トットちゃんなら、こちらの本もお忘れなく!

このところ書店を回っていると黒柳徹子さんの本を目にすることが多いです。

  

トットちゃんとトットちゃんたち 1997‐2014』や『トットひとり』といった彼女の著作が相次いで刊行されたからだと思われます。そして、なによりも彼女の人生などに関心を持っている人が多いから売れているのでしょう。

さて、こういった著作を腐すつもりは毛頭ありません。ただ、自分で自分を語るというのはなかなか難しいもの。自伝に対して評伝というジャンルがあるのは、そのあたりの事情がわかっているからこそだとおもいます。

で、お薦めしたいのがこちら、『トットちゃんの万華鏡-評伝 黒柳徹子-』です。北川登園さんによる黒柳徹子さんの評伝です。2005年の刊行ですから、最近10年の活動や人生についてはもちろん触れられていませんが、この本は舞台女優としての黒柳徹子の魅力を余すところなく伝える一冊です。

黒柳徹子と言えば、多くの人が「徹子の部屋」などテレビの司会者、「ふしぎ発見」の名回答者、あるいやユニセフの大使、パンダ好きの活動家といったイメージが強く、彼女を「女優」として捕らえている日本人は少ないのではないでしょうか? そういう意味でも、本書は多くの人にとって目から鱗、知らなかった黒柳徹子を見せてくれるはずだと思います。

さあ、下巻! 下巻のクライマックスは史上最大の作戦!

第二次世界大戦1939-45(下)』が配本になりました。既に書店にも並び始めています。

この「下巻」のクライマックスは、中巻から散々焦らしに焦らされたノルマンディー上陸作戦ではないでしょうか? いえ、焦らされたのは、あたしたち読者ではなく、スターリンです。

そんな下巻を読むに当たって、いや読み終わったら、こちらはいかがでしょうか? 『ノルマンディー上陸作戦1944(上)』『ノルマンディー上陸作戦1944(下)』です。

 

ノルマンディー上陸作戦を扱った書籍は数多ありますが、何と言ってもこちらは著者が同じアントニー・ビーヴァーですから、相乗効果間違いなしです。是非是非、お薦めいたします。

頑張れ、福井! でも女子はカワイイ?

人文会の研修旅行で北陸へ行って来ました。正確に言いますと、前橋・高崎に寄ってから富山・高岡・金沢と回ってきたわけです。

おや、ひとつ忘れていませんか?

と思われた方、そうです、一般に北陸三県などと呼ばれますが、今回は福井が入っていませんよね。二泊三日の行程で、前橋・高崎が加わっているので、どうしても福井までは足を延ばせず、まさしく北陸新幹線の営業区間だけの研修旅行となってしまいました。

ですので、あたしはもう一泊して福井にも行って来ました。富山・石川まで来ていながら福井に寄らないのはいかにももったいない、そう考えたからです。

さて、前橋・高崎はふだんから関東ローカルの天気予報で尋常ではない気温が報告されていましたので、それなりの覚悟で臨みましたが、やはり暑かったです。溶けそうでした、冗談ではなく。

富山、高岡は雨模様になりましたので、暑さは一服ですが、やや湿気の多い気候でした。それでも体温に近い気温よりはマシですね。そして金沢はまた天気が回復しましたが、金沢という都市は晴れが少ない土地柄のようで、やや雲のある晴れでした。それでも、前橋・高崎ほどではないにせよ暑かったです。

いや、金沢の暑さは気温よりも、人の多さによるものではないでしょうか? とにかく北陸新幹線効果で人が多かったです。駅などはろくにお土産も買えないほどの混雑でした。金沢の経済、相当潤っているのだろうなあ、と感じます。ただし、タクシーの運転手さん曰く、欧米の人は歩く人が多いのでタクシーには乗らないのだとか。中国人は大型バスで移動しているので、やはりタクシーの利用は少ないと言っていました。

で、われわれが訪問した書店ですが、確かに外国人が入ってくることも増えたとのことですが、北陸新幹線の影響はほとんど感じられない、というのが一致した意見のようでした。そりゃ、そうでしょう。あたしたち業界人は地方へ行っても、なんとなく地元の書店に入ってしまいがちですが、一般の観光客が旅行先で本屋に入るというのは、ましてや本を買うなんて、あまり考えられません。いや、地元本は別として。

