12月 2014のアーカイブ
二番煎じには負けない!
今も連綿と生き続けるルサンチマン
『アジア再興 帝国主義に挑んだ志士たち』読了。
本書に出てくる主役三人、アフガーニー、梁啓超、タゴールの名前をどのくらいの日本人が知っているでしょうか? さすがにタゴールはノーベル文学賞受賞者なので知名度も高いと思いますが、他の二人はどうでしょう?
本書はそんな、日本ではあまり知られていない人物にスポット当てた本ですが、本書の中にももっとたくさんの知られていない人物が出てきます。でも、個々の人物を知ることが本書のポイントではありません。むしろ時代精神を言ったものを感じることの方が大事なのではないでしょうか。
舞台となる時代は帝国主義時代です。当時のアジアはヨーロッパ諸国の植民地として搾取と貧困にあえいでいました。そんな状況を打破すべく、アジア各国の知識人たちは何を考え、どう行動したのか。当然のことながら、ヨーロッパ諸国が作った直ミンチ政府に仕え、西洋流の思想に触れ、それに感化されていった者もいましたし、ナショナリズムに目覚めた者もいました。自国の現状をどう変えていくか、最初は西洋をモデルにしていたものの、すぐにそれではいつまでたっても西洋の搾取から抜け出せないことに気づきますが、ではどうしたらよいのか、その答えは簡単には見つかりません。
そんなアジア諸国に対して、日本は日露戦争で大国ロシアを破り、アジアの国家の気概を西洋に示したヒーローとして当時のアジアの知識人たちの目には映ったようです。彼らの多くが日本にやってきました。しかし、その日本に裏切られ落胆するのも早かったです。確かに著者が言うように、日本のアジア侵攻は西洋からの解放という側面は持っていたものの、結局日本はアジアの裏切り者になってしまったような印象を受けます。
本書は、イスラーム社会にページを割く比率が高いですが、梁啓超を中心とした中国にもかなり紙幅を割いています。中国は非イスラーム社会として独特の歴史を歩むわけですが、昨今の中国の台頭、その国際社会への挑戦、独自の価値観・規準・原則の押しつけなど、そういった行動の根がこういったところにあったのかな、と観じられます。
とにかく、イスラーム諸国も中国も。、おしなべて西洋流の押しつけに反発していたわけですが、100年後の今日も、やはり世界は西洋流の価値観を基準として動いているわけで、このアジア諸国の鬱屈した思いは、そう簡単には消え去りはしないだろうと思います。とにかく、本書は100年前のことを題材としつつも、今のことを考えさせる本だと思います。
鼻で愉しむ(?)展覧会
昨日の仕事帰り、上野の東京国立博物館で開催されている「エルメス レザー・フォーエバー」展を見に行ってきました。東博は何度も行っていますが、今回の会場である表慶館はまだ数回しか入ったことがありません。いかにも博物館といった本館、平成館とは異なり、エルメスの雰囲気を堪能するには表慶観の建物がふさわしかったと思います。このエルメスの展覧会、なんと無料です。ただし事前の準備が必要なので詳しくはエルメスのサイトをご覧ください。スマホかケータイを持っている人でないとダメのようですね。
さて、レザーの展覧会ですので、ひたすら皮、革、皮、革です。表慶館に一歩入った途端、レザーの匂いが立ちこめていて、好きな人にはたまらないのではないでしょうか? ケースに入っている展示物も多いですが、触ることができる展示品も多く、皮革製品の肌触りを十二分に楽しめます。
皮革製品ですから、やはりバッグがメインで、エルメスのバッグ、あたしは持っていませんし、持てるとも思いませんので詳しくはないですが、年月を経て風合いの増したものがいくつも並んでいました。会場は一般の美術品の展覧会に比べると若い女性が多い気がしました。皆さん、ブランドとしてのエルメスが大好きなのでしょうか? エルメスのショップでカバンを選んでいるかのように展示品に見入っていました。
小さいものから大きなものまで、実はもし自分がこれらのバッグを使うとすれば、という視点で眺めると、欲しくなるようなものは数点しかありませんでした。それ以外のほとんどのバッグは「使いにくいそう」とか、「大きさが中途半端」と感じたりして、「なんでこんなものがあんなに高いのだろう」と思わずにはいられませんでした。まあ、こちらがバッグと言うとどうしてもビジネス用途ばかりを考えてしまうから、そう思ってしまうのでしょうけど(汗)。
それともう一つ、バッグと並んでこの展覧会の柱は馬具です。エルメスがこれほど馬具を作っていたとは思いませんでした。カバンのイメージは多少はあったものの、馬具とは、あたしには意外でした。でも、革製品と言えば馬具だってかなりのもの。エルメスって、そもそもが馬具のメーカーから始まっているんですよね。そういう認識を新たにさせてくれる展覧会でもありました。
トータルで考えると、鼻で愉しみ、手で愉しむ展覧会でした。ふだんは目で愉しむ展覧会が多いですが、こういうのもいいものです。もちろん、目で愉しむ要素がなかったわけではありません。個々のバッグなどの意匠はやはり目で愉しむものでしょうし、展示の仕方も凝っていて、プロジェクションマッピングやライトの使い方など、小さい表慶館だからこそできる展示だったと思います。
そうそう、鼻と言えば、エルメスと言ったら香水、というイメージがぬぐいきれません。なにせ、あたしの勤務先から、エルメスの調香師の方の著作(翻訳ですが)を出しているくらいですから。
しかし、今回は香水の展示はありませんので悪しからず。
チチカカコに対抗し、みすずと白水社で?
日本語修行、第3刷
100周年に向けて?
今月のおすすめ本【語学書篇】[12月]
今日の配本(14/12/05)
だるかった理由
今日の昼前、体が無性にだるくなりました。今日はこの冬一番の寒さということで、そのせいかな、という思いもありました。風邪の引き始め(?)という気がしなくもないですが、まさかインフルエンザとまでは思っていませんでした。
で、昼食後に風邪薬を飲んで、午後から外回りに行きましたが、そんなことをしているうちに退潮はほぼ本復しました。
いま、帰宅してつらつら考えてみるに、今朝は実は3時に目が覚めていたんですよね。ただ、3時に起きだしたら、さすがに同居している母に迷惑でしょうし、暖房などの電気代、ストーブを付けたら灯油代がかかってしまいますので、しばらくは布団の中で本を読んでいました。そして、3時半を回ったので、もういいやと思って起き出したわけです。
つまり、昼前にちょうど疲れと言いますか、眠気と言いますか、そういうもののピークが来ていたのではないかと思います。そりゃそうでしょ。3時半に起きたわけですから、11時半くらいで既に8時間も起きているわけで、疲れもたまるはずです。
外回りの電車の車中で、軽いシエスタを取って、とりあえずは持ちこたえましたが、いま、また睡魔が襲ってきています。さあ、寝るとしますか。
ね?