展覧会に足を運べない方には……

下の写真は本日の朝日新聞です。

注目して欲しいのは兵馬俑ではなく左側、「今右衛門×柿右衛門」展の方です。柿右衛門さんの展覧会が日本橋三越で行なわれるそうです。柿右衛門さんの展覧会は、気にしていると時々やっていますが、それでもこういうデパート展ですと会期が短めです。気づいたら終わっていた、なんてこともしばしばあるのではないでしょうか?

そんな柿右衛門さんファンの方のためにこちらは如何でしょうか?

『遺言』です。十四代目、酒井田柿右衛門さんの著作です。

小さい言葉

日曜日のお昼、場所は下北沢のB&B、こちらでキルメン・ウリベさんと今福龍太さんのトークイベントがありましたので行って来ました。ご覧のように会場は満席。スペイン語ができる方も大勢いらっしゃっていたようで、終わった後のサイン会でもウリベさんとスペイン語で会話をされている方が多数いらっしゃいました。

では以下に、あたしが聞き取って書き取ったメモから、今回イベントの感想を……

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古典が新鮮、だよね?

あと数日で終了ですが、ブックファースト新宿店で「古典が新鮮!」というフェアをやっています。別にあたしの勤務先のフェアではありませ。日本の古典、「源氏物語」「古事記」「平家物語」などの現代語訳をいろいろ集め、中にはコミックなども取り混ぜて一堂に会したフェアです。

さすが日本の古典です。こうしてみると、結構たくさん出ていますね。手に取りやすさを考慮してか、主に文庫本やソフトカバーの本が多かったですが、単行本も加えだしたら、それこそこのスペースではとても収まりきらないフェアになってしまったことでしょう。

古典に光を当てると言えば、光文社の古典新訳文庫が先駆者かもしれませんが、別に新訳でなくてもいいんです。ずいぶん古いけど、今に至るもこれぞ名訳、決定版、これを超える翻訳はもう出ない、と言われるようなものもたくさんありますから。とはいえ、新訳も既訳も、とにかく集められるだけ集めて、読み比べなんて、正月休みに如何でしょうか?

そして、古典と言っても日本のものだけではなく、海外にも目を向けて欲しいところ。ちょうど雑誌「MONKEY」のVOL.7が「古典復活」と銘打った特集を組んでいて、「復刊して欲しい翻訳小説リスト100」など海外文学の古典を特集しています。こちらは「復刊して欲しい」ですから、諸般の事情で版元品切れ、古本屋を探すか図書館で借りるしかないものばかりが挙がっています。あたしの勤務先の刊行物もいくつかあるので、申し訳ないかぎりです。

古典と一口に言っても、古事記のような数百年の星霜を経たものもあれば、たぶんいまの若い人にとっては夏目漱石だった古典になっちゃうのでしょうね。かなり幅が広いです。ギリシア神話や論語など、千年を優に超えるものもあり、翻訳だけでも両手に余るほど出ていそうです。これぞ、ザ・古典という感じです。

古典というのは、翻訳が何種類かあって読み比べができるのも楽しみ方の一つだと思います。前の話ですが、ある書店で、カフカやシェイクスピアを集められるだけ集めたフェアをやっているのを見たことがあります。これなども古典なればこそ。

出版社が品切れのままにしているのであれば、新訳を出すのも方法ですが、そういう品切れのものだけを集めて、電子化してパッケージにして売れないものでしょうか?

シンポジウムに行くなら必携、必読?

本日の朝日新聞夕刊に小さく載っていた記事です。

ジャイアントパンダの飼育を考えるシンポジウムだそうです。12月23日開催予定です。

ふつーに上野動物園へパンダを見に行くだけなら、可愛らしい写真集などを眺めているだけで十分でしょう。

でも、こういうそれなりに本格的なイベントに参加するほどのモチベーションをお持ちであれば、是非ともこちらを読んでおいていただきたいものです。

『パンダが来た道』です。ジャイアントパンダが人間と出会ってからの歴史、そして現状がよくわかります。

今年も選んでいただきました!

