桃花源の幻
格非 著/関根謙 訳
「普済(プージー)にもうじき雨が降るぞ」そう言い残して失踪した父、心をざわめかせる謎の男の登場、そし琥珀の眼を持つ金の蝉……。外の世界には自分の知らない無数の奥深い秘密があるが、みんな口を閉じて、自分には何ひとつ漏らそうとしない……。十五歳の秀米(シュウミー)は世の中の全てにいらだっていた。
格非 著/関根謙 訳
「普済(プージー)にもうじき雨が降るぞ」そう言い残して失踪した父、心をざわめかせる謎の男の登場、そし琥珀の眼を持つ金の蝉……。外の世界には自分の知らない無数の奥深い秘密があるが、みんな口を閉じて、自分には何ひとつ漏らそうとしない……。十五歳の秀米(シュウミー)は世の中の全てにいらだっていた。
葛兆光 著/辻康吾、永田小絵 訳
古代中国の天下観はいかにして現代中国の世界観へと転じたのか。中国内部での国としてのアイデンティティをめぐる多様な議論を歴史的に考察し、中国人の民族的感情の淵源を探って好評を博したオリジナル版現代文庫に、「民族」をめぐる論文と、これまでの研究を総括する論文を増補した完本版。二〇一四年アジア・太平洋賞受賞。
沼野充義、沼野恭子 翻訳
恋愛、叙情、恐怖、SFなど、多様な作家の個性が響きあうアンソロジー。ビートフ、エロフェーエフ、トルスタヤ、ペレーヴィンら、現代ロシア文学紹介の第一人者たちが厳選した12の短篇。
林田愼之助 著
本書は、「水魚の交わり」の劉備に「天下三分の計」を説き、漢王朝の再興という覇業の達成に邁進、公の正義と己の信念ため「泣いて馬謖を斬った」諸葛孔明の波乱の一生を描く。『三国志』の知将である彼の卓越した戦略構想「天下三分の計」とはどのようなものだったのか。著者 林田愼之助の『曹操』『劉備玄徳と孫権』に続く「三国志の英雄」の三作目である。
周大新 著/谷川毅 訳
難病で息子を亡くした父と、死後の息子の魂の往還。後悔と懺悔、寛容と慰めに満ちた感動の物語。やがて息子は古今東西の賢人から大切な教えを得る。映画化。岩波ホールなど全国公開。
白水紀子 訳/呉佩珍、白水紀子、山口守 編
恋愛結婚と出産を経て、幸せな家庭を手にしたはずの主人公が、「よき娘」「よき妻」を演じてきた人形のような過去に別れを告げ、同性への愛に生きる決心をする……その後の台湾レズビアン文学に大きな影響を与えた表題作「蝶のしるし」のほか、女性作家の小説全八篇を収録。
本間龍 著
世界的パンデミックのなか、東京五輪・パラリンピックが強行された。1年間延期されたものの新型コロナの猛威は止まる所をしらず医療体制は逼迫。再延期や中止を求める声も高まるなかでの開催だった。しかし、政府が望む支持率のアップにはつながらず、国民軽視、あからさまな既得権益層の利益優先の姿勢が明らかになった。さらにこの華やかな祭典を動かしてきた巨大広告会社「電通」による、世論誘導やメディア支配も浮き彫りになった。本書はこの問題を長年追ってきた第一人者による東京オリンピック総括である。
齋藤純一、田中将人 著
『正義論』で知られるジョン・ロールズ(一九二一~二〇〇二)。「無知のヴェール」「重なり合うコンセンサス」などの独創的な概念を用いて、リベラル・デモクラシーの正統性を探究した。本書はロールズの生涯をたどりつつ、その思想の要点を紹介する。彼が思想とした社会とはどのようなものだったのか。また、批判にどのように応答し、後世にどのような影響を与えたか。戦争体験や信仰の影響、日本との意外な関係などの歴史的背景もふまえ、「政治哲学の巨人」の全貌を明らかにする。
劉慈欣 著/池澤春菜 訳/西村ツチカ イラスト
人はそれぞれの星を持っている。病気の少女のため、地の果てに棲む火守の許を訪れたサシャは、火守の老人と共に少女の星を探す過酷な旅に出る–。世界的SF作家が放つ、心に沁みるハートウォーミングストーリー。