アマゾンよりもhonto、紀伊國屋の方が早いです!

今朝の朝日新聞読書欄は書評委員が選ぶ今年の三冊。

あたしの勤務先の本では『ヒトラーの裁判官フライスラー』を、保阪正康さん、市田隆さんのお二人が挙げてくださいました。深謝!

ちなみに、本書の著者、ヘルムート・オルトナーさんが来日し、トークイベントが行なわれたのは記憶にも新しいところ。日比谷図書館のイベントに行きましたが、石田勇治さんとの話が非常に面白く、そして盛り上がったのを覚えています。

さて、そんな同書。朝日新聞をご覧になって気になった方も多いと思います。早速読んでみようと思って、一昔前なら近所の本屋に出かけて行ったのでしょうが、昨今はもっぱらネットで購入という方も多いはず。

ネット書店ならアマゾン、と思って検索してみたのが上の画像です。中古品はともかく、新刊を買おうとすれば「通常1~2か月以内に発送」となっています。アマゾンの倉庫に在庫がないのでしょうか? それとも、あまりにも注文が殺到しているのでしょうか? いずれにせよ、これだけの時間、果たして読者は待ってくれるのでしょうか?

 
ということで、丸善&ジュンク堂書店のネットストア「honto」と紀伊國屋書店のウェブストアでも検索してみた結果が上の画像です。

hontoでは「発送可能日:24時間」、紀伊國屋書店では「ウェブストア在庫あり」となっていて、恐らくどちらも明日か明後日には手元に届くでしょう。また、どちらもリアル書店がありますから、上記画面から数クリックもすれば、リアル店舗の在庫状況がわかります。近くの店舗に在庫があるようなら、それこそ今日から読み始めることも可能です。

とまあ、世間的には「アマゾンが早い」と信じられているようですが、このように実際にちょっと検索してみれば、商品によっては「アマゾンが早い」という言説は真っ赤な嘘であるということがわかります。もちろん、アマゾンが自社の倉庫に在庫している商品であれば、あとは出荷までの手続きや出荷後の宅配業者次第なので、やはり「アマゾンが早い」という場合もあるのでしょうが……

ただ、一読者という点で見ますと、「早い」というのはどれくらいを指すものなのか、という気もします。そりゃ気になった本だからできるだけ早く読みたい、というのはありますが、「いま読んでいる本があって、読み終わるのにまだ数日はかかりそうだから、読み終わったころに届けばいいや」という人だって多いと思います。

忘れたころに届いてもしょうがないけど、一週間や二週間程度なら別に構わないよ、という読者も多いのではないでしょうか? あたしなどまさにそれです。もちろん誕生日とかクリスマスなど、日にちが決まっているときには、それより遅れたら困りますので、「早く」というのは非常に気になりますが……

それにしても、上掲の3サイト、どれもトップ画面の検索窓に「フライスラー」と入力して検索しただけなのですが、『ヒトラーの裁判官フライスラー』が最初に検索されたのは素晴らしいですが、二番目に出てくる商品が三者三様なのが面白いですね。

新企画(?)『世界偉人伝・古代篇』

こんなの考えてみました。別にあたしの勤務先から、新しい全集企画が立ち上がったわけではありません。あたしの妄想です……(汗)

じゃーん!

題して『世界偉人伝・古代篇』です。如何ですか?

装丁に統一感があるような、ないような。それでも四六判の、そこそこ厚みのある書籍たちという共通項はあります。こんな風に並べていただければ、立派な「世界偉人伝」の出来上がりです。

来年は戌年だけど犬よりも猫が優勢?

来年は戌年です。

世間的には猫の方が人気があるような感じですが、十二支に猫年なんてありませんから、やはり犬の方が格上なのではないか、あたしはそう思っています。

ただ、あたしの勤務先は、ウェブサイトで「猫猫週報」なんてページがあるように、ネコ派が多いようで、イヌ派のあたしは肩身が狭い思いをしております。

が、出版物を見てみると、やはり犬の方が断然多いようです。ご覧ください。

とりあえず、犬に関わる本はこれだけあります。

神は死んだ』です。死んだ神様の肉(遺体)を食べてしまった犬が出て来ます。

日照りの村に残ったおじいさんとの壮絶なサバイバルが心を打つ『年月日』も、おじいさんの相棒は目の見えない犬でした。

そして、犬の視点からワーグナーを描く『愛犬たちが見たリヒャルト・ワーグナー』、ケラさんの戯曲『犬は鎖につなぐべからず』、ノンフィクション『戦禍のアフガニスタンを犬と歩く』などもございます。

 

なかなかの充実ぶりの犬本ですが、翻って、猫本はどれくらいあるかと言いますと……

 

漱石の『猫』とニーチェ』『カモメに飛ぶことを教えた猫』といったところでしょうか?

