文学と社会

駒場の東京大学で閻連科氏の講演会があったので行って来ました。

個人的にはずいぶんと思いきったことまで言うのだなあと思える内容でした。まあ、政府批判や体制批判ではなく、中国文学の現状に対する痛烈な皮肉がメインだったので、このあたりまでは大丈夫と閻連科氏もわかっているようですね。

しかし、熱い講演でした。会場内が、というのではなく、閻連科氏の語る内容が、です。今日の講演を聴く限り、河出書房新社から月末に刊行予定の『炸裂志』がとても愉しみになります。

だからこそ、あたしの勤務先からまもなく刊行予定の『年月日』が異質であり、閻連科作品の幅の広さを示す作品になっているのだと再認識いたしました。

講演の細かな内容は、改めて書きます。とにかく、時間がある方、閻連科氏の話は聞いておいて損はないです。

三教は如何?

今朝の朝日新聞の記事です。

ジュンク堂書店池袋本店で開催されている、キリスト教と仏教のコラボフェアだそうです。同店のウェブサイトによると

キリスト教のテーマは「これだけは読んでおきたいキリスト教書100選」です。
キリスト教の専門家たちが選んだキリスト教基本書をじっくりごらん下さい。
仏教のテーマは「温故知新」。
東京国立博物館の特別展など、何かと話題の禅、正法眼蔵のコーナーも設けています。

とあります。こういうフェアは面白いと思いますが、あたしもここ数年、書店へ行くとしばしば人文担当の方と「啓典宗教のコラボフェアやらないの?」という話をしていました。はい、ユダヤ、キリスト、イスラームです。

なんといっても、ここ最近の世界情勢が不安定なのは、キリスト教社会とイスラム教社会が作り出していると、個人的には思っています。だから、どうしてそうなるのか、どうしたらよいのか、それには国際情勢を分析している本を中心に社会・海外事情のコーナーでフェアをやるのもよいと思うのですが、そうではなく、一歩下がって、人文書コーナーでこのテーマをどう扱うかと考えると、やはりキリスト教とイスラム教のフェアがふさわしいのではないかと思っていたのです。

ただ、それだけだといまひとつ多角的にならない、善悪二元論とは言いませんが、お互いに言いっ放しのフェアになりそうなので、もう一つの視点として、それに根は同じですからユダヤも加えるべきだ、と考えていたのです。

今回のジュンク堂書店のフェアは、あたしが考えていたのとはちょっと視点を変え、キリスト教と仏教という、まるで異なる宗教のコラボです。しかし、こういう異教のコラボというのは昔から考えられていたようですが、書店のフェアとしてはあまり記憶にありません。

 

お手軽な新書でも『一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教』『ユダヤ教 キリスト教 イスラーム』といった三教を扱ったものがあります。あるいは中国で三教と言えば「儒仏道」ですので、こういうコラボもありではないでしょうか?

いろいろな外国語に興味を持とう!

昨晩は下北沢の本屋B&Bで黒田龍之助さんのトークイベントでした。

世間ではハロウィンで盛り上がっているというのに、しかも下北沢なんていう、仮想した若者が大挙して集まりそうな場所であるにもかかわらず、熱心な語学マニアの方が大勢集まっていただきました。お店の方の話では、予定の50名を優に超え、当日も何名か「まだ入れますか?」というお客様がいらっしゃったとか。ありがたいことです。

さて、この日のトークイベントは黒田さんの最新刊『寝るまえ5分の外国語』刊行を記念して行なわれたものですが、お陰様で書評や紹介が相次ぎ、語学書なのに既に3刷、大ヒットとなっています。なおかつ、イベントのテーマが同書に取り上げなかった語学書について語る、ということで同書を既に購入・読破された方はもちろん、語学が好きな方ならものすごーく興味を惹きそうなテーマでしたから、集まるなと言う方が無理でしょう。

あっという間の二時間。最初は書店でのトークイベントなので誰か対談相手を設定してとも考えたそうですが、同書に沿って、あえて一人で、さらに他の語学書について語るというスタイルにされたそうです。始まってみるとそれが正解でした。2時間で十数冊が紹介されたのですが、これでは対談相手がいたとしても口を挟む暇がなかったでしょう。

