既刊本もお忘れなく!

まずは作品社の新刊『ようこそ、映画館へ』、著者はロバート・クーヴァー。思い出されるのは『老ピノッキオ、ヴェネツィアに帰る』でしょうか?

  

でも、あたしの勤務先からも『ユニヴァーサル野球協会』というのを出していますので、既刊本も一緒に並べようという書店員の皆さま、お忘れなきよう、思い出していただければ幸いです。

次に、河出書房新社から『あなたの自伝、お書きします』、こちらの著者はミュリエル・スパーク。河出書房新社からは装幀も統一感を持たせて『寝ても覚めても夢』『ブロディ先生の青春』が出ています。

  

この最後の『ブロディ先生の青春』は、別の訳者で、あたしの勤務先から『ミス・ブロウディの青春』として出ていますし、同じUブックスで『死を忘れるな』という作品も出しています。

 

河出書房新社の新刊と並べるときには同社の既刊書だけでなく、これらUブックスも思い出していただけると幸甚です。

併売推奨、こんどは中非

こんな本が刊行されました。

喰い尽くされるアフリカ』、集英社刊です。中国とアフリカの問題に関するものですね。となると、当然のことながら、あたしの勤務先のこの本が思い出されます。

中国第二の大陸アフリカ』です。

これはどう考えても併売でしょ?

東京には中国人がいっぱい!

帝都東京を中国革命で歩く』という書籍が刊行になりました。あたしの勤務先のウェブサイトで連載されていたものを書籍化しました。読んで字のごとく、東京に中国革命の志士たちの足跡を追ったものです。

辛亥革命前後、多くの中国人が日本に滞在していたというのは、中国近代史を学んでいる者にとっては常識に近いものですが、一般の方でも横浜や神戸の中華街、そこに住む華僑の人たちを見れば、課なり古くから中国人が日本に住み着いているというのはわかっていただけると思います。辛亥革命前後に特に多くなったのは、中国での政変を避け日本に亡命した人もいれば、明治維新を経て近代化に成功した日本に学ぼうと留学生として来日した人もいました。

そんな彼らが日本に来てどんなところに住んでいたのか、どんな場所で活動していたのか、当時の地図を眺めながら東京の街、特に早稲田、本郷、神田界隈を歩く、というのが本書の趣旨です。中国近代史に興味のない方には登場する人名が覚えられないかもしれませんが、少なくとも東京に住む方、縁のある方であれば、「へえー、そんなところに中国人たちの宿舎があったんだ」といった発見があると思いますし、歴史書というよりは肩の凝らない街歩きガイドブックとして読めると思います。

が、単なる街歩きの本と言うには、当時の場所があまりにも変わってしまっていて、正直なところ「もはや歩けない」と言った方がよいでしょう。ですが、本書の魅力は、孫文や魯迅といった有名人だけでなく、日本人にはまだ馴染みがないかもしれませんが、革命の志士たちの略伝として、特に日本で暮らした若いころを中心とした物語として読めるところにあります。何か辛亥革命のころの本を読みたいと思ったときに、一般の方では専門書は歯が立たないと思います。でも、本書ならそんな予備知識もいりません。そして読み通せば、歴史の流れと主要な人物の輪郭が頭にインプットされていること間違いありません。さらに知りたい方は本書を手掛かりに次のステップへ進むとよいでしょう。

 

最近ですと、こんな本が出ています。

孫文』と『梁啓超』、どちらも岩波書店です。他にもこの時代の人の伝記的なものはたくさん出ていますが、比較的新しいものが続けざまに出版されたので目に留まりました。

あと、魅力的な人物(志士たちはみな魅力的ですが……)に黄興がいます。書籍では手頃なものがないですが、ジャッキー・チェン主演の映画『1911』の主人公が黄興です。この映画を見れば、この時代の流れが頭に入ってくるでしょう。

とまあ類書はいろいろあるのですが、まずは同じ著者の『革命いまだ成らず(上)』『革命いまだ成らず(下)』を一緒に並べていただけると、いやこれは既刊ですから、それと一緒に最新刊『帝都東京を中国革命で歩く』を並べていただければ幸いです。

 