「名は体を表わす」というように「オビはその本を表わす」という感じ?

近刊『移民の政治経済学』のオビには大きく「移民は商品ではない、生身の人間だ」と書いてあります。いまさらながら当然のことと言えば当然ではありますが、意外と忘れられがちな点なのかも知れません。奴隷貿易の時代、新大陸に連れてこられたアフリカ人ならともかく、今の時代、こんな考えはありえないと思うものの、この視点が抜け落ちていると著者は警鐘を鳴らしているのでしょう。

本書、どんな本なのか? こういった分野はからきしなので。出来上がってきた見本のページをめくってみました。その最終章、「第十章 いったい誰の肩を持つの?」の書き出しはこうです。

本書もこれで最後の章だ。そろそろ次の質問をするころだろう。結局、これまでの議論を総括すると何が言えるのか? どういった教訓を我々はこれまで学んできたのか? それらは信頼できる教訓なのか? またそれらの教訓は、我々がこれから実行すべき移民政策について、何を示唆するのか?

こういう問題提起を承け、著者は以下のように述べています。

私は本書を通じて、三つの基本的なテーマを強調してきた。

その三つとは以下のものです。

まず第一に、移民がどういった存在かについては対立する二つの見方があり、そのうちの一つは明らかに間違っている。移民は単なる労働投入、つまりロボットのような労働者ではないのだ。…(略)…受け入れ国の社会的、政治的、文化的な側面に影響を与えることのない存在ではないのだ。

(略)

第二に、移民の経済効果に関して多くの実証研究があるが、それらは将来の移民の流入がどのような影響をもたらすかを予測する上で役に立つ単純な公式を与えてくれるわけではない。移民をロボットのような労働者と見なさず人間として見たとき、社会で何が起こるかは移民を受け入れる地域の政治的、文化的、経済的な環境に左右されるということを、我々は認めなければならない。

(略)

最後に、移民のように政治的な論争の対象になる問題に対する専門家の意見には、懐疑的になる方が賢明だ。移民受け入れは「我々全員にとっていいことだ」という学界の通説は影響力が強いため、具体的にどのようにして移民の影響に関してある結論が導き出されたのか、細部まで注意深く調べることは必要不可欠だ。

うーん、なかなか面白い論議です。ここを読むと本書のスタンスと言いますか、どういうところを問題としている本なのかがうっすらとわかるようです。

このところ移民に関する書籍はたくさん出ています。文化的なアプローチや政治的なアプローチの本もありますが、本書は経済学的なアプローチになるかと思います。これらを集めればフェアでもやっているかのような状況ですが、移民に関する議論に一石を投じる書となるのではないでしょうか?

 

早速にポップが登場!

インスタ映えする語学書として社内で大評判の『おしゃべりがはずむ フランスの魔法のフレーズ』が書店に並びはじめました。

既にご覧になって、手に取っていただけたでしょうか? あっ、買っていただけましたか、と書いた方がよいのでしょうか?

上の写真は、紀伊國屋書店新宿本店の8階、語学書売り場、フランス語の平台です。あ他紙の勤務先の刊行物2点にポップが飾ってあります。もちろん担当の方のお手製です。深謝!

