ヒト・本・旅

昨日午後は神楽坂の出版クラブで梓会のセミナー。今回は出口治明さんの講演でした。

さすがに出口さんのお話は面白く興味深くあっという間の一時間半でした。

それにしても、出口さん学長をされている立命館アジア太平洋大学がそんなに人気な大学になっているとは! 海外からの評価もかなり高いようですし、驚きました。

正直なところ、出来た当初は「あんな田舎に大学なんか作ったって、ろくな学生が集まらないだろうなあ」というのが大方の予想だったのではないでしょうか? あたしもそうでした。しかし海外からの留学生も取り込み、多文化、多宗教な環境でタフな学生が育っているようです。秋田にある国際教養大学と似た感じなのでしょうか?

なんというのでしょう、偏差値とかそういうのではなく、今の時代に合った確固とした理念や理想を掲げた大学運営が支持されているのでしょう。コンセプトとしては似たような高校が軽井沢にあったと記憶しています、確かアイザックだったような……。

それはともかく、出口さんのお話でいくつか印象に残ったものを……

まず大事なことというのでしょうか、キーワード的に上げていたのが「ヒト・本・旅」です。つまりは人脈と知識と経験ということのようです。うーん、本を読むのは好きですが、人づきあいが苦手、出歩くのも好きではないあたしなど、まるでダメですね。

また、好きな人物としてはぶっちぎりでフビライ・ハンだとのこと(出口さんはクビライ・カーンと発音していました)。ヨーロッパでは十字軍など他宗教に不寛容な施策を行なっていた時代に、彼は宗教など見えないものはどうでもよい、何をやるか何ができるかだけで人を使ったところがスゴい、との評価。ちなみに「日本史では」とか、「現代なら」といった質問をよくされるそうですが、フビライにしろ、近現代の人物にしろ自分は会ったことがなく、書かれたものなどでしたか知らないのだから、日本か世界か、今か昔かなどという区分けは意味がない、とも。

と、初めに書いたように、あたしは外向的ではないので、せめて本を読むくらいは人一倍やらなければと思った次第です。

どこかで聞いたことあるようなセリフ

最近『人口減少と鉄道』という本を読みました。

著者は元JR九州の社長。国鉄時代から働き、国鉄の凋落そして改革・民営化を身をもって体験してきた方です。同書にこんな文章がありました。

公共サービスだから組織の経営に失敗しても事業そのものはなくならない。鉄道の経営がおかしくなっても鉄道そのものはなくならない。この意識が危機感を生まない。(P.148)

つまり「人が活動する限り鉄道にならないわけにはいかないんだから鉄道は大丈夫」という意識が国鉄の巨額の赤字を生むことになったのだという指摘です。

この文章を読んで、どこかで聞いたことあるなあと感じました。

そうです。出版界も似たようなことがよく言われます。東日本大震災の時が顕著でしたけど、人は本を読みたくなる生き物だから本屋はないといけないんだ、といった言説です。

鉄道にせよ本にせよ、確かにその通りですけど。それと会社を経営していくということはやはり別なんですよね。本という形にこだわらなければ、スマホやネットなど、たぶんかつての若者よりもいまの若者の方がよほど文字を読んでいると言えるのではないかと思います。もちろんYouTubeやインスタに代表されるような映像も見えていますけど、そこにだって多少の文字は書かれているわけで、とにかく現代を生きる人はひたすら文字を読んでいるし書いている気がします。

それなのに出版社や本屋は本が売れないと嘆いています。たぶん本書の著者に言わせれば、時代に合った戦略が描けていない、ということになるのでしょうか?

他の星から

昨日の午後は神楽坂の出版クラブへ行っていました。その帰路、行こう行こうとずっと思っていたこちらへ寄ってみました。

神楽坂の紀の善です。和菓子屋さんで、喫茶スペースもあります。ここでいただくのは次回にして、おみやげを購入いたしました。

あんみつと抹茶ババロアです。

「紀の善」と聞けば、乃木坂46ヲタにとっては数ある聖地の一つです。わざわざ地方から上京してここであんみつを食べたヲタが何人いたことでしょう?

って、ヲタ以外の方には話が見えませんよね?

答えはこの曲です。乃木坂46の「他の星から」です。シングルカットされた表題曲ではありませんが、ファンの間ではとても人気の高い一曲です。

このShort Ver.のMVでは出て来ませんが、歌詞の中に「紀の善であんみつ食べられれば……」というのがあるのです。だからでしょう、メンバーも紀の善にあんみつを食べに来たとブログに書いていたりします。

そんな紀の善のあんみつ、ようやくゲットです!

月末には重版出来予定

土曜日に移った朝日新聞の読書欄にこんな記事が載っていました。

ケラリーノ・サンドロヴィッチ 2 百年の秘密/あれから』と著者であるケラリーノ・サンドロヴィッチさんが紹介されています。

となると、あたしの勤務先の新刊『ナイロン100℃ シリーワークス』も一緒に売れるのではないでしょうか?

と言いたいところなんですが、現在同書は品切れで重版中(涙)。月末までには出来予定なので、しばしお待ちを!

シンクロニシティ

昨日の朝日新聞夕刊社会面です。

戦艦大和に関する記事が大きく載っていました。この記事を見たとき驚いてしまいました。

何故かと言えば、ちょうど昨日、新刊『吉田満 戦艦大和学徒兵の五十六年』の配本日だったからです。こんな偶然ってあるのでしょうか?

 

 

来週発売の乃木坂46の新曲ではありませんが、まさにシンクロ!