Rockfield's Diary
染井吉野ナンシーの官能ダイアリー
こう見えて研修してます、その一

水木金と、二泊三日の人文会研修旅行。今年は大阪、京都という大都市を回ります。
その初日は梅田界隈の書店を訪問。
左の写真は、紀伊國屋書店梅田本店の海外文学コーナー。まもなく公開予定の「ライ麦畑で出会ったら」の割引き鑑賞チケット付で書籍が販売されていました。
「ライ麦」と「キャッチャー」、どちらの方が売れているのでしょうか? ちょっと気になります。
続きましては、丸善&ジュンク堂書店梅田店の文芸書、タレント写真集の棚。
なんと、欅坂46からの卒業を発表した今泉佑唯の写真集の隣にサイン色紙が飾られていました。
ずみこ、同店を訪問したのですね。なんといって、このお店のタレント写真集の棚は壮観ですから。
下の写真のよに、タレント写真集ということになっているのは建前で、どう見たってここは「乃木棚」そして「坂道棚」になっています。
もともとはジュンク堂書店千日前店の閉店以来、NMB48を強く押していたとおぼしき同店ですが、この数年は完全に坂道派になっています。(千日前店はNMB劇場と同じ建物にあった書店でしたから……)
大阪なんだからもう少しNMB48を推さなくてよいのだろうかと心配になるほどの坂道派ぶりです。ファンとしては嬉しい限りですが、あと数年もすると、この坂道棚も他のアイドルに取って代わられてしまっているのでしょうか。そう思うとちょっと悲しくもあります。
それはともかく、ここには写真集のみを並べているわけですが、ファンとしては乃木坂ちゃんたちが出ている雑誌も一緒に並べてもらえると、この一箇所で買い物が済んでしまうので楽なのですが(汗)。
それに雑誌もある程度集めておいてくれると、買い漏らし、買いそびれ、買い忘れのチェックにもなるので、ファンとしてはありがたいんですけどね。
やはり、書店としては書籍と雑誌は扱いが異なるので致し方ないのでしょうか?
最近ちょっとガイブンがイイネ!

『黄泥街
』の受注、止まりません。
大型店などでは10冊単位で追加注文が舞い込みます。
でも、この作品、お涙頂戴の感動作でもなければ、勇気や希望がもらえるような作品でもありません。
でも、かえってそんなところがコアな海外文学ファンには喜ばれているのかも知れません。
その一方、ジャック・ロンドンの『マーティン・イーデン』も売れています。
これだって、いわゆる感動ストーリーというタイプの作品ではありません。ただ、底辺から自分の腕一本、いやペン一本でスターダムにのし上がったマーティンの生き様は勇気や希望を与えてくれるところはあります。その点で言えば、感動作と言えなくもないですし、結末は、あたしにはとても切ないものに感じられました。
こういったガイブンの影に隠れるどころか、堂々と四つに組んで売れているのが温又柔さんのエッセイ『台湾生まれ 日本語育ち
』です。
日本人なのか台湾人なのか、そんなアイデンティティーの揺らぎがよく描かれた、エッセイストクラブ賞受賞作。単行本が大ヒットして、その後、在庫僅少、そしてほぼ品切れ状態となり、それでも書店や読者からのリクエストや問い合わせは続き、先頃、その後の三篇を追加してUブックスとして再登場した作品です。
案の定、待ちかねていた読者、単行本を手に入れられなかった方々が殺到しているようです。また三篇追加というのも、単行本を持っている人に対しても「こっちも買っておこう」という気持ちが働いているようです。
こんな風に、ここへ来てちょっと文芸ジャンルに勢いが出て来ました。上に紹介した三作は十人十色ならぬ三冊三色、それぞれ同じ文芸ジャンルとはいえ、かなり傾向の異なる作品です。
それぞれがそれぞれに読者を獲得していて、こちらとしてはとても嬉しい限りです。
そしてまもなく『西欧の東
』という新刊が発売になります。
これはブルガリア出身の作家の短篇集ですが、『黄泥街』や『マーティン・イーデン』のような、尖ったところはなく、実に読みやすい作品集です。
両書を読んだ後には、ホッと一息つけると言ったら誤解を招くかも知れませんが、ほのぼのするような作品が読みたいなあという方にはお薦めです。
いや、決してほのぼのという作品というわけではなく、ヨーロッパにおける東西分断だとか、そういった社会に翻弄される人々のささやかな営み、幸せが描かれているのです。
よくもまあ、これだけ短い期間に、バラエティー豊かな海外文学作品が連続して出ているものだと、自分の勤務先ながら感心してしまいます。
どちらも重版出来

仕事なのか行楽なのか?

この夏から営業担当地域が増えて、神奈川県下ほぼ全域を担当することになりました。
すると、湘南ですとか鎌倉ですとか、行楽のニュースで耳にするような場所も担当することになります。
こういう場所って、訪れても、なんとなく仕事で来ているような感じがしないんですよね。
もちろん遊びに来ているわけではないことは重々承知していますが、街全体の空気と言いますか、雰囲気と言いますか、駅に降り立った時の周囲の様子がまさに行楽地であって、あたしの心も隙あらば仕事モードから離脱しようとしています。
うーん、これではいかん、と思いながら営業していますが、考えてみると京都へ出張で行く時なんて、まさに仕事なのか観光なのかわからなくなりますね。
報復合戦は決して終わることはない?

アメリカのトランプ大統領が中距離核戦力(INF)全廃条約を終わらせるつもりだと発言したというニュース。この人のアメリカファースト、自分ファースト、詰まるところは国際政治感覚音痴ぶりは今に始まったことではありませんが、先人たちが築き上げてきたものをいともあっさりと……
とりあえず、こんな本を読んでみるのは如何でしょうか?
ピュリツァー賞受賞のノンフィクション、『死神の報復(上) レーガンとゴルバチョフの軍拡競争』『死神の報復(下) レーガンとゴルバチョフの軍拡競争
』です。
本書のタイトルだけ見ますと、ゴルバチョフとレーガンが互いに核開発を競争していたように思われるかも知れませんが、実は二人ともなんとか軍拡の流れを止めようとしていたというのです。
1970代後半、ソ連は西側に大きな脅威となる「大陸間弾道ミサイル」を開発、80年に実戦配備した。83年、米はこれに対抗し、レーガン大統領が「スター・ウォーズ計画」を提唱した。レーガンは反共主義者であったが、ソ連指導者たちに私信を送り続けていた。ソ連が先制攻撃を仕掛けてきたら、従来の核抑止理論は役に立たない段階に至っていると考え、「核の全廃」しか道はないという理想を抱いていた。一方ゴルバチョフも、新時代の到来を内外に訴えた。レーガンとの首脳会談では意見が合わなかったが、核戦争に勝者がないという一点で、利害の一致を見た。ソ連崩壊後、焦眉の急は、旧ソ連に眠る核・生物兵器など「冷戦の置き土産」だった。頭脳や原材料・機材の流出を阻止すべく、米ではある「秘密作戦」が進行していた……。「核兵器のない世界」は実現できるのか? 冷戦の「負の遺産」を清算できるのか? 20世紀の冷戦における軍拡競争、核・生物兵器をめぐる諸事件を、米ソ・国際政治の動向から、人物の心理や言動まで精細に描く。作家は『ワシントン・ポスト』紙でレーガン/ブッシュ両政権を担当、モスクワ支局長を務めた記者。
ウェブサイトに載っている内容紹介は上記です。まさしく手に汗握る傑作ノンフィクションです。