というわけで、タイトルは決して爆買い中国人が闊歩する銀座などのことを言っているのではありません、悪しからず。

平積みや面陳だけが並べ方ではないんだね、と改めて教えてもらった気がする

書店を回っていますと、少し前からようやく新刊『装幀の余白からv』が並び始めたようです。装幀、デザインというジャンルの本ですから、一般の文芸書とは読者層も異なるとは思います。書店からの事前の注文も少し抑え気味なところがありました。

それでもやはり新刊ですから、店内の新刊コーナーなど目立つところに置いていただいているところが少なくありません。5冊、10冊も配本があった書店なら新刊コーナーと、デザインの棚の2か所に置いているところもあります。が、上述のように1冊だけ棚に並んでいるというお店も目立ちます。

そんな中、同書が一冊だけ新刊コーナーに並んでいる某書店、しかし、その隣にはこんな本が並んでいました。

  

菊地信義の装幀』『Ōe 60年代の青春』『祖父江慎+コズフィッシュ』の三冊です。

毎日毎日大量の新刊が刊行されるこの業界、これらはそれほど古い出版物ではありませんが、必ずしも新刊とは言えません。もちろん、大型店のデザイン芸術書売り場の新刊コーナーであれば、こういった並び方、並び方を見ることはあるでしょうが、あたしが目睹した新刊コーナーは、フィクションとノンフィクションといった大まか分類はされていますが、基本的には新刊をまとめて置いてあるようなスペースです。限られたスペースですから『装幀の余白』以外の3点がいまだに新刊コーナーに置かれているとは普通では考えにくいです。

つまり、これはもう書店の方が意図的に並べたとしか思えません。たった一冊だけ配本された新刊でも、毎回毎回このように丁寧な配慮をされて置いていただけるなんて、出版社としては嬉しい限りです。というか、頭が下がります。

書評ではなくとも、ちょっとした記事などから売り上げに火が付くこともありまして……

このところの朝日新聞紙面から、あたしの勤務先の書籍と関わりがあるものをチョイスしてみました。

まずは上の写真。小栗康平監督のDVDコレクションが出るようですね。その広告です。

 

 

というわけで、同監督のエッセイ『じっとしている唄』がお薦めです。DVDコレクション全4巻は分売されているようですが、そこそこの金額になります。とりあえずはこの一冊から始めてみては如何でしょうか? もちろんDVDを鑑賞しつつ本書を手に取っていただければ幸いです。

続いては下の写真。こんどは映画ではなく演劇です。

不条理劇についての記事です。演劇に関心のない方は「不条理劇」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、それでも『ゴドーを待ちながら』という言葉は聞いたことあるのではないでしょうか? この記事にもありますように、不条理劇の代表作というだけではなく、後世の演劇や文学作品にも多大な影響を与えた名作です。もちろん、邦訳はあたしの勤務先の刊行物です。

で、記事中のインタビューに登場している別役実さんもお世話になっている著者のお一人。

 

他社からも著作は多数出ていますが、あたしの勤務先ならこちら、ベスト&ロングセラー『別役実のコント教室』『別役実のコント検定!』がございます。

有田焼がブーム?

昨日の朝日新聞です。

と言っても読書欄ではありません。

なんと有田焼の記事が載っていました。となると、14世、柿右衛門の手になる『遺言』が必読ではないでしょうか?

書評以外の記事からヒットが生まれることもありますので、ご注目ください。

アウシュヴィッツも目に留る

そろそろ夏、いや、既に夏。梅雨は明けていないけれど、気温だけは完全に夏。

だからでしょうか、徐々に「戦争」に関する書籍が目立つようになってきました。昨年は戦後70年という節目で特に大量の新刊が刊行され、「既刊も並べたいけど、新刊だけでフェア台が埋まっちゃう」という書店員の声も聞かれましたが、今年はそこまでの量にはならなそうです。

とはいえ、夏になると戦争関連の書籍が増えるのは事実ですが、個人的に書店店頭を眺めていて感じるのは、ヒトラー(ナチも含め)と満洲関連書が得に目立つなあということです。どちらも安定して売れるテーマでありますし、新資料や新視点を駆使した著作も増えていると感じます。

そんな中、アウシュヴィッツ関連の書籍もポツポツと目に付きます。特に、子供とアウシュヴィッツという本が目に留るように感じるのは錯覚でしょうか?