ですから、こと書店に関する限り、北陸新幹線効果は見られないというのが感想というか実態ですが、街に観光客が増えているのは事実です。観光客が増える、地元にお金が落ちる、地元の人が潤う、本を買う余裕が生まれる、というサイクルは、もう少し長いスパンで考えると十二分に考えられる未来予想図だと思います。

しかし、しかし、です。最後に個人的に回った福井は、申し訳ないのですが、寂しいです。駅前の再開発も、近い(?)将来の新幹線延伸を見込んでのことでしょうが、果たして予定どおりの年数で開業するのか、駅前を見る限り、「いつかは延びてくるよね」くらいの熱量で、北陸新幹線で賑わう金沢とは対照的でした。富山、高岡も、金沢ほどではないにせよ、やはり実際に新幹線が通っているのというのは、なんとなく景気がよくなっている感を抱かせるのではないでしょうか。街が明るい気がします。

頑張れ、福井、もう少しの辛抱だ! そんな言葉を街に投げかけたくなりました。

でも、福井は女性がきれいな気がします。いや、きれいだったなあ、と感じました。一般に日本海側は一県おきに美人県があると言われるようです。青森ではなく秋田美人、山形飛ばして新潟美人、富山を抜かして金沢美人となると、福井は美人県ではないということになりますが、あたしが見る限り福井はカワイイ、美人が多いという印象を持っています。

書店回りの手段としてえちぜん鉄道に乗りましたが、なんと可愛らしいアテンダントが同乗し、切符の販売などいろいろ世話を焼いてくれます。女性の好みは人それぞれでしょうが、少なくともあたしが今回行きと帰りに二回乗った限り、どちらもとてもカワイイお嬢さんでした。うーん、眼福。

出版物総目録って、どのくらいの需要があるのでしょうか? やはり紙媒体で欲しいのでしょうか? でも、それは無理ですね!

hontoというサイトをご存じでしょうか? 丸善&ジュンク堂のネット部門という位置づけだと思いますが、利用したことはありますでしょうか?

そんなhontoのサイトで、こんな書籍、いや電子書籍が発売されました。

白水社 100年のあゆみ』です。

今年、創業100年を迎えた白水社の全刊行物のリストと社史が一緒になったものだそうです。総目録というと、どうしても紙媒体のものをイメージしがちですが、これは紙はありません。電子のみでの提供のようです。

神保町の古本屋などを歩くと、いろいろな出版社の「100年史」「50年史」といった書籍が売られていたりします。たいていは、これと同じように「出版物総目録」と「社史」の組み合わせなのですが、それなりの値段で売られていたりするものです。ということは、それだけ需要があるということですよね。

そもそも、そういったものは原則として非売品で、関係者にのみ配られたりしているので、だから余計に値段が上がるのかも知れません。ですから、今回のように電子書籍で、しかも価格は0円となると、どれほどの人が取得(ダウンロードというのでしょうか)することになるのやら……

ちなみに、honto独占というわけではなく、今後は随時他の電子書籍店でも配布(公開というのでしょうか)されるようになるみたいです。

エクス・リブリスのポップ

昨日のUブックス「永遠の本棚」のポップ配布に引き続き、こんどは《エクス・リブリス》のポップです。

最新の『神秘列車』までで39作品40冊が刊行されていますが、そのうちあたしが読んだのは30冊だけですので、10作ずつ3枚となっております。


一枚目は『悲しみを聴く石』『青い野を歩く』『そんな日の雨傘に』『兵士はどうやってグラモフォンを修理するのか』『ヴァレンタインズ』『イルストラード』『デニーロ・ゲーム』『ブエノスアイレス食堂』『地図になかった世界』『河・岸』が載っています。


二枚目は『ティンカーズ』『ブルックリン』『無分別』『ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ』『ぼくは覚えている』『空気の名前』『神は死んだ』『シガレット』『盆栽/木々の私生活』『緩慢の発見』の10作品。


三枚目は『愛と障害』『逃亡派』『アルグン川の右岸』『かつては岸』『エウロペアナ』『女がいる』『遠い部屋、遠い奇跡』『民のいない神』『歩道橋の魔術師』『神秘列車』です。

こんなコメント集でよければご自由にお使いください。でもご一報いただけると嬉しいです!

