Nancy Sensual World
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まもなく自著も刊行予定

元フィギュアスケート選手の町田樹選手が本を紹介している記事です。
この町田選手、近々あたしの勤務先から書籍を刊行いたします。それが『アーティスティックスポーツ研究序説 フィギュアスケートを基軸とした創造と享受の文化論
』です。
フィギュアスケート選手時代の写真ではありません。タイトルからもわかるとおり立派な研究書です。アーティスティックスポーツというと、少し前から名称が変わったシンクロナイズドスイミングが有名など思いますが、こういった、誰にでもわかりやすい数値で順位や勝ち負けが判定されるのではなく、芸術性や表現力などを競う競技はなかなか奥深いものがありますね。
最近のRockfield's Diary
京都と言えばDAIMARU?
昨日まで京都ツアーでした。毎年この時季恒例の京都新聞さん主催の教養図書市場視察が木・金とありまして、その前の火・水で京都の書店を回っておりました。ただし、この時季の京都は宿が取れません。火曜と水曜の晩、あたしは大阪でした。事前にホテルを探していたときは軒並み満室でしたが、本当に満室なのでしょうかね?
旅行会社がまとめて押さえてしまっているだけで、旅行会社が設定する最少催行人員に達していなければ、ホテルも一部屋、二部屋空くのではないでしょうか? そんな風に思います。でも、そういった空き部屋って当日にならないとわからなくて、ネットで格安の情報が出回ったりするわけで、この時季の京都に宿泊の当てもなく行くというのは、あまりにもリスキーでしょう。というわけで、大阪泊まりでした。
さて、火・水はおくとして、木・金の市場視察。今回は大垣書店の桂川のお店に行ったのが一つの目玉でした。ほぼひと月前にオープンしたイオンモールに入っている巨大書店です。このモールは郊外型ではなく、JRの駅直結、阪急の駅からもほど近いという立地です。大垣書店は、モールでは珍しく一階に入っているのですが、JRとの接続が二階デッキなので、一階が必ずしも一等地というわけではないようです。それでも喫茶スペースも含めて750坪の大型店です。京都の西側の人の流れが変わりそうです。
今日の西側と言えば、古くからのニュータウン(←この言い方が形容矛盾?)である洛西も、毎年この視察で訪れます。葵書房があります。上述の大垣書店とは打って変わって小振りな書店ですが、近隣の方の日常の書店としてしっかり根を張っている感じです。おじいちゃん、おばあちゃんが孫に本を買ってあげる、そんな風景が似合う書店です。ただ、この洛西のショッピングモールも、しばらくは桂川のイオンモールに押されてしまうことになるのでしょう。でも次第に、若い人や大きな買い物は桂川、ふだんは洛西、というように使い分けるようになるのではないでしょうか? そしてうまいこと両方がそれぞれの個性を活かして、京都の西郊が賑わうようになれば、都心部の渋滞も緩和されるというものです。
都心の渋滞と言えば、四条通の車線減少実験(?)。既に工事が始まっています。ジュンク堂のある富小路あたりは東行き、西行き、どちらも自動車の車線は一本になって、歩道の拡幅工事が進んでいます。四条通の烏丸、河原町間が完全にこうなったら、歩行者にとっては嬉しいですが、クルマは大変でしょうね。もう公共バスとタクシーしか通れないようにすべきかもしれません。なんでも工事完成後、タクシーは大丸と高島屋の前でしか客の乗降ができなくなるそうです。目的のお店の前で停めてもらうことができなくなるのは、足の悪いお年寄りとかには不便になりそうです。
バスト言えば、これまで交通系のICカードが使えなかった京都のバスですが、今年の12月から、確か24日からと書いてあった気がしますが、いよいよ京都の市バスでも使えるようになるそうです。これで関西ツアーでは移動に小銭が必要なくなりますね。これはとても嬉しいニュースでした。
今日の配本(14/11/21)
白い、そして暮れなずむブティック通り
『暗いブティック通り』読了。
主人公は探偵社に勤める男で、もう決して若くはない。そして記憶を失っていて、探偵社で数年来働く以前のことは何一つ覚えていない。現在の名前すら後から便宜的につけられたものである。その彼が、探偵社の閉鎖を機に自分の過去を探る旅に出る、というのがストーリー。
と、こう書くと、この作品を通じて主人公が誰なのか、なぜ記憶を失うことになったのかが解明される、一種の謎解き物語が予想されます。確かに、主人公が誰なのか、本当の名前は何で、どんなことをしていたのか、どんな交友関係があったのかは、ほぼ明らかになります。記憶を失うことになったと思われる出来事もだいたい明らかになります。
でも、どうでしょう、この読後感。謎がまるっきり解明されていないかのようなもやもやとした感じ。
主人公は自分の過去を求めてパリの町を歩き回ります。行き先々で自分の過去に関わったと思われる人に出会い、話を聞き、記憶の糸を少しずつたぐり寄せていきます。最初はある人物だったように誘導しつつ、実はその人物の友人だった、というあたりは鮮やかな展開です。ただ、いろいろな関係者に会い、そこから自分を取り巻く人について知見を増やしていくものの、それらの人が最後はどうなったのか、それも謎のままです。主人公本人すら、すべての記憶が取り戻されていない以上、周縁人物がどうなったかなどわかるわけないのですが、主人公の過去が十分に明らかになっておらず、むしろまだ多くの謎を残してる以上、これら周縁人物たちの謎ももやもやとして残ります。
訳者があとがきで書いているように、記憶をなくしたとおぼしき出来事から探偵社で働くまでの十数年が謎のままですし、幼い頃のこともわかっていません。聞き取りをするうちに、徐々に記憶が断片的に戻ってくるかのように差し込まれる過去の情景は主人公の頭の中に現われたフラッシュバックなのでしょうが、果たして本当にあったことなのか。そもそも主人公は記憶を取り戻したとは、とても言えるまでには至っていませんし。
こういうのがフランス流、あるいはモディアノ流なのでしょうか? 「さあ、ここから先は読者の皆さんそれぞれでお考えください」と言われているようです。 本当はこれで前編終了、さらにドラマチックな展開の後編がありそうな感じです。
ところで主人公はパリを歩き回ります。街路の名前とそこにある建物や雰囲気はかなり細かく描写されています。パリに詳しい読者なら「ああ、あそこね」という風に、町歩きを楽しみながら読めるのでしょうが、あいにくパリに疎いあたしには、どの通りも同じ映像しか思い浮かばず、通りごとの表情が見えてこないのが残念です。