 

アウシュヴィッツの図書係』『13歳のホロコースト』といった作品です。

 

もちろんあたしの勤務先でも『14歳のアウシュヴィッツ』『死の都の風景』といったものを出しております。

広告のような宣伝のような

まずは昨日の朝日新聞です。

クラシック音楽が注目を浴びているのでしょうか?

 

文庫クセジュには『100語でわかるクラシック音楽』『100語でたのしむオペラ』といった音楽関係の本もありますので、とりあえず知りたいという方にはうってつけだと思います。

続いては今日の紙面、テレビ欄です。TBSで今晩放送される「ふつうが一番」の紹介です。

東山紀之と松たか子の共演が話題になっているようですが、なんと作家・藤沢周平のドラマです。

  

原作は藤沢周平の娘によるものですが、ドラマを見て藤沢周平に興味を持たれた方には『藤沢周平伝』もお薦めです!

SPEEDとコラボ?

東京もとうとう熱帯夜です。

そして熱帯夜になると、SPEEDのこの曲が頭に流れます。しかし、今年はこの曲が流れるだけではなく、この本も思い出されます。

ミルハウザーの『魔法の夜』です。眠れない夏の、ある一晩の物語です。暑くて眠れなかったら、この本を手に月の光の下に出てみるのはいかがでしょうか?

で、SPEEDと言えばもう一つ。先週見本出しだった新刊『ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン』も、タイトルがSPEEDの曲を思い出させますね。

書店員はネコが好き?

関西ツアーの戦利品(?)、書店で手に入れたチラシなどをいくつかご紹介します。

上のチラシは京都の大垣書店の取り組み。書店員が自分のお薦めの本のポップを書き、お客さんがその中から惹かれたもの、興味を持ったものに投票してランキングを決めるというものだそうです。ギャラリー北大路で、選ばれた本の展示を行なっていたそうです。

イオンモールKYOTO店では、まだ書店員のポップ付きでエントリーされた本が並べられていました。もうじき第二回目が始まるそうです。

ちなみに同店では入り口入ってすぐのイベントスペースで、毎夏恒例のヤングアダルト出版会のフェアも開催中です。ヤングアダルトなどと謳っていますが、テーマ設定や並んでいる書籍を見ると、中高生だけでなく、大人にも是非今年は足を運んでもらいたいフェアでした。京都地区の学校の先生方、9月までやっていますので、生徒に勧める本の選書にお悩みなら足を運んでみてはいかがでしょう。

続きましては、MARUZEN京都本店の文芸コーナーに置いてあった、いしいしんじさんの冊子。「フルーツ」第一話から第四話までが配布されていました。

これはMARUZEN京都本店との企画らしいので、たぶん同店以外では手に入らないのではないでしょうか? しかし、これ、立派な作品ですよね。無料で配布してくれるなんて、スゴい!

お次は冊子といっても本格的なもの。岡山大学生協が作った「学生にすすめる本 2016」です。「教職員が推薦」とあるように、同大の先生方が「これは読んでおいて欲しい」と思う本が並んでいます。

が、眺めてみたのですが、あたしの勤務先の本は一冊も載っていませんでした(涙)。

最後は未来屋書店岡山店のフェアのもの。同店はコンセプト重視、提案型の書店だと思いますが、書棚の一角で担当の方がその時々にテーマを決めてフェアを展開しているそうです。今回は「帝王学」がテーマで、孫子などの古典を中心に本を集めているようでした。

ところで、このチラシの表紙ってネコですよね? うーん、《エクス・リブリス》フェアでもお世話になったにゃわら版に似ている気がします。いえ、別に、あたしはパクっているとか、そういうケツの穴の小さいことを言っているのではなく、「書店員さんってネコ好きな人が多いなあ」と思っただけです。

考えてみますと、先のダイアリーに登場したジュンク堂書店のチラシもネコが登場していましたよね。うん、間違いない、やはりネコ好きが多いんだ! これがイヌやパンダならまだカワイイと言えるのでしょうけど、ワニとかサメとかヘビとかだったら、気味悪がって誰もチラシを持ち帰ってくれなくなるのでしょうか?

ちなみに、あたしはイヌ派です。