Nancy Sensual World

このたび、「染井吉野ナンシーの官能世界」は引っ越しました。新しい世界はこちらになります。今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。 自動では新しい世界に飛びませんので悪しからず……

新着ニュース

まもなく自著も刊行予定

今日も朝日新聞です。

元フィギュアスケート選手の町田樹選手が本を紹介している記事です。

この町田選手、近々あたしの勤務先から書籍を刊行いたします。それが『アーティスティックスポーツ研究序説 フィギュアスケートを基軸とした創造と享受の文化論』です。

フィギュアスケート選手時代の写真ではありません。タイトルからもわかるとおり立派な研究書です。アーティスティックスポーツというと、少し前から名称が変わったシンクロナイズドスイミングが有名など思いますが、こういった、誰にでもわかりやすい数値で順位や勝ち負けが判定されるのではなく、芸術性や表現力などを競う競技はなかなか奥深いものがありますね。

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最近のRockfield's Diary

運命の男?

文春新書『永田鉄山 昭和陸軍「運命の男」』読了。

永田鉄山の名前は知っていました。陸軍で期待を背負っていたことも、相沢中佐に惨殺されてしまったことも、そのくらいの知識は辛うじてありました。が、果たして永田鉄山とはいかなる人物かということになりますと、まるで知りませんでした。ちょうど『第二次世界大戦1939-45(中)』などを読んでいましたので、もう少し第二次大戦と、その時代の日本軍について知りたいと思い本書を手に取りました。

結論から言いますと、果たして永田鉄山は巷間言われているほどすごい人物だったのか、いまひとつ掴みきれませんでした。もちろん当時の日本陸軍の状況に対して強い危機感を持っていて、それを何とかしないとならない、ということを真剣に考えていた、そのための方策も少しずつ実行に移していた、ということはわかります。が、「この男が生きていれば太平洋戦争は止められた」といった持ち上げられ方をするほどの人物だったのかは疑問です。

どうしてそう思うかと言いますと、結局、永田も満洲事変を止められなかったわけです。そして、ずるずると中国との戦争に突入して言ってしまう関東軍、陸軍を制御できなかったわけです。なのに、どうして太平洋戦争は止められたのでしょう?

もちろん石原莞爾に対する場合と東條英機に対する場合とでは事情が異なる、という見方もできるのでしょうが、果たしてそううまくいくのでしょうか? また満洲事変のころの永田の立場と、(殺されずにいた場合の)太平洋戦争開戦前の永田の予想される立場を考えて、持っている権力が違うということはできると思います。

が、果たして、あの時代、永田一人でどれほどのことができたのでしょうか? そういう疑問が残ります。もちろん、政府側にも官僚の側にも、戦争の拡大を阻止したい人は大勢いたわけですし、そもそも昭和天皇も不拡大方針だったわけですから、永田がうまいこと彼らと協力できれば、確かにその後のアジア・太平洋戦争、第二次世界大戦は様相が異なっていたものになっていた可能性はあると思います。

しかし、そんなことの前にすべてを押し流して行ってしまった歴史の力。個人の力ではどうすることもできない歴史のダイナミズムをも感じさせられました。

連合国よ、連合せよ!

第二次世界大戦1939-45(中)』読了。

相変わらず、連合国、仲が悪いです。イギリスは、というか、チャーチルは大英帝国の夢を引きずって、アメリカを利用しようとばかり考えています。そしてソ連に対しては根本的な不信感が抜きがたいです。アメリカは、ソ連に対してチャーチルほどの敵意や不信感は持っていませんが、むしろイギリスの口車にうっかり乗ってなるものか、という態度がありありです。

それにしても、ドイツは強いです。確かにこの「中巻」ではスターリングラードでの手痛い敗北や、北アフリカでの撤退戦、後半になるとイタリアの休戦とシチリアやイタリア半島上陸など、既に劣勢に追い込まれ、敗色が見えてきていますが、それでも個々の戦い、司令官や兵士のレベルでは連合国をはるかに上回っていると感じます。ヨーロッパの戦線において、イタリアはほとんど役に立っていませんし、日本は遠い極東で戦っていて、そもそもヒトラーからすれば数のうちに入っていないでしょう。少しでもソ連軍を極東に引きつけてくれればラッキーという程度の期待しか持っていないようです。

つまり、事実上、ドイツ単独でソ連、イギリス、アメリカと戦っているわけで、それなのにかなりの奮闘ぶりです。もし三か国ではなく一国だけと戦っているのであれば確実にドイツが勝ったのではないでしょうか? やはり、適当なところで兵を退く、終戦工作を考えておくべきだったと思います。それは日本についても言えますが。

  

  

さて、この「中巻」までを読んだならば、『赤軍記者グロースマン』『スターリンの将軍 ジューコフ』『クルスクの戦い1943』『運命の選択1940-41()』『レニングラード封鎖』、こういった書籍を併せ読むとよいのかも知れません。

ささ、いよいよ最終、下巻です!