ブックファースト新宿店で今年も「名著百選2015~私が今年 出会った1冊~」フェアが始まっています。あたしの勤務先の刊行物は何か選ばれているかな(?)と思いつつ眺めたら、ありました!

  

まずは、柴崎友香さんが『歩道橋の魔術師』を、月村了衛さんが『スターリンの子供たち』を、長谷川町蔵さんが『民のいない神』を選んでくださいました。

  

そして、出口治明さんが大著、『第二次世界大戦1939-45(上)』『第二次世界大戦1939-45(中)』『第二次世界大戦1939-45(下)』をお薦めしてくれています。

深謝、深謝です。

「食欲の秋」フェア

青山ブックセンターの本店で、<「食」フェア>をやっていました。

食にまつわるエッセイだけでなく、小説やレシピなど、かなりバラエティー豊かなジャンルから選ばれていて見ていても面白いです。残念ながら、あたしの勤務先のものは選に漏れてしまっていますが、個人的には『ブエノスアイレス食堂』が選ばれていたらどうしよう、なんて思っていました。えっ、なんでかって? それは『ブエノスアイレス食堂』をお読みください。

それにしても秋になると食欲の秋で食のフェア、安直なようでいて、誰でも考えつくからこそ他とは異なるフェアを企画するのは難しいのかもしれません。このところ話題にもなっているレシピ本大賞なんて、アイデア勝ちの企画ですよね。KITTEの中にあるマルノウチリーディングッスタイルでも「旬果秋冬-しゅんかしゅうとう-」というフェアを開催中です。Facebookには

ただ今展開しているこちらのフェアは
秋と冬が旬の果物が登場する文芸作品をとりそろえております。
梶井基次郎の『檸檬』やゴールズワージーの『林檎の樹』と
有名な作品から、当店の文芸書担当がセレクトした
永井龍男の『蜜柑』や島崎藤村の詩集『初恋』など

食欲をそそられたり、ときにもの恐ろしさを感じたりと
作家によって魅力的に綴られている作品たちを展開しております。

何か本を読みたいけど何を読んだらいいかわからないなど
これから読む本を探しているお客様のきっかけになればと考えています。

果物にまつわるレシピ本も一緒に展開しております!

とあります。これはこれでオシャレなディスプレイです。

で、秋と言えば食だからでしょうか、今日の朝日新聞別刷「GLOBE」は食品添加物がテーマでした。食の安全も、昨今の食のフェアでは欠かせない視点だと思います。遺伝子組み換えとか有機農法とか、更に派生してフェアが企画できそうです。あたしの勤務先の本だと、こんなあたりでしょうか?

 

『シティ・ファーマー』『遺伝子組み換え食品の真実』です。

新宿のブックファーストでフェア「この思いを、あの人に届けたい~ストーリーに乗せて、思いを贈る~」

ブックファースト新宿店でこんなフェアが始まりました。

題して「この思いを、あの人に届けたい~ストーリーに乗せて、思いを贈る~」です。同店のウェブサイトによりますと

誰かに伝えたい思いがある、でも言葉ではうまく伝えられないことってありませんか。そんなとき、ストーリーを通して、その思いを伝えてはいかがでしょうか。私たちが、気持にぴったり沿うような本をお選びいたします。

とありまして、いろいろな書籍が選ばれています。興味深く見ていたら、あたしの勤務先の本も選んでいただいておりました、それも4点も!

まずは「恋人とけんかした○○に」として『ブエノスアイレス事件』が入選。

ついで『ぼくのともだち』が「友人とけんかした○○に」として。

さらに『ライ麦畑でつかまえて』が「進級する○○に」として入選。

最後に『中二階』が「毎日眠そうにしている○○に」として選ばれました。

こうやって、よく見る本に何かちょっとしたひねりを加えて、新しい視点からスポットをあてていただくのは、出版社にとってもとても嬉しいことです。

知らなかった! 映画情報二つ

映画「ミケランジェロ・プロジェクト」のサイト情報で知りました。

原作者来日だそうです。

あっ、そうですか?

じゃないです!