永遠の本棚のポップ

あたしの勤務先から刊行されているUブックス。新書判の手ごろなサイズで、「シェイクスピア全集」とか「チボー家の人々」、そして何よりも『ライ麦畑でつかまえて』で知られているシリーズだと思います。海外小説ファンの間では、粒選りの海外小説が収録されているとも評価されています。

そんなUブックスの海外小説ラインナップが、このところまた評判を上げています。それは「海外小説 永遠の本棚」というシリーズ内レーベルで出し始めた一群の作品が好評だからです。これらの作品は『ピサへの道 七つのゴシック物語1』から始まり、最新刊は『第三の魔弾』です。15作品になりました(まだまだ続く予定)。

    

    

    

さて、「海外小説は売れない」とは、世間一般で言われているのか知りませんが、この業界ではよく言われることです。書店の棚が見直されるとき、文芸コーナーでは日本人作家のコーナーはそのままでも、海外小説・海外文学コーナーは縮小されるということもしばしばです。

しかし、そんな海外小説を売りたいという書店員さんは多く、そんな書店員さんと話をしていると、こちらも実に多くの刺激を受けます。ですから、自社の本を始め最近読んで面白かった本の話に会話も弾むというものです。そんな時よく言われるのが、「こうやって読んだ人の話を直接聞くと読みたくなるよね。だからさあ、ナンシー、ポップ作ってよ!」というセリフです。

幸いと言いますか、下手の横好きと言いますか、バカの一つ覚えと言いますか、実はあたし、このところ勤務先から刊行された海外小説ってほとんど読んでいるんです。もちろん全刊行物の中のほんの一握りで、読んでいない本の方が遙かに多いのですが、ここ2年くらいについて言えば、かなり読んでいます。そこでポップを作ってみました。こんな感じです(下図)。

用紙サイズはA4判です。名刺サイズを10面配置しています。エーワンの「51861」という用紙に印刷できるように設定してあります。A4判で10面の名刺シートは天地左右の余白や中央の余白の有無など何タイプかありますが、だいたいの製品はこれで対応できるのではないかと思います。15作品ですので、10作品と5作品と2種類作ってあります。


「永遠の本棚(2)」の方は5作しか掲載していませんので、続刊が刊行されましたら随時追加して修正UPしていきます。こんなポップでよろしければご自由にお使いください。ご一報いただけると嬉しいですが……(汗)

近々、「エクス・リブリス」のポップも作ろうと思っています。

ついに完結!

本日は『第二次世界大戦1939-45(下)』の見本出しでした。配本は23日ですので、来週末には書店の店頭に並ぶのではないでしょうか? さすがに三冊が並ぶと壮観です。書店でも目立つでしょう。

並べてみるとこんな(上の写真)感じです。でも、これではどんな感じなのかボリューム感が出ませんね。

積んでみました(上の写真)。ちょっとした文庫本の高さと同じくらいになります。これは暑い、否、厚いです。ちなみに、あたしは、ただいま中巻のほぼ中間あたりを読んでいます。こんなに分厚いのですが非常に面白いです。どんどん読み進めることができます。教科書でサラッと学んだ第二次大戦ですが、実はこんな戦いだったなんて、意外なことばかりです。

ところで、この三冊、各巻巻頭にはモノクロの口絵が数ページあります。第二次大戦の写真なら『写真が語る第二次世界大戦』とか『総図解 よくわかる第二次世界大戦』とか、いろいろと専門の書籍が出ていますので、総量としては負けるに決まっていますが、この三冊に収録されている口絵も、本文を読みながら眺めるとなかなか興味深いものがあります。

 

そんな口絵、上巻の最初に載っているのが下の写真です。中国兵を銃剣で突き刺している日本兵の写真です。上巻を手に取ってページをめくり、最初に目に飛び込んでくるのがこの写真です。

そして下巻の口絵の最後を飾るのが下の写真です。家を失った沖縄の一般人だそうです。最初と最後に日本絡みの写真を持ってくるとは、それなりに考え抜かれた配置ではないでしょうか?

