Rockfield's Diary
染井吉野ナンシーの官能ダイアリー
立川でそんなことやっていたのね!

新聞の折り込み広告、伊勢丹立川店のものが今朝の朝刊に入っていました。何気なく見ていましたら、「アール・ブリュット立川2019」の文字が。
アール・ブリュット?
知っている人は知っているのでしょうが、そもそも「何、それ?」という方も多いのでは? ネットを調べてみましたら、こんな情報がありました。
伊勢丹立川店では、10月23日(水)~28日(月)に、障がいのあるアーティストによる作品を展示します。伊勢丹立川店では、芸術支援、地域コミュニティへの貢献の一環として、アールブリュット立川実行委員会様と協力し、「アール・ブリュット立川2019(※)」を開催します。5回目を迎える本年は、10月23日(水)から28日(月)までの期間に、地元多摩地域在住の29名の作家による48点の作品を展示します。障がいのあるアーティストが自由な発想で表現した作品は、5階特別室、2階ギャラリースクエア、エスカレータサイドなどで無料でご覧いただけます。
へぇー、もう5回目なんですね。迂闊にも知りませんでした。
で、思い出されるのはちょっと前に刊行した文庫クセジュです。「アール・ブリュットって何?」と思われた方に是非一読をお薦めいたします。
帯に惑わされるな?

熱くて厚い

ショパンの特集記事が載っていました。
いま、なんでショパンなの、という疑問はおくとして、確かに廃れることなく愛され、聞かれて続けていますよね。
あたしの勤務先も音楽ジャンルの書籍はそれなりに出しているのですが、ショパンですと現在品切れの『ショパンの手紙』があるくらいですね。もう少し他にもあったのではなかったかと思ったのですが、意外でした。
さて、そんな今朝の新聞各紙は、ほぼ一面はラグビーの記事が写真入りで踊っていました。
「にわかラグビーファン」が大量発生しているようですが、ルールとか選手ではなく、ラグビーそのものに興味を持たれた方も少なからずいるのではないでしょうか? そんな方々にお勧めなのが『ラグビーの世界史 楕円球をめぐる二百年』です。刊行早々に重版となった書籍です。
ご覧のボリュームなので少々お値段は張りますが、ラグビーについて歴史を学べる書籍は、恐らく日本ではこれくらいしかないと思いますので、日本は敗退してしまいましたけど、こちらをどうぞ!
そして最後は、あたしの勤務先の柱、語学のテキストのカタログです。
毎年この時季にカタログを作り、主に大学などで語学を教えている先生方に送り、来年度の採用を目指して働きかけるのです。もう少しするとテキスト実物も出来てきます。
なにせ大学の語学の授業で使われるわけですから、大規模な大学で統一採用になれば、一気に数百単位の出荷が見込まれます。これは売り上げにも大きなウェイトを占めますから、疎かにはできないところです。そうなると、やはりカタログの見映えもそれなりに考えてツクラないとなりませんね!
愛するってなんだろう?

Youtubeで「林奕含」を検索をするといくつもの動画がヒットします。以下に引用したのは、そのうちの一つです。
ごくごくフツーの若くてきれいな女性がインタビュアーの質問ににこやかに答えている動画にしか見えません。この時からそれほど時間をおかず彼女みずから命を絶ってしまうなんて、とても想像できません。しかし、それが事実です。
『房思琪の初恋の楽園』を読みましたが、苦しいです。そして男の身勝手さ、醜さが読んでいて吐き気が出そうになるほどです。そしてそんな男をも含んだ世間、社会の冷淡さ。そんな醜悪な世界の中で必死にもがき苦しみながら生きようとした主人公・房思琪(ファン・スーチー)の純粋さと解釈したら、恐らく作者に「あなたはこの小説を誤解している」と言われてしまうのでしょう。
「訳者あとがき」には
「誘惑された、あるいは強姦された女の子の物語」ではなく、「強姦犯を愛した女の子の物語」なのだと言いつつ「かすかな希望を感じられたら、それはあなたの読み違いだと思うので、もう一度読み返したほうがいいでしょう」と「かすかな希望」を否定する。彼女の思いも、愛する文学に救いを求めて客観的に描こうとする意識と、心の奥底に澱む絶望との間で、最後まで揺れ続けていたのではないだろうか。
とあります(267頁)。
本書をどう読むのが正解なのか、あたしにはわかりません。三人称で書かれた文体は、確かに房思琪を主人公としつつも、全体的な語り手は劉怡婷(リュウ・イーティン)でもありますし、その他にも複数の登場人物の心の声が折り重なってきます。誰の視点で読むかによっても異なる印象を与えるのではないでしょうか?
最初と最後は、豪華なマンションに暮らす住人たちの、ちょっとしたホームパーティーのシーンです。しかし、何の予備知識もなく描かれる最初の会食のシーンと、本書を読み通した後の会食のシーンがまるで異なる印象になるのは当たり前でしょう。そして最後の最後、マンションの前を通りがかった人のつぶやき、「申し分のないい人生」という言葉には皮肉が効きすぎているように感じられます。
ふだん、あまり人と本の感想を語り合いたいとは思わないのですが、本書だけは他の人がどう感じたか、どう受けとめたのか、聞いてみたいと思いました。読書会向けの本というには苦しすぎますが。
カフカの『変身』


