岡本隆司、石川禎浩、高嶋航 編訳
「わたしが最も慚愧に堪えないのは、わが国に国名がないことである」。清末・民国の激動期、日本を媒介として西洋文明を摂取し、中国人の精神の改造と社会の近代化を唱えた梁啓超(1873~1929)。政治から文化まで、多大な影響を残したその活動を伝える28篇を精選。時系列で思想の変遷をたどりつつ配し、すべてに解題を付した。
岡本隆司、石川禎浩、高嶋航 編訳
「わたしが最も慚愧に堪えないのは、わが国に国名がないことである」。清末・民国の激動期、日本を媒介として西洋文明を摂取し、中国人の精神の改造と社会の近代化を唱えた梁啓超(1873~1929)。政治から文化まで、多大な影響を残したその活動を伝える28篇を精選。時系列で思想の変遷をたどりつつ配し、すべてに解題を付した。
佐藤春夫 著
「なぜもっと早くいらっしゃらない」?
廃墟に響いた幽霊の声――
100年前、「田園の憂鬱」で一躍文壇に躍り出ながら、極度の神経衰弱に陥った佐藤春夫は台湾へと旅立つ。そこで目にしたもの、感じたものは、作家の創造力を大いに刺激した。台湾でブームを呼ぶ表題作など、台湾旅行に想を得た、今こそ新しい9篇。ミステリーあり、童話あり。異国情緒のなかに植民地への公平なまなざしと罪の意識がにじむ。文豪・佐藤春夫評価に一石を投じる文庫オリジナル企画。
澁澤龍彦 著
『悪徳の栄え』の著者、サディズムの祖として知られるマルキ・ド・サド。
この公序良俗に対決しつづけた18世紀フランスの貴族の生涯を、誕生から性的醜聞、幽囚生活、孤独な晩年まで描ききる。 無理解と偏見に満ちた従来のイメージを覆し、サドの実像を捉えた、著者渾身の作にして、三島由紀夫『サド侯爵夫人』の典拠となった画期的評伝。〈解説〉出口裕弘。〈巻末付録〉三島由紀夫 『サド侯爵の生涯』評『サド侯爵夫人』跋
蟹江憲史 著
SDGs(持続可能な開発目標)は国連で採択された「未来のかたち」だ。健康と福祉、産業と技術革新、海の豊かさを守る等、経済・社会・環境にまたがる17の目標を2030年までに達成することを求めている。「だれ一人取り残されない」ために目標を設定し、取組方法は裁量に任されているのが特徴だ。ポスト・コロナ時代に、企業・自治体、そして我々個人はどう行動すべきか、第一人者がSDGsの本質を解き明かす。
温又柔 著
母は、わたしの恥部だった――
申し分のない夫・聖司と結婚し、〈ふつう〉の幸せになじもうとするも、にわかに体と心は夫を拒み、性の繋がりも歪になっていく――密かに声を殺して生きた子ども時代の〈傷〉に気づくとき、台湾の祖母、叔母、そして異国に渡った母の一生が心を揺らす。
夫と妻、親と子それぞれの〈過ち〉を見つめる心温まる長編小説。
上田信 著
一八世紀に突如起こった人口の爆発的増加は、中国を知るための鍵である。それはなぜ、どのように起き、今まで続いてきたのか。文明の始源からの歴史がもたらしたさまざまな条件と、大変化のメカニズムを明らかにし、現在、そして未来までも人口史から読み解く。ヒトの生態を羅針盤にゆく、中国四千年のタイム・トラベル。
阿辻哲次 著
中国から受容した漢字から、ひらがなとカタカナを作り、それらをまじえて表記してきた日本の書き言葉。漢字は表意文字である特性から中国でも日本でも独自の変化を遂げてきた。ふだん何気なく使っている文字や四字熟語から、漢字という便利な道具の奥深さが見えてくる。漢字学の第一人者がとっておきの逸話を歳時記風に綴ったコラム161篇。
李琴峰 著
あらゆる縛りから逃れたいと願う二人の女性は、異国の地で出会った。両親の反対を押しきり日本で日本語講師の職についた台湾人・柳凝月。新疆ウイグル自治区出身で、日本の大学院を目指す留学生の玉麗吐孜。二人は惹かれ合い恋人同士に。玉麗吐孜の日本語習得を陰で支える柳は、一緒に日本で暮らす将来像を思い描く。しかし玉麗吐孜の心は決まらない。共通の言語を持ち、幾夜も語り合ったはずなのに、柳は玉麗吐孜が背負うものの重さを知らずにいたことに気付く―。今、注目の新日本語文学の旗手が描く、静かな祈りの物語。
一青妙 著
台湾の名家を背負った父と、国際結婚に踏み切った母。そこに生まれた筆者と仲良しの妹。四人で暮らした思い出の実家を取り壊す時、沢山の記憶が詰まった箱子―中国語で「箱」―が見つかった。早くに世を去った両親は、あの時何を考えていたのか?日記や手紙を読むことで二つの故郷が繋がっていく。悲劇の中でも消えなかった家族の愛を伝える珠玉のエッセイ。
早川真 著
2020年1月23日未明、中国・武漢市当局が突然、都市の封鎖を発表。「どうやったら武漢から出られるのか」。混乱する市民。人民解放軍が武漢入り。野戦病院を16カ所設置――。そして春節(旧正月)休暇が始まり、各地に感染が拡大、中国全土で厳戒態勢となった――。現地では何が起こっていたのか。1月に武漢入りした前線記者による、迫真のドキュメント!