もちろん、この他にも連合軍、そしてドイツ軍の写真もたくさん収録されています。本文のページ数に比して、「もっと写真が載っていてもいいのではないか」という気も、正直なところ、最初は思いました。でも、この本の場合、写真などの助けを借りなくとも、文章の力、面白さでグイグイ引っ張ってくれますから、このくらいでも十二分に効果を発揮しているのではないでしょうか?

昨日の投稿は前振りで、実はこれが言いたかったわけ?

「パブリッシャーズ・レビュー」って知っていますでしょうか?

あたしがゴチャゴチャ説明するよりもこちらのページをご覧ください。東京大学出版会、みすず書房、白水社がそれぞれ代わる代わる発行しているPR誌です。

その白水社版7月号が出来ました。出来たてホヤホヤです。

それが上の写真です。巻頭エッセイは内田樹さんにマルクスについて書いていただきました。ちょうど『マルクス()』を刊行したタイミングですから、まさにバッチグーです。いえ、もちろん、それを狙って原稿依頼しているわけですが……

そんな「パブリッシャーズ・レビュー」のページをめくっていきますと、こんな記事、いや、広告が!

秋に8点ほど復刊をやります。どれも「あーっ、欲しかったんだけど買いそびれて品切れになっちゃったのだ!」という声が聞こえてきそうなものばかりではないでしょうか? 10月には店頭に並ぶと思いますので、しばしお待ちを!

いま、マルクスか?

新刊『マルクス ある十九世紀人の生涯()』は刊行前の書店員さんの注目は高い本でした。

で、実際に刊行され、まだ二週間くらいですから、売れてるとも売れていないとも言える段階ではありませんが、今のところ悪い動きではないようです。まあ、上下本の大冊ですから、そうそう飛ぶように売れるとは、こちらも思っているわけではないので、じわじわとじっくり売れていって欲しいと思います。

が、世間ではピケティのブームもあって、ちょっとしたマルクス再評価、再注目の空気があるような気がします。だって、『高校生からのマルクス漫画講座』なんて本が出ているくらいですから。

それに内田樹さんが『若者よ、マルクスを読もう』『若者よ、マルクスを読もうⅡ』なんて本を出していますよね。そして真打ちと呼ぶべきかわかりませんが、『マルクス(上・下)』のオビ推薦をいただいた佐藤優さんも『マルクスと日本人』を刊行しましたし。

  

いまマルクスなのか、それとも『資本論』なのか?

あたしにはわかりませんが、これだけ格差社会と言われると、格差を解消しようと思索したマルクスが再び脚光を浴びるのも頷けます。しかし、さすがに『資本論』を読み通すのは至難でしょうから、こういった本が出版されているのだと思います。

となると、マルクスが生きた十九世紀という時代の中でマルクスについて考え、その時代においてマルクスは何を見、何を感じ、何を思索したのかを描く『マルクス(上・下)』はやはり外せない一書ではないでしょうか?

ドイツ語学参が熱い?

あたしの勤務先からこんな本が出ました。

書き込み式 ドイツ語動詞活用ドリル』です。書店を回っていても、新刊なので比較的目立つように並んでいるところが多かったです。ただ、そんな本書のそばに、こんな本が並んでいました。

あたしの勤務先の新刊より数ヶ月前に刊行されていた、三修社の『もやもやを解消! ドイツ語文法ドリル』です。装丁の色合いこそ異なりますが、タイトルの感じ、狙っている読者層、かなり重なる気がします。三修社と言えばドイツ語というイメージがありますが、これ以外にも最近になって『コミュケーションのための中級へのドイツ語』という書籍も刊行されました。

ドリルといい、中級向けの学参といい、ちょっとドイツ語学参の刊行が続いているような感じです。ひところは「ドイツ語は斜陽」などとも言われたものですが、あにはからんや、ドイツ語の需要はかなり根強いですし、それなりに売れている参考書も多いです。どちらかというと、「簡単・やさしい」ではなく、「本格派・初中級から中上級向け」といったものが充実してきているようにも感じられませんが、気のせいでしょうか?