中世武士団 偽りの血脈 名字と系図に秘められた企て

中世武士団 偽りの血脈
名字と系図に秘められた企て

桃崎有一郎 著

平安の世が長く続くとともに疲弊してゆく地方社会、そこで生き抜くために多様な出自の者たちが結託し、やがて「武士」という集団を形成した。朝廷から然るべき位置づけを与えられないままの彼らは、やがて自らの正統性を巧みに「創出」し、中世という時代の支配者たるための競争に臨んでいった。「佐藤」をはじめ現代まで生き残った名字が、中世武士団のアイデンティティ闘争の産物であったという「隠された真相」を徹底的に暴き出す、驚愕の研究成果。

2025年6月30日

承久の乱研究の最前線

承久の乱研究の最前線

細川重男 編/日本史史料研究会 監修

承久の乱は天皇権力が大きく後退し、鎌倉武家政権の権力が確立された日本史上画期的な合戦である。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のクライマックスを飾った鎌倉時代最大の内戦を、多方面から徹底解剖する。通説を覆す新発見、多数収録。

2025年6月30日

ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる

ケアの物語
フランケンシュタインからはじめる

小川公代 著

強者が押しつける「正しさ」と暴力や分断がはびこる現代社会。そこで置き去りにされているのは、尊厳を踏みにじられた人々が紡ぐ〈小さな物語〉――恐ろしい怪物の物語として知られる『フランケンシュタイン』を、10のテーマを通して多様な作品群と縫い合わせ、読む者をケアの本質へと誘う。想像力を解き放つ文学論。

2025年6月30日

雨上がりの君の匂い

雨上がりの君の匂い

セドリック・サパン=ドフール 著/土居佳代子 訳

地方情報紙で目にした「飼い主募集」の広告からすべては始まった。フランス、アルプスの山間の村での、一匹のベルン・ブービエ種、ユバックとの暮らし。たくさんの散歩、分け合ったサンドイッチ、眠りについて、一つに溶け合う脈。人間と犬の種を超えた結びつき、そのかけがえのない時間を振り返る、普遍の愛の物語。

2025年6月28日

ブックセラーズ・ダイアリー3 スコットランドの古書店主がまたまたぼやく

ブックセラーズ・ダイアリー3
スコットランドの古書店主がまたまたぼやく

ショーン・バイセル 著/阿部将大 訳

すべての本好きに捧げる 世界的ベストセラーシリーズ第3弾! 延々と続く値下げ交渉、古本を置き逃げする客、宿敵Amazonとの攻防戦……もうっ! うちの古書店、今日もろくなことがない!

2025年6月28日

世界の力関係がわかる本 帝国・大戦・核抑止

世界の力関係がわかる本
帝国・大戦・核抑止

千々和泰明 著

戦争をなくしたい。兵器のない世界をつくりたい。でも、自分だけ先に武器を手放してしまったら、他の国に侵略されてしまうかもしれない……。そんなジレンマのなかで戦争と平和を繰り返す、世界の国々の力関係を読み解きます。

2025年6月28日

アテネに死す

アテネに死す

マックス・フリッシュ 著/中野孝次 訳

50代の技師フェイバーは、パリに向かう船上で女学生エリザベスと出会い、運命の悪戯が二人を導いてゆく——。映画『ボイジャー』原作。解説:管啓次郎。

2025年6月26日

日本人のための台湾学入門

日本人のための台湾学入門

康凱爾 著

近年、「アジアの優等生」として語られがちな台湾。だが、本当にそれだけが台湾の姿なのだろうか。「台湾」についての語りと記憶の交差点から見えてきたのは、これまで見過ごされてきた多層的な台湾の現在地だった。そしてさまざまな記憶を共有する存在として、日本人はいま「家族」=台湾を知る必要がある──。知っているようで知らない「隣人」の姿を現地在住14年の日本人研究者が描き出す!

2025年6月21日

中華料理と日本人 帝国主義から懐かしの味への100年史

中華料理と日本人
帝国主義から懐かしの味への100年史

岩間一弘 著

肉まん、ジンギスカン、餃子、焼売、ラーメン、麻婆豆腐、ウーロン茶。あの味はなぜ懐かしいのか。帝国主義の時代に広まり、戦後の日本人の心と体を癒してきた中華料理。 地域や家庭で愛されてきた品々は、誰が、いつ、どうやって日本にもたらし、なぜこれほど普及したのか――。文化人、実業家、軍人、料理人たちの情熱と葛藤に光をあて、日本の中華料理100年の軌跡を世界史的な視点から描く、食文化の物語。

2025年6月21日