上の写真はイベント後のサイン会の様子です。机の上に並んでいるのが、紹介された語学書たちです。すべて黒田さんの所蔵書。黒田さんの語学に対する愛が詰まっています。

個人的に今回のトークを聞いていて感じたのは、黒田さんは「学べ」とか「勉強しろ」といった言い方はほとんどなされないということ。むしろ「興味を持って欲しい」「関心を持って欲しい」という表現を多用されているなあということです。そう、勉強しろなんて他人から強制されても身につくものではありません。まずは関心を持つことがスタートだと思います。

読めない文字を見ても楽しめる、聞き取れない言葉を聞いても苦にならない、そんな心持ち、あたしも持ちたいと思います。

言葉だけを見ていて、その先にいる人を見ていないのではダメ

確か、黒田さんがポロッと発した言葉だったはずです。確かに、言葉自体も非常に面白いし興味深いものですが、それを使っている人に対する興味、関心がなければ意味がないですよね。

いみじくも自社フェアのような……@青山ブックセンター本店

以下の写真はすべて青山ブックセンター本店、入り口入ってすぐ右手のフェアコーナーのものです。いくつかフェアをやっているのですが、そこに見覚えのある書籍が何冊も……

まずは「坂口恭平棚」。

 

空襲と文学』と『ジョゼフ・コーネル』が選ばれています。

続いては松田青子さんの『ワイルドフラワーの見えない一年』観光に伴うフェア。

 

 

こちらでは『僕はマゼランと旅した』『ぼくは覚えている』『ほとんど記憶のない女』『魔法の夜』と、なんと4点も!

松田さんのコメントが、ポップに仕立てて飾られていたのでちょっとアップで撮ってみました。

最後は星野智幸さん。

 

台湾生まれ 日本語育ち』と『ムシェ 小さな英雄の物語』の2冊がチョイスされていました。

とまあ、こんな感じでちょっと見るとあたしの勤務先のフェアっぽい感じも出てます(笑)。

本来なら寝てる時間?

夕方から東京外国語大学で「手をつなぎ合う文学 「多」としての言語と翻訳」というシンポジウム(?)、講演会(?)があり、そこでの会場販売に行って来ました。

なんで、学内の講演会なのに販売を(?)という疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょうが、なにせ登壇者が「関口涼子、温又柔、金子奈美」というお三方、皆さん、あたしの勤務先の関係者です。

  

  

ということで演者の訳書である『悲しみを聴く石』『台湾生まれ 日本語育ち』『来福の家』『ビルバオーニューヨークービルバオ』『ムシェ 小さな英雄の物語』、そしてテーマから興味を持ってくれるかなと思って『翻訳のダイナミズム』を展示・販売いたしました。

あたしは販売に専念していたので講演は聴けませんでしたが、会場からは時折笑い声も聞こえ、盛況な90分になったようです。

それにしても開始が4時半、終了が6時という、いわゆる大学の講義で言えば5限目に当たるのでしょうか? しかし休日のこの時間と言えば、あたしはほぼ風呂に入って寛いでいる時間です。たまたま会場が自宅から近いところだったから行ったのですが、なんかいつもの休日と時間の使い方が異なるので、なんかリズムが狂ってしまいますね(汗)。

ここから何を読み取るべきか?

先日の東京国際ブックフェア。

最終的な明細が出てみないと何とも言えませんが、あたしが目睹した限り、多くの方が手に取っていた、購入していたのは次の二点です。

 

みすず書房の『死すべき定め』と紀伊國屋書店の『図説死因百科』です。

この二点に、なんとなく共通するものを感じるのはあたしだけでしょうか?

歴史書の吉川弘文館はこちらです

東京国際ブックフェア、第二日目。今日もブース当番です。

昨日の第一日目を受け、本日は少しばかり補充の書籍が運ばなければならなかったので、いつもどおり、朝の7時に勤務先へ出勤し、社用車で会場へと向かいました。毎年この時だけ乗るルートです。

 

で、その始まる前の自社ブースの写真、と言いたいところなのですが、上の写真は昨日、初日の開場前のスナップです。右の写真、ちょっと平積みを高々と積み上げすぎでしょうか?

