カテゴリーアーカイブ: 営業部だより
フランス大革命を生き延びた……
今回のじんぶんやに……
『クルマよ、お世話になりました』と『みんなの空想地図』を選んでいただいております。
と、後先になりましたが、今回のじんぶんやは速水健朗さんによる「いまどきの都市生活を考え直す」がテーマで、「都市は衰退も消滅もしないということを知るための50冊」の一冊、いや、二冊でした。
北朝鮮の原点
既刊本もお忘れなく!
まずは作品社の新刊『ようこそ、映画館へ』、著者はロバート・クーヴァー。思い出されるのは『老ピノッキオ、ヴェネツィアに帰る』でしょうか?
でも、あたしの勤務先からも『ユニヴァーサル野球協会』というのを出していますので、既刊本も一緒に並べようという書店員の皆さま、お忘れなきよう、思い出していただければ幸いです。
次に、河出書房新社から『あなたの自伝、お書きします』、こちらの著者はミュリエル・スパーク。河出書房新社からは装幀も統一感を持たせて『寝ても覚めても夢』『ブロディ先生の青春』が出ています。
この最後の『ブロディ先生の青春』は、別の訳者で、あたしの勤務先から『ミス・ブロウディの青春』として出ていますし、同じUブックスで『死を忘れるな』という作品も出しています。
河出書房新社の新刊と並べるときには同社の既刊書だけでなく、これらUブックスも思い出していただけると幸甚です。
今日の配本(16/07/27)
併売推奨、こんどは中非
こんな本が刊行されました。
『喰い尽くされるアフリカ』、集英社刊です。中国とアフリカの問題に関するものですね。となると、当然のことながら、あたしの勤務先のこの本が思い出されます。
『中国第二の大陸アフリカ』です。
これはどう考えても併売でしょ?
東京には中国人がいっぱい!
『帝都東京を中国革命で歩く』という書籍が刊行になりました。あたしの勤務先のウェブサイトで連載されていたものを書籍化しました。読んで字のごとく、東京に中国革命の志士たちの足跡を追ったものです。
辛亥革命前後、多くの中国人が日本に滞在していたというのは、中国近代史を学んでいる者にとっては常識に近いものですが、一般の方でも横浜や神戸の中華街、そこに住む華僑の人たちを見れば、課なり古くから中国人が日本に住み着いているというのはわかっていただけると思います。辛亥革命前後に特に多くなったのは、中国での政変を避け日本に亡命した人もいれば、明治維新を経て近代化に成功した日本に学ぼうと留学生として来日した人もいました。
そんな彼らが日本に来てどんなところに住んでいたのか、どんな場所で活動していたのか、当時の地図を眺めながら東京の街、特に早稲田、本郷、神田界隈を歩く、というのが本書の趣旨です。中国近代史に興味のない方には登場する人名が覚えられないかもしれませんが、少なくとも東京に住む方、縁のある方であれば、「へえー、そんなところに中国人たちの宿舎があったんだ」といった発見があると思いますし、歴史書というよりは肩の凝らない街歩きガイドブックとして読めると思います。
が、単なる街歩きの本と言うには、当時の場所があまりにも変わってしまっていて、正直なところ「もはや歩けない」と言った方がよいでしょう。ですが、本書の魅力は、孫文や魯迅といった有名人だけでなく、日本人にはまだ馴染みがないかもしれませんが、革命の志士たちの略伝として、特に日本で暮らした若いころを中心とした物語として読めるところにあります。何か辛亥革命のころの本を読みたいと思ったときに、一般の方では専門書は歯が立たないと思います。でも、本書ならそんな予備知識もいりません。そして読み通せば、歴史の流れと主要な人物の輪郭が頭にインプットされていること間違いありません。さらに知りたい方は本書を手掛かりに次のステップへ進むとよいでしょう。
最近ですと、こんな本が出ています。
『孫文』と『梁啓超』、どちらも岩波書店です。他にもこの時代の人の伝記的なものはたくさん出ていますが、比較的新しいものが続けざまに出版されたので目に留まりました。
あと、魅力的な人物(志士たちはみな魅力的ですが……)に黄興がいます。書籍では手頃なものがないですが、ジャッキー・チェン主演の映画『1911』の主人公が黄興です。この映画を見れば、この時代の流れが頭に入ってくるでしょう。
とまあ類書はいろいろあるのですが、まずは同じ著者の『革命いまだ成らず(上)』『革命いまだ成らず(下)』を一緒に並べていただけると、いやこれは既刊ですから、それと一緒に最新刊『帝都東京を中国革命で歩く』を並べていただければ幸いです。
というわけで、タイトルは決して爆買い中国人が闊歩する銀座などのことを言っているのではありません、悪しからず。
日経に続き朝日にも! 重版も出来ました!
