2020年に向けた語学書

先程アップしたダイアリーはメトロの駅で見つけたパンフレットのことを書いたわけですが、つまりは東京五輪を見据えて、東京に、日本に外国人を招こう、そしてもっとおもてなしをしよう、という気持ちの表われなのだと思います。そして、たぶんそんな流れに乗ったと思うのですが、書店回りをしていたらこんな本を見かけました。

 

フランス語日本紹介事典』です。とりあえず、フランス語だけが刊行されていて、それ以外にドイツ語やスペイン語、あるいは中国語・韓国語の刊行予定があるのか、詳しいことはわかりません。ただ、本書を見たときに「やられた!」と思いました。

本来なら、という表現が正しいのかわかりませんが、あたしの勤務先こそ、こういった英語以外の日本紹介本をもっと出版していてしかるべきなのではないか、そんな風に思ったからです。実は、フランス語では本書とはやや趣旨がズレますが、『フランス人が日本人によく聞く100の質問』がロングセラーで売れているそうです。日本のことをフランス語で伝えるという意味では両者に共通するところはあると思います。

さて、五輪に向け訪日外国人が増えることが予想され、来日外国人へのおもてなしとして少しくらいは外国の言葉が出来た方がよいだろうと考える日本人も多いと思いますが、ではどんな本を作ればよいのでしょうか? 漠然と「やられた」と思いましたが、よくよく考えると、ターゲットや難易度、難しいことだらけです。

ある程度、外国語を学んでいて、そういう人が訪日外国人向けに特化した日本紹介の参考書を求めていると予想して、それなりのレベルのものを作るのか? それとも、「ハロー」「サンキュー」程度のカタカナ英語が関の山、それ以外の外国語なんてまるでわからないという日本人が、なにはともあれちょっとはしゃべりたいから、という程度の需要を狙うのか?

とりあえず、外国人が来そうな場所、例えば東京の浅草とかで、ホテルやそれなりのお店なら英語や中国語・韓国語のできるスタッフを雇っているでしょうけど、個人商店ではそんな余裕もなく、それでも自分のお店にも外人さんが来るかもしれない、と不安がっているおじさん、おばさんも多いのでは? そういう人たちに使いやすい、そういう人たちでも使えるようなもの……

「指さし」シリーズで十分でしょうかね? だって、そういう人たちが、あたしの勤務先が作るような、腰を落ち着けてじっくり学んでいくような学習書を手に取るとは思えないですし、手に取ってくれても、すぐに挫折してしまうのは火を見るより明らかだと思うのです。やはり、ここは餅は餅屋。この手の語学書は実用書系の出版社や旅行ガイド出版社に任せるのがよいのでしょうか?

仏独西も作って?

書店回りの途次、地下鉄駅で見付けました。

東京メトロのガイドです。左から英語版、中国語(簡体字)版、中国語(繁体字)版、韓国語版です。詳しくない方のためにお節介がてら書いておきますと、簡体字は中国大陸で使われている漢字、繁体字は台湾や香港で使われている漢字です。

さて、この四か国語のガイド(パンフレット?)はありましたが、それ以外は見当たりません。このようなパンフレットはこの四か国語しかないのでしょうか?

メトロのサイトを見ますと、この四か国語の他にタイ語のページも用意されているようです。路線図だけならスペイン語ドイツ語フランス語ロシア語も用意されているようです。なのに、実際に駅に置いてあったパンフレットはこの四か国語だけ。来日者数を見る限り、これが正解、費用対効果的にも割に合うのはこのくらいなのでしょう。

しかし、あたしの勤務先的には、やはり仏独西あたりが揃っているのを見たいところですね。

一つに束ねられない……

始まりましたね、東京国際文芸フェスティバル! 公式、関連などなど、都内各地で、それこそ書店に限らず、さまざまなイベントが目白押しです。どれに行こう、こっちへ行ったらあっちへ行けない、といった嬉しい悲鳴も聞こえます。確かに、これだけの短時日に多くの作家が来日しイベントを行なっているわけですから、興味のある催しが重なるのは当然と言えば当然のこと。むしろ、こんな贅沢、地方在住で、なかなか東京へ行かれない方からすれば、まさに贅沢な悩みなのでしょう。

というわけで、昨晩のあたしは上の写真。紀伊國屋書店新宿南店で行なわれたトークイベント「一つに束ねられない、豊かなことばたち」でした。演者は温又柔さんに来日中のシャマン・ラポガンさん、そしてゲストに管啓次郎さんというお三方。シャマン・ラポガンさんの故郷、台湾の蘭嶼(ランユー)の話で盛り上がりました。

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