。

という内容です。ちくま文庫と一緒に並べたら売れますでしょうか?

クーポン券と会員証とクーポン券

はこそばで食事をしたらこんなクーポン券をもらいました。

「はこそば」て何かって? 箱根そばの略称です。小田急電鉄がやっている駅の立ち食いそば屋さんです。

立ち食いと言っても、ほとんどの店舗は椅子もあり、座ってゆっくり食べられます。小田急沿線の書店営業を担当していますので、食事もせずに会社を早めに出て来たときなどは、しばしばお世話になっています。

先日食べたときに、こんなクーポン券をもらったのです。数年来食べていますが、初めてのことでした。これは嬉しい。また食べに行こうと思いますが、まずはどのクーポン券から使いましょうかね?

ちなみに、東急線ですと「しぶそば」という立ち食いチェーンがあり、こちらもしばしば食べに寄りますし、神奈川ですと東海道線もよく使いますが、JRには「いろり庵きらく」という立ち食いそば屋があります。

どの店も定番はかき揚げそばなのでしょうが、あたしはうどん党なので常にうどんを注文します。また季節ごとにその季節限定のメニューもあったりして、なかなか楽しめるものです。

そんなクーポン券をパスケースに仕舞ったときに、こんどはこんなものが出て来ました。

子供服の店・マザウェイズの会員証とクーポン券です。

マザウェイズは先頃、突然店じまい(倒産?)してしまいましたね。あたしの姪っ子や甥っ子の洋服はかなりの割合でここの商品があったのですが、もう買えませんし、クーポン券も使えなくなってしました。残念です。

今月は語学書も

今月は久々に「今月のおすすめ本[語学書篇]」を作りました。

夏の間に重版ができたものと一緒に最近のベストテンを案内します。

こうしてみると、スペイン語がよく売れていますね。

お城? 好きですよ。

小学六年の姪っ子が、ちょっと日本史に興味を持ち始めたようです。

確か、小学六年生って日本の歴史を習う学年じゃなかったでしたっけ? たぶん、そんなことも相俟って興味を持ち始めたのだと思われます。

つい昨日もメールで、徳川幕府の将軍、全部言える? と聞いてきました。

あたしには愚問です。こんなのは言えて当たり前です。

そしたら次に、好きなお城は? と聞いてきました。

ここはややミーハーですが、小学生の姪っ子相手ですから、姫路城と松本城と彦根城を挙げておきました。何か調べものでもするのでしょうかね? いわゆるアクティブラーニングですか?

ちなみに、歴史好きですか、お城も好きです。城郭も好きなんですが、庭園も好きなので、本丸よりも西の丸とか二の丸の方に興味があったりしますし、なによりも大奥が大好きです。

当時、吉屋信子の名作『徳川の夫人たち』には手を出さなかったのですが、徳間文庫で出ていた岩崎栄『徳川女系図』を家康から家慶くらいまで枚感化って愛読していたくらいです。

いや、姪っ子をそちらの道へ導こうとは思いませんけど……

『人文書のすすめ』公開中

本日午前、『人文書のすすめ』のPDF版を公開しました。

『人文書のすすめ』って何かって?

では説明しますと、人文会という出版社の集まりがあります。読んで字のごとく、人文書を中心とした専門書を刊行している出版社で作っている団体で、人文書の普及を目的として活動している団体です。

その人文会が昨年で創立50周年を迎え、その記念フェアを全国いくつかの書店で開催しました。そのフェアで読者向けに「ご自由にお持ちください」として製作したのが『人文書のすすめ』です。新書サイズの小冊子になります。

この『人文書のすすめ』、小冊子とはいえ、内容はなかなか濃くて(手前味噌でスミマセン)、執筆陣も豪華です。内田樹、宇野重規、大塚ひかり、川添愛、木村草太、佐藤優、出口治明、ブレイディみかこ、松岡正剛、若松英輔の10名の方々に、ご自身の自分書にまつわる思い出と記憶に残った書籍を紹介してもらいました。

これがフェアの会場でも大人気、近所ではフェアを開催していない読者の方から「何とか手に入りませんか?」という問い合わせも多数いただきました。しかし、フェア会場で配布するという目的で作ったもので、特に刷り増しをする予定もなく、残部がなくなって以降は涙ながらにお断わりしていました。

しかしこのご時世、データはデジタル状態で保管しております。PDFで公開することは可能です。というわけで、本日、PDF版の公開となった次第です。この手の人文書好きな方はやはり紙媒体で手に入れたいと思うのでしょうが、申し訳ありません。このPDFで我慢ください。

PDF版の入手先はこちらになります。

今月のおすすめ本[2019年10月]

毎月恒例、今月のおすすめ本のご案内です。

今月の特集は、岩波新書の『独ソ戦』と一緒に並べるとよさげな書籍を集めてみました。新書と単行本ですと、なかなか併売しづらいと思いますが、是非お試しください。