南米とナチ、そしてボラーニョ
昨晩の紀伊國屋書店新宿南店でのトークイベントについて改めて。
『第三帝国』はまだ刊行されていません。このイベントのために、会場のみでの先行販売でした。ですから、あまり詳しいことを話してしまうとネタバレになってしまうので、柳原さん、都甲さんのお二人、ボラーニョについて、これまでの作品について語ってくださいました。
それにしてもこの人。正直なところ、どのくらいの人が集まるのか読めませんでした。確かに、一定数のボラーニョファン、ラテン文学ファン、海外文学ファンはいます。そういう方々にとっては待ちに待った《ボラーニョ・コレクション》の新刊。それがここでいち早く手に入るとなれば駆けつけないわけにはいかないでしょう。
という予想を立てつつも、とはいえ、そこまでする読者がどれくらいいるのか、いち早く手にするためにわざわざ新宿まで来るか、という気持ちも抱いていました。椅子は20脚くらいでしょうか、十名くらい集まれば御の字かな、という実は悲観的に見ていた自分もいました。
が、ご覧のように椅子は始まる前に既にいっぱい。立ち見の方もいらっしゃいました。その後も、遅れて来て立ち見の輪に加わる方が何名もいらっしゃいました。お店のスタッフの方の話では、イベント開始前、設営の準備をしていたら、「この本、もう買えるのですか?」と問い合わせてきた方もいたとのこと。恐らく都合が悪くてトークイベントは聴けなかったけど、本だけは買いに来た、という方もいたのではないでしょうか。いや、きっといたはずです。
さて、その『第三帝国』はそういう名前のボードゲームのことです。全体は主人公の日記スタイルで書かれていて、ドイツ人なのですが、カタルーニャのリゾート地を訪れています。その主人公はゲーム「第三帝国」のドイツ・チャンピオンなんだそうですが、最初のうちはゲームの話は出てきません。リゾートでダラダラ過ごす描写が続きます。そんな中、地元の人とも知り合いとなり、ひょんなことからそのうちの一人と「第三帝国」を始めることになります。
相手はそんなゲームをまるで知らないド素人、かたやドイツのチャンピオンですから、ゲームとしてはとても成り立たない感じですが、主人公がルールを教えながら対戦をすすめていくうちに、思いも寄らず相手がメキメキと上達していき云々、というストーリーです。
上の写真は、「第三帝国」そのものではありませんが、日本のゲーム雑誌に付録として付いていた、似たようなゲームのボードです。柳原さんが持参されたものです。本文中のも描写がありますが、このゲーム盤は地図の上に六角形のマス目がビッシリと描かれています。まるで蜂の巣のように。あたしが中学生のころに流行ったウォーゲームという奴です。当時クラスメートが夢中になっていたのを思い出しました。
YouTubeに上のリンクのような動画がアップされていました。どんな感じのものなのか、ご理解いただけたでしょうか? たぶん一定年齢以上の方なら、特に男性は、「ああ、あれね」と思いだしていただけると思います。
ところで、トークの中で少し話題にもなりましたが、ボラーニョの作品にはドイツ、特にナチの影が色濃いところがあります。『アメリカ大陸のナチ文学』なんてのもありますから、それははっきりしているのですが、第二世界大戦後、多くのナチ残党が南米に隠れ住んでいたということもあり、ボラーニョに限らず南米の人にとってナチやドイツは日本人の想像を超えて身近なもののようです。
またボラーニョのようにチリの政変を経ている人たちにとっては、ナチのようなファシズムを憎む気持ちを強かったのではないでしょうか。ボラーニョの作品を読んでいると、南米の作家なのに、なんでこんなにドイツが登場するのだろうと感じますが、そういった背景があるのだと思いますし、確か円城塔さんも『アメリカ大陸のナチ文学』の解説でそのようなことに触れていたと思います。
そしてこれも昨日柳原さんに教えていただいたのですが、こうしたボラーニョ作品好きなら絶対興味を示すであろう映画「コロニア」です。ウィキペディアにも既に項目ができています。主演は「ハロー・ポッター」の子ですよね?
日本では9月に公開予定です。
さて、会場の紀伊國屋書店新宿南店では先行販売だけでなく、ボラーニョの原書なども併せて展開中です。上の写真は3階の売り場の棚です。『第三帝国』の配本までは、同店でしか購入できませんので、少しでも早く読みたい方は是非!





