群盲が「巨象」を撫でるために?

本日見本出しの新刊『沸騰インド 超大国をめざす巨象と日本』は現代インドを知るための一冊です。

現代インドに関する本と言えば少し前には『モディが変えるインド 台頭するアジア巨大国家の「静かな革命」』という一冊がありましたが、こちらは「モディ首相を通して現代インドの政治、経済、社会、外交を概観し、南アジアの国際関係を紐解く」一冊で、『沸騰インド』は「政界、経済界のみならず、庶民の生活にも深く分け入った元朝日新聞ニューデリー支局長のルポ」です。併せ読むことでインドを多角的、多面的に知ることができるはずです。

  

さらにインドについてという方にはこんな本は如何でしょうか? 『パール判事 東京裁判批判と絶対平和主義』『中村屋のボース インド独立運動と近代日本のアジア主義』『インド独立の志士「朝子」』、インドの歴史を知るための三冊です。

 

インドの神話を大胆にアレンジした『マナス』も、インドの別な一面を見せてくれます。『インド通』は70回以上の渡印歴を誇る著者のフィールドワークです。

 

ビルマ・ハイウェイ 中国とインドをつなぐ十字路』はインドと中郷に挟まれたミャンマーの地政学、『アジア再興 帝国主義に挑んだ志士たち』は、三人の主人公一人はタゴールです。

最後にインドの言葉を学びたい方には以下をお薦めします。

 

 

ニューエクスプレス ヒンディー語』『ニューエクスプレス ウルドゥー語』『ニューエクスプレス タミル語』『ニューエクスプレス ベンガル語』を出しております。ビジネスの世界では英語なのかも知れませんが、現地の言葉を少しでも話せると、お互いの距離がグッと縮まるはずです。

シリーズが久しぶりに出るんです

シリーズ「近現代ヨーロッパ200年史」の最新刊が刊行になります。

地獄の淵から ヨーロッパ史1914-1949』が2017年2月に刊行されて以来ですので、1年ちょっとのインターバルです。

『地獄の淵から』がタイトルどおり、第一次世界大戦から第二次世界大戦の時期を扱っているのに対し、今回の『力の追求(上) ヨーロッパ史1815-1914』『力の追求(下) ヨーロッパ史1815-1914』はその前の時代を扱っています。

残すは戦後を扱う第4巻『分断された大陸(仮)』を残すのみ。刊行は来年になると思われますので、いましばらくお待ちください。

いつものことですが……

張愛玲の新刊が出ています。光文社の古典新訳文庫から『傾城の恋/封鎖』です。訳者あとがきによると、かつて出ていたものをベースに新たに訳し直したもののようです。

 

張愛玲と言えば、ちょっと前に岩波書店から『中国が愛を知ったころ 張愛玲短篇選』が出たばかり。ここへ来て出版が続いたのは何かあるのでしょうか? 特に生誕何年、没後何年というアニバーサリーでもないですし。

それにしても、上の写真を見ていただければおわかりのように、一方は文庫本、一方は単行本です。小規模な書店であれば気づくでしょうけど、大きな書店ですと文庫担当と文芸担当は別の人であることが多く、せっかく同じ著者の作品が出たのに一緒に並べるということに思い至らないことがありがち、よくあることです。

もちろん、古典新訳文庫のファンというのもいるでしょうから、文庫の棚から持ってきて海外文学の棚に置いてしまうと、こんどは古典新訳文庫の棚を見に来た人には見つけられないという問題も起こります。こういう時に、大型書店ですと入荷が一冊なんていうことはないでしょうから、何冊かを古典新訳文庫の棚に置き、残りを海外文学の棚にも並べるということができるのですが、上に書いたように、そういうことに気づく書店員さんには暇も余裕が無いのが現状だったりします。

こういうところを示唆するのも、出版社の営業の仕事なんだと思いますが、これ、どちらもあたしの勤務先の刊行物ではないんですよね……(汗)

脱亜入欧なのか、中体西用なのか?

