こういう「戦後思想」にも注目

朝日新聞の夕刊にこんな記事が載っていました。

左側、台湾の記事も気になりますが、今回注目しているのは右側、戦後思想を巡るシンポジウムの話題です。

記事中には、『中村屋のボース』や『パール判事 東京裁判批判と絶対平和主義』でお世話になっている中島岳志さんのお名前も見ていますが、シンポジウムそのものは、日本の戦後思想についての討論会だったようで、テーマとしては「憲法・平和・民主主義」「戦争と知識人」といったところが設定されていたみたいです。いま、とてもホットな話題ですね。

 

ところで、あたしがこの記事を読んで思い出したのは、少し角度は違うのですが、あたしの勤務先から出ているこんな本です。

 

はい、細見和之さんの『「戦後」の思想』です。

細見さんと言えば、最近では中公新書の『フランクフルト学派』がヒットしたことでもお馴染みですが、この『「戦後」の思想』は、ヨーロッパ世界を揺るがせた大きな戦争、すなわちナポレオン戦争、普仏戦争、第一次・第二次世界大戦、それぞれの戦後に知識人はどのように思考したのかを辿った論考です。こういう着眼点、大事ではないでしょうか?

ちなみに、勤務先をデスるつもりはありませんが、アマゾンジュンク堂のサイトで「戦後の思想」と入力すると検索結果に問題なく『「戦後」の思想』が出てきますが、あたしの勤務先のサイトでは出てきません。きちんと<「戦後」の思想>と、戦後にカギ括弧をつけて検索しないとヒットしないのです……(涙)。

見よ、この棚差しの迫力を!

ブックファースト新宿店で、「第二次世界大戦と日本」フェアが開催中です。B1のAゾーンで大きく展開中です。

えっ、今年は戦後70年だから、こんなフェアは見飽きた? 確かにそうかもしれませんね。こういうフェア、どこの書店もやってますし、やってましたし、これからやるところもあるのでしょう。今年の場合、新刊だけを並べていても、ちょっとしたフェアになってしまいそうな勢いですから。

でも上の写真をよく見てください。ちょっと様子が異なると思いませんか? うーん、わからないでしょうか?

実は、この手のフェアって、アイテムを絞って、絞ったアイテムを面陳とか平積みにして見せる、というのが普通のフェアのやり方です。フェアの王道と言ってもよいでしょう。でも、このブックファーストのフェアはそうではないんです。写真をよーく見ていただくと気づくと思いますが、ほとんどの本が一冊しか並んでいないのです。そして面陳している本がほとんどなく、ほぼすべてが「差し」です。

全体を見てもそれがわかると思いますし、手間の下の方も、いわゆる平積みをほとんどしていません。つまり、アイテムを絞るのではなく、できる限り多くのアイテムを集めたフェアなのです。面陳や平積みがドーンとあると、なんかボリューミーで威圧感があるように思いがちですが、このようにほぼ棚差しだけで勝負しているフェアも、こうして実際に見せられると非常に迫力を感じます。すごいです。なんか、本の地力をむしろ一冊一冊だからこそ強く感じと言ってもよいでしょう。

間もなく記念復刊

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狂ってる? そうかもね!

紀伊國屋書店新宿本店でこんなフェアが始まっています。

わかりますか? あたしも見てきました!

2階、文芸書コーナーでやってます。

もちろん、あたしの勤務先の刊行物も選書されています。

2666』です。さあ、狂いましょう?

今日のネクタイ~壹佰拾肆本目。~[2015.8]

久しぶりに販売促進的なネクタイです(笑)。

印刷という革命 ルネサンスの本と日常生活』が間もなく配本ですので、それに合わせて古書のページをデザインしたようなネクタイをしてみました。いかがでしょう? えっ、よくわからない?

では、拡大するとこんな柄です。何語が書いてあるのでしょうか? わかりますか? でもヨーロッパの古い図書館なんかに行くと置いてありそうな本のページですよね? というあたしは、ヨーロッパに行ったことはありませんが(爆)。

そんなことより、ブラウスが気になりますか? 風神雷神です。こんなブラウスを着ているか、このところの東京は天候が不順なのでしょうか? と、仲良しの書店員さんに言われました(汗)。

背中はこんな感じで、入れ墨のように全面に雷神です。

こんな関連書籍はいかが?

本日の朝日新聞読書欄から。

新潮社から吉村昭の戦争作品集が刊行になったという記事。確かにこのところ書店を回っていても、文芸書コーナーで吉村昭の作品を良く目にします。吉村昭というと、このシリーズのように「戦争もの」というイメージを抱く方も多いでしょうが、『関東大震災』とか『三陸海岸大津波』という作品で知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか? 特に後者は東日本大震災以降よく売れていたという印象があります。

  

そんないくつかの顔を持つ吉村昭その人に興味を持たれた方にはこちら、『評伝 吉村昭』がお薦めです。吉村昭評伝の決定版と言ってよいでしょう。

続きましてこちら『ヴェール論争』です。同書は、あたしの勤務先の刊行物ではありませんが、たぶんこの本を理解するときのキーワードは「ライシテ」ではないかと思います。

ライシテと言えば、こちらの三冊が必読書です。たぶん、これ以外にライシテを扱った本はないでしょう。

  

フランスにおける脱宗教性の歴史』『世界のなかのライシテ』『ライシテ、道徳、宗教学』です。またこの問題は、もう少し視点を変えると「シャルリ=エブド事件」とも関連してくるはずです。

 

あの事件も、今のところは一段落していますが、問題の本質が何ら解決されたわけではありませんので、『シャルリ・エブド事件を考える』『現代思想 2015年3月臨時増刊号』などは、これからも必携、必読の資料になると思います。