今回の新刊のポップもとても素晴らしいです。本当にありがたいことです。

揃えて欲しいです

ユルスナールが没後30年ということを書店営業でアピールしているのは、たぶんあたしの勤務先くらいでしょう。翻訳もほとんど他社からは出ていないし……

明日が命日なんですね。で、それを記念して復刊した『アレクシス あるいは空しい戦いについて/とどめの一撃』も間もなく配本です。既刊と並べるとこんな感じになります。

ここに写っていないユルスナール作品はUブックス版の『東方綺譚』だけですね。6点、いえ、7点揃えて店頭に並べていただけると幸いです。ちなみに、22日ごろ店頭に並ぶ予定の雑誌『ふらんす』の1月号もユルスナール特集です。

揃える、と言えば、このたび4冊目が刊行になるのが、Uブックスのサキです。ご覧のように、『四角い卵』で4点目です。これで一応とりあえずは打ち止めですかね。こちらはUブックスなので判型もお値段も手頃ですので、是非4点まとめてお買い求めいただきたいものです。

で、下の写真です。なんだかわかりますか? はい、ブックカバーです。

よーく見ると、わかるでしょうか? サキの作品です。1900年代の新聞に発表されたものだそうで、単行本未収録の作品だそうです。その紙面をブックカバーに仕立てたものです。

このブックカバー、明日の「はじめての海外文学スペシャル」の開催に合わせ、会場直下の書店、青山ブックセンター本店で、同書の先行販売を行ない、同店でお買い求めいただいたお客様に先着でプレゼントいたします。是非とも手に入れたい、という方は明日17日、青山ブックセンター本店へ!

今年は、こういう本が売れたのね!

今年も残すところわずか、といったセリフがあちこちで聞こえてくる今日この頃。「今年の年間○○○」といったランキングがいろいろと発表されています。

本来、今年のランキングを出すのであれば、年が明け、12月末までの成績がはっきりしたところで発表すべきではないかと思うのですが、なぜか年内に発表されるのが通例ですね。

というわけで、あたしも作ってみました。2017年のベスト30です。11月までの成績ですので、12月で更に変動が起きるのか、ちょっと楽しみではありますが……

一般書篇と語学書篇とに分けてあります。正確に書店での売れ数を把握するのは不可能なので、「出品-返品」で順位を付けています。ですので、やはり新刊が強いですね。語学書は、定番商品が安定して売れているのがわかります。

自分の印象よりも実際には売れている商品、思ったほど順位が上ではなかった商品などが散見されますが、こういうのを眺めているのも楽しいものです。

付録付き? って、「付き」なんて言わずとも「付録」は「付いているもの」のことですよね(汗)

新刊に封入されるカードです。

絵柄は二種類。どちらかが入っているのではなく、二枚とも封入されています。

そして、カードにも使われているイラストをフィーチャーした新刊がこちら。

横長の判型、絵本のような一冊です。タイトルは『おしゃべりがはずむ フランスの魔法のフレーズ』と言います。

ページを開くと、左側にイラスト、右側にその解説というスタイルです。フランス語の勉強と堅苦しく考えず、「へえー、フランス人ってこういう発想をするんだ」と感じていただければ幸いです。

実用よりも文芸で展開して欲しいと思う理由は以下の通りです

もう少しで配本になる新刊『バー「サンボア」の百年』は下の写真のような装丁です。

サンボアと聞いてピンとくる人、どれくらいいるのでしょう? 関西の方はご存じでしょうか? 山口瞳や池波正太郎が通った老舗のバーです。「百年」と書いているくらいですから老舗なんて言わなくてもわかりますよね。

ところで本書ですが、バーに関する本ですから、普通の書店ですと「趣味・実用」コーナーの「お酒」の棚に置かれるのではないかと思います。もちろん、それでもよいのですが、本書はサンボア百年の歴史を語ったエッセイであり、ノンフィクションです。できれば文芸書コーナーに並べて欲しいところです。

 

幸い、現在『琥珀の夢(上)』『琥珀の夢(下)』という本が文芸書コーナーで売れているようです。こちらはサントリーの創業者・鳥井信治郎の評伝なわけですが、『サンボア』本の帯に推薦文を寄せているのが、その孫に当たる鳥井信吾氏です。

文芸書の棚で、両者を一緒に並べていただけたらなあ、と夢想しています。読者層はかなり重なると思うのですが、如何でしょう?

オビ、リニューアル!

先日の人気番組「アメトーク」の放送を承け、注文が殺到している『ピンポン』ですが、このたび、オビをリニューアルしました。

上の写真がこれまでのオビです。

そして、こちらが新しくした帯です。色鮮やかに、書店でも見つけやすくなったのではないでしょうか?