世界にひとつだけのカレンダー
SMAPの曲が流行って以来、「世界にひとつだけ」という言葉があまりも安易に使われすぎている感があります。それに「世界にひとつだけ」というのは資本主義に逆行していて、社会人としてはそれほど推奨できないなあとも思います。しかし、人間は「一点物」に弱い生き物ですから、「世界にひとつだけ」と言われると、ついつい食指が動いてしまうのもわかります。
で、見つけたのがこちら。
です。ウェブサイトによると
月ごとの作品を自分で選べるカレンダーです。選べる作品は、国立美術館のコレクション選りすぐりの、人気作揃いの約140点から。2017年版は国立西洋美術館の世界遺産登録を記念し、国立西洋美術館の建築写真を多数追加しました。季節感でコーディネートしたり、お気に入りを揃えたり、個人の感性を活かした1年を創作できます。世界にひとつだけのマイミュージアムをつくってみませんか?
とあります。つまりは、収蔵品を自由に選んでカレンダーを作ろう、ということですね。昔、アイドル歌手などのレコードから好きな曲だけをカセットテープにダビングして「My Favorite Songs」を作ったのを思い出します。喩えが古すぎますか?
しかし、一点物のカレンダーと言えば、ナンシー・カレンダーを忘れてもらっては困ります。
いや、あれは毎年30個くらい作っているので、一点物ではありませんが、それでも市販の大量生産されているカレンダーに比べたらはるかにレアなはず。なにせ売り物ではないのですから。
選ばれし人のみが手にすることができる「ナンシー・カレンダー」、2017年版もまもなく制作予定です。
三教は如何?
今朝の朝日新聞の記事です。
ジュンク堂書店池袋本店で開催されている、キリスト教と仏教のコラボフェアだそうです。同店のウェブサイトによると
キリスト教のテーマは「これだけは読んでおきたいキリスト教書100選」です。
キリスト教の専門家たちが選んだキリスト教基本書をじっくりごらん下さい。
仏教のテーマは「温故知新」。
東京国立博物館の特別展など、何かと話題の禅、正法眼蔵のコーナーも設けています。
とあります。こういうフェアは面白いと思いますが、あたしもここ数年、書店へ行くとしばしば人文担当の方と「啓典宗教のコラボフェアやらないの?」という話をしていました。はい、ユダヤ、キリスト、イスラームです。
なんといっても、ここ最近の世界情勢が不安定なのは、キリスト教社会とイスラム教社会が作り出していると、個人的には思っています。だから、どうしてそうなるのか、どうしたらよいのか、それには国際情勢を分析している本を中心に社会・海外事情のコーナーでフェアをやるのもよいと思うのですが、そうではなく、一歩下がって、人文書コーナーでこのテーマをどう扱うかと考えると、やはりキリスト教とイスラム教のフェアがふさわしいのではないかと思っていたのです。
ただ、それだけだといまひとつ多角的にならない、善悪二元論とは言いませんが、お互いに言いっ放しのフェアになりそうなので、もう一つの視点として、それに根は同じですからユダヤも加えるべきだ、と考えていたのです。
今回のジュンク堂書店のフェアは、あたしが考えていたのとはちょっと視点を変え、キリスト教と仏教という、まるで異なる宗教のコラボです。しかし、こういう異教のコラボというのは昔から考えられていたようですが、書店のフェアとしてはあまり記憶にありません。
お手軽な新書でも『一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教』『ユダヤ教 キリスト教 イスラーム』といった三教を扱ったものがあります。あるいは中国で三教と言えば「儒仏道」ですので、こういうコラボもありではないでしょうか?
ポストカード? 絵はがき?
金曜にダリ展へ行ってきたことは既に書きました。
展覧会自体はなかなか面白いものでしたが、氷雨降る日ということもあり、混雑はそれほどでもありませんでした。金曜日は開館時間が延長しているということは十分知られていると思うのですが、やはり夏場と違って日が暮れるのが早い秋から冬は暗くなってから出かけようという気にはならないのでしょうか?
いや、やはりあの雨と気温、そしてハロウィンで六本木は混雑しているだろうという複数の要因が絡んでいるのではないでしょうか?
で、閑話休題。
展覧会へ行くと図録やおみやげを買うのも一つの愉しみです。今回のダリ展は、いわゆるダリという作品だけでなく、初期のころから晩年まで、ダリの人生を追った作品展示になっているので、あたしのような素人の目には「これがダリ?」「これもダリ?」という作品も数多かったのが新鮮でした。
というわけで、図録の他に購入したポストカードが上の四枚です。左から《ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌》《ポルト・リガトの聖母》《子ども、女への壮大な記念碑》《「消えるイメージ」のための習作》です。あと《ポルト・リガトの聖母》のマグネットも購入しました。
ちなみに当日は、ご覧のように《記憶の固執》のネクタイを締めて行ったのですが、こちらは展示されていませんでした。図録を見ても載っていないので、これは今回は来ていないのでしょうかね?
あと、《水の中の裸体》という作品を見たとき(ダリ、水の中の裸体でググってみてください)、最近発売された渡辺麻友の写真集『知らないうちに』を思い出してしまいました。あんな感じの写真が載っていたんですよね(汗)。
ところで今回の展覧会、実はダリっぽい一筆箋とか、あわよくばネクタイなんか売っていないかなと期待してショップをのぞいていたのですが、これがちょっとイマイチでした。Tシャツとかトートバッグとか売ってはいましたが、もう少しダリらしい感じのデザインのものが欲しいのに、やや控えめというか抑えめのデザインのものばかりでした。確かに日常使いを考えると、あまりダリっぽいのは持っていて恥ずかしくなるのかもしれません。
でも、それがダリでしょ?