だって、この映画って、特にノベライズされた原作などなくて、原作って言えば、つまりあたしの勤務先から出ている『ナチ略奪美術品を救え』のことですから、つまり、あたしの勤務先の刊行物の著者が来日したってことなわけですよね!

うーん、社内でそんな情報流れていなかったけど……(爆)

どっちかと言いますと、あたしの勤務先では公式ツイッターなども、映画と言ったら「フランス組曲」の方を推している感じがしますね。こちらも原作はあたしの勤務先から出ていて、映画と同じく『フランス組曲』です。

確かに、映画としてはキャスト陣のネームバリューでは「ミケランジェロ・プロジェクト」の方が日本では知られていますから、あたしの勤務先などが宣伝に一役買わなくたってお客さんは入りそうですけど、「フランス組曲」も原作といい映画といい、非常に評判の高い作品ですから、こちらももちろん応援したいところです。

柴田元幸ゼミ~スティーヴン・ミルハウザー第2回~

昨晩は代官山蔦屋にて、柴田元幸さんのトークイベントがありました。

かつて、もう数年前ですが、数回こちらのイベントに来たことはありますが、その当時は一階の売り場の中を少し片づけて会場を設営していたのですが、最近はこのように2階のスペースを使ってやるのですね。

さて、柴田さんのトークです。

少し前にブックファースト新宿店で、小林久美子さんとのトークイベントがまるで柴田さんのゼミに参加しているようだと書きましたが(こちらの記事)、今回もミルハウザーで、なおかつ柴田さんお一人ですので、ますますミルハウザーをテーマとした柴田ゼミに参加しているような気分になりました。

今回の作品『ある夢想者の肖像』については、前回に引き続き「どこから読んでも濃密な作品世界を味わえる」とおっしゃっていたのが印象的でした。それこそ七十数章あるので、一日一章読んでいけば二か月ちょっと楽しめるとも。

昨夜のトークで印象に残った柴田さんのお話をいくつか。

まずは同書の長さについてです。最近は短編小説家として親しまれているミルハウザーですが、もしこの作品(原書)が最近書かれたものだとしたら、いかなミルハウザーといえども出版できなかった(出版社が出版してくれなかった)のではないか、とのこと。そういう意味では、まだ出版事情がよかったころに出せて本当によかったと。

ただ、それを言うなら、アメリカですらそんな事情の翻訳を、よくもまあ、あたしの勤務先は日本で出したなあ、とも思います(爆)。ただ、この長さ、柴田さんは「サクサク読める作品が嫌い」だそうで、そんなところも柴田さん好みの作品なのだと思います。

ちなみに、「いかなミルハウザーといえども」と書きましたが、柴田さん曰く「ピューリッツァー賞など取るべきではなかった」という発言には笑ってしまいました。アメリカの一般誌にコンスタントに短編が載る、いまや押しも押されぬ大御所と言ってもよいミルハウザー。受賞で更に箔が付くかと思いきや、決してそうでもないらしいです。

柴田さんのトークイベントでは恒例の朗読。今回は「本となって出版されるのはだいぶ先になりそう」という、ミルハウザーの短編。ファッションに関する奇妙奇天烈な作品でした。

ところで柴田さんは『ある夢想者の肖像』を理系の方に薦めたいとおっしゃっていました。質疑応答である人がその理由を尋ねたところ、設定は非常にヘンだけど、語り口は理路整然としていて、決して読者の空想に委ねることはせず、数学の証明を見ているような作品だから、と答えていらっしゃいました。

まだ4割くらいしか読み進んでいないのですが、なんとなくこの感じわかります。

ついでに、ピューリッツァー賞を受賞したミルハウザーの作品とは『マーティン・ドレスラーの夢』のことです。

日本語修行

今日の朝日新聞夕刊にこんな記事がありました。

ドナルド・キーンさんが講演をされたという記事です。この中に「かつて米海軍の日本語学校で学び」とあります。このあたりの事情については『ドナルド・キーン わたしの日本語修行』に詳しいです。

興味を持たれた方は、是非お近くの本屋さんでお求めくださいませ。