先日『ネバーホーム』を読み終わり、いまは『地下鉄道』を読んでいます。

 

その前は『海峡を渡る幽霊 李昂短篇集』『中国が愛を知ったころ 張愛玲短篇選』といった中国もの、『あまりにも真昼の恋愛』『野蛮なアリスさん』『殺人者の記憶法』といった韓国ものばかり読み続けていたので、少しは欧米ものを読もうと思った次第です。

 

  

別にアジアより欧米が好きとか、そういった区別はありません。どこの国の作品であろうと面白いと思えるか思えないか、それだけのことです。とはいえ、やはりその国の文化や歴史を意識するしないにかかわらず、作品にはそういったものが反映されるわけなので、やはり国によって同じようなテーマを描いていてもずいぶんと異なるものだということを感じます。

と、意識して脱亜入欧を試みていたのですが、カバンに入れて移動の電車の中で読んでいるのは『傾城の恋/封鎖』とこれまた中国もの。うーん、あたしはやはり中国から、アジアから離れられないのでしょうか? 別にそれならそれでいいんですけどね。

これから読んでみます!

先日もご紹介しましたが、ちくま新書から『欧州ポピュリズム EU分断は避けられるか』が刊行になりました。

アメリカによるエルサレムへの大使館移転がアメリカの中間選挙や大統領選に向けての国内パフォーマンスであることを考えると、「ポピュリズム」はまだまだホットなタームなんですね。そんな中、ポピュリズムのメッカと言っては言いすぎかも知れませんが、ポピュリズムが各国を席巻しているヨーロッパに焦点を絞った最新刊が本書です。

で、「ポピュリズム」と言えば、あたしの勤務先も『ポピュリズム デモクラシーの友と敵』という本を少し前に出したばかりです。『欧州ポピュリズム』の参考文献にも本書の原書が上がっていました。

というわけで、あたしもこれから『欧州ポピュリズム』を読んでみようと思います。

今週も!

朝日新聞読書欄で『初代「君が代」』が紹介されました。

 

この最初の「君が代」YouTubeでも聴けると言われていますが、こちらでしょうか?

うーん、現在聴いているものと、歌詞は同じようですがメロディーが全く異なり、正直なところ「これが「君が代」?」という印象です。これがこのまま使われて現在に至っていたらどんな感じだったのでしょう?

さて、そんな今朝の朝日新聞読書欄には「書物復権」の記事も載っていました。

あたしの勤務先は『ヨーロッパ中世象徴史』『芸術崇拝の思想』『音楽ノート』『古典ギリシア語入門』の4点です。来週くらいから書店店頭に並び始めると思いますのでお楽しみに。

この「書物復権」のことも載っていた「情報フォルダー」欄ですが、明治書院の「新釈漢文大系」完結のことも記事になっていますね。「来年から『詩人篇』を新たに出す」って、「大系」はまだまだ続くのでしょうか?

遅ればせながら参戦!

ブックファースト新宿店で恒例の「蔵出し本フェア」が始まっております。会期(4/30(月)~6/3(日))も半ばを過ぎた頃合いですが、あたしの勤務先の書籍(在庫僅少本)もようやく並び始めました(汗)。

フェア全体は上の写真のような感じです。昨年一昨年の同フェアについても書いていますので、このダイアリーでは3回目の登場、もうお馴染みだと思います。フェア自体は第7回ですから、お客様にも定着しているのではないでしょうか?

そして、上の写真が遅れてやって来たわが勤務先の書籍たち。今回は文庫クセジュやUブックスの在僅本を少し多めにしてみました。やはり単価の高いものよりも安いものの方が買ってもらいやすいかな、と考えてみたのですが、他社のラインナップを見ていると、かなり高価のものも並んでいますね。

で、いかがでしょう? 食指の動く銘柄はありましたでしょうか? なくなってしまう前に新宿西口へお急ぎください。

やっぱり紙が好き!

『哲学・思想図書総目録』『心理図書総目録』『社会図書総目録』の三つ、通称「人文三目録」の2018-2019版が出来上がりました。

  

「今の時代、ネットで検索するでしょ?」という意見ももっともですが、いろんな出版社の刊行物を横断的に、そしてきちんと分類して収めているのはこれしかないはずです。

各出版社のウェブサイトでは、その出版社の刊行物しか検索できません、アマゾンを初めとしたネット書店では、ここまで細かく分類した検索はできません。それらを補うものがこの三目録です。

もちろん、だったらこの目録がウェブで検索できればよいのに、というご意見もあるかと思いますが、この手のジャンルを好む方はまだまだ紙がお好きなんです。それに紙ですと一覧できるところが、やはりPCのディスプレイやスマホの画面などよりもはるかに優れているところだと思います。

語学書の新刊が好調

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