 

ちょっと斜め上からも撮ってみました。

で、右側の写真は本日行なわれたイベントを告知するポスター。

イベントは大盛況のうちに無事終了。本もよく売れました。ありがとうございました。

 

あいかわらず初日の写真が続きますが、こんどはブースの中側へ入って、そこから撮ってみました。

 

そして、斜めに、平台のボリュームというか、壮観さをお伝えしたくて撮ってみました。

そして、そして、お待たせしました。上の写真がお昼前後だったと思いますが、かなり混雑している本日、二日目の様子です。これが書物復権10社の会のコーナーですが、他の通路に比べ、ここが異様に混雑しているとのこと。確かに、本好きには立ち寄りたくなる出版社が並んでいると言えるかもしれません、手前味噌ですが……

ピーク時はもっと混雑していました。それこそ立錐の余地ないと言いますか、なかなか前へ進めないほどの大渋滞、大混雑の時間帯もかなりの頻度でありました。これが売り上げに繋がっているのか否か、まだわかりませんが。

で、今申し上げました「書物復権10社の会」ですが、看板にはご覧のように10社の名称が書かれていますが、今回出展しているのは岩波書店と未來社を除く8社になります。

さてさて明日の最終日はどんな感じなりますことやら……

あたしは、ようやく解放され、自宅でゆっくりお休みです。

ところで、タイトルですが、これはあたしの勤務先ブースの隣が吉川弘文館で、この呼び込みの声が耳朶に貼り付いて離れないのです。ただ、そんなことより、「歴史書の」と、会社のカラーをビシッと表現できる冠があるっていいですね。あたしの勤務先だったら何と言えばよいのでしょう?

人はなぜあれほどまで死因に興味を示すのだろう?

東京国際ブックフェアが始まりました。

開場は8時。でも7時半すぎに到着してしまいました。案の定、ドアは施錠されたまま。多くの人が待っていました。どう見ても出版業界関係者ではないな、という雰囲気の、つまりは華やいだ雰囲気の女性の集団もチラホラ。

ビッグサイトでは当時に多くのイベントをやっているので、ここに集まって開場を待っている人すべてが出版関係者だとは思いませんが、それでもそこそこの割合で出版業界の人もいていいはず。

でもですね、あたしが待っていた20分ほどの時間に周囲を見回して、本を読んでいる人は、あたし以外にはいませんでした。みんなスマホを見てました。これはちょっと驚異! あとは数名のグループなので話し込んでいる人も多かったです。しかし、これだけの人が集まっていて、開場までの時間を潰すのに読書している人がいないなんて! ある意味、ショックでした。

 

さて、昨日の設営を済ませた自社ブース。ポップも立てて、準備万端。あとは来場者を待つばかりです。

書物復権10社の会のコーナーはこんな感じに出来上がっています。

 

改めて自社のブースを斜めから。ちょっと平台のボリュームがすごいことになっています!

ブース全体を眺め渡すとこんな感じです。

向かって一番左にUブックスとクセジュ、続いて文芸、人文社会、一番右側に語学書という並びです。

で、今回のブックフェアの初日、一番目に付いたのは、老若男女、通る人のほとんどが手にし、その中のかなりの高確率で購入してていた一冊『図説死因百科』、いやー、たぶん本日、単品では一番の売り上げ冊数ではないでしょうか?

年に一度の……

明日から東京国際ブックフェア。

うーん、イベント的には祝日である今日からスタートすべきではないのか、と思ったりもしますが、あいにくの雨でした。それに出展する方からすれば、会期が4日というのは、やはり披露もたまるし……

ということで、明日からの3日間。

昨年までの木金が業者・関係者のみ、土日が一般日という区分けをなくし、3日間すべてが開放日となるわけですが、どういう人の流れになるのか、まるで予想できません。

例年、初日は来場者も多く、土日はやはり一番売り上げも上がる、という感じだったのですが、今年の場合、初日から一般客も来場するわけで、ただし平日、でも世間的には飛び石連休でお休みという人も意外と多いのかもしれないし……

まったくわかりません。

ともかく、本日午後から、あたしの勤務先は会場設営を行ないました。何とか無事に終了。先程帰宅。

さて、明日からが本番。あたしは明日と土曜日と、二日間会場に詰める予定です。

乃木坂ちゃんには逢えそうにないですね……(涙)