Nancy Sensual World

このたび、「染井吉野ナンシーの官能世界」は引っ越しました。新しい世界はこちらになります。今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。 自動では新しい世界に飛びませんので悪しからず……

新着ニュース

まもなく自著も刊行予定

今日も朝日新聞です。

元フィギュアスケート選手の町田樹選手が本を紹介している記事です。

この町田選手、近々あたしの勤務先から書籍を刊行いたします。それが『アーティスティックスポーツ研究序説 フィギュアスケートを基軸とした創造と享受の文化論』です。

フィギュアスケート選手時代の写真ではありません。タイトルからもわかるとおり立派な研究書です。アーティスティックスポーツというと、少し前から名称が変わったシンクロナイズドスイミングが有名など思いますが、こういった、誰にでもわかりやすい数値で順位や勝ち負けが判定されるのではなく、芸術性や表現力などを競う競技はなかなか奥深いものがありますね。

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最近のRockfield's Diary

雪の降りだしそうな東京で……

パク・ミンギュの『短篇集ダブル サイドB』が深くしみます、特に最後の二編が。

それでも「アーチ」の方はストーリー展開も予想できる、ありがちと言っては申し訳ないけれど、そうこなくっちゃ、というエンディングです。とはいえ、ここまでずいぶんと執拗に韓国社会の闇と言うよりも息苦しさを描いてきたパク・ミンギュがちょっとホッとさせる掌編を贈ってくれたかな、という読後感です。

そしてページをめくって最後の「膝」は壮絶な、生きるための物語。時代設定がぶっ飛んでいるので多少は緩和されているかも知れませんが、この生と死のせめぎ合い、紙一重の綱渡り、恐らく韓国に暮らす大多数の人が感じているものなのではないかと感じます。真っ白な雪の中、主人公の「ウ」の孤独な状況と、常に「ウ」の脳裏を離れない家族のこと。

生きるため、生かすため最後の力を振り絞った後に「ウ」は何を失って何を手に入れたのだろうか? 寒空の日曜日に読んでいると、こちらの心まで冷えてくる作品です。

それにしても今回の短篇集、SF仕立ての話を含みつつも、とてつもなく悲しい作品ばかりです。どうしてこんな悲しみを抱えながら生きていなければ、生き続けなければならないのでしょう? 先のダイアリーにも書きましたけど、読み終わった時に『旅に出る時ほほえみを』の主人公《人間》の人生と重なる読後感です。時代も国も全然異なる作品なのに、同じものを読んだような読後感を味わっているのはあたしだけでしょうか?