ネクタイも確かに売っていましたが、あたし的には「うーん、こんな平凡なデザインに1万いくらも払えない」というのが正直な感想です。まあ、おしゃれでセンスのよい逸品なのでしょうけど……
いろいろな外国語に興味を持とう!
昨晩は下北沢の本屋B&Bで黒田龍之助さんのトークイベントでした。
世間ではハロウィンで盛り上がっているというのに、しかも下北沢なんていう、仮想した若者が大挙して集まりそうな場所であるにもかかわらず、熱心な語学マニアの方が大勢集まっていただきました。お店の方の話では、予定の50名を優に超え、当日も何名か「まだ入れますか?」というお客様がいらっしゃったとか。ありがたいことです。
さて、この日のトークイベントは黒田さんの最新刊『寝るまえ5分の外国語』刊行を記念して行なわれたものですが、お陰様で書評や紹介が相次ぎ、語学書なのに既に3刷、大ヒットとなっています。なおかつ、イベントのテーマが同書に取り上げなかった語学書について語る、ということで同書を既に購入・読破された方はもちろん、語学が好きな方ならものすごーく興味を惹きそうなテーマでしたから、集まるなと言う方が無理でしょう。
あっという間の二時間。最初は書店でのトークイベントなので誰か対談相手を設定してとも考えたそうですが、同書に沿って、あえて一人で、さらに他の語学書について語るというスタイルにされたそうです。始まってみるとそれが正解でした。2時間で十数冊が紹介されたのですが、これでは対談相手がいたとしても口を挟む暇がなかったでしょう。
上の写真はイベント後のサイン会の様子です。机の上に並んでいるのが、紹介された語学書たちです。すべて黒田さんの所蔵書。黒田さんの語学に対する愛が詰まっています。
個人的に今回のトークを聞いていて感じたのは、黒田さんは「学べ」とか「勉強しろ」といった言い方はほとんどなされないということ。むしろ「興味を持って欲しい」「関心を持って欲しい」という表現を多用されているなあということです。そう、勉強しろなんて他人から強制されても身につくものではありません。まずは関心を持つことがスタートだと思います。
読めない文字を見ても楽しめる、聞き取れない言葉を聞いても苦にならない、そんな心持ち、あたしも持ちたいと思います。
言葉だけを見ていて、その先にいる人を見ていないのではダメ
確か、黒田さんがポロッと発した言葉だったはずです。確かに、言葉自体も非常に面白いし興味深いものですが、それを使っている人に対する興味、関心がなければ意味がないですよね。
これとあれを一緒に!
こんな本が並んでいるのを見かけました。
横尾忠則さんの『死なないつもり』です。ポプラ新書ですから書店では文庫・新書コーナーに置かれていることでしょう。内容的にも、横尾忠則だからと言って美術コーナーという感じでもなさそうですし……
で、横尾忠則さんで読み物なら、あたしの勤務先にもこんな本があります。
『四人四色』です。横尾忠則さんのみならず、斯界の大御所、横尾忠則・宇野亜喜良・和田誠・灘本唯人共著の一冊です。ちなみにウェブサイトに載っている横尾さんによる内容紹介は以下のとおり。
60年代から70年代にかけて、同じ時代の空気を吸い、時代をリードした四人。現在も第一線で活躍するそれぞれの創作の原点を浮き彫りにし、イラストレーションへの思いを語る一冊。 神戸時代の先輩灘本唯人さん、田中一光さんの家で紹介された同年の和田誠君、職場の同僚の先輩宇野亜喜良さん。ぼくを含むこの四人はグラフィックデザイナーであると同時にイラストレーターでもあり、しかも四人とも銀座界隈に職場がありました。
どうぞ併売、よろしくお願いします。
いみじくも自社フェアのような……@青山ブックセンター本店
以下の写真はすべて青山ブックセンター本店、入り口入ってすぐ右手のフェアコーナーのものです。いくつかフェアをやっているのですが、そこに見覚えのある書籍が何冊も……
まずは「坂口恭平棚」。
続いては松田青子さんの『ワイルドフラワーの見えない一年』観光に伴うフェア。
こちらでは『僕はマゼランと旅した』『ぼくは覚えている』『ほとんど記憶のない女』『魔法の夜』と、なんと4点も!
松田さんのコメントが、ポップに仕立てて飾られていたのでちょっとアップで撮ってみました。
最後は星野智幸さん。
『台湾生まれ 日本語育ち』と『ムシェ 小さな英雄の物語』の2冊がチョイスされていました。
とまあ、こんな感じでちょっと見るとあたしの勤務先のフェアっぽい感じも出てます(笑)。
坂道な夜?
と、それについてはおいといて……
鑑賞後、雨とは言え、たぶんハロウィン(最近はハロウィーンという表記の方が主流ですか?)でごった返しているだろう六本木交差点の方に向かう勇気はなく乃木坂駅方面へ。
が、あのあたりへ行ったことある人ならわかると思いますが、新美術館から歩いてきてミッドタウンの角から、六本木方面はお店がたくさんありますが、反対側、乃木坂方面は飲食店が極端に少なくなります。氷雨の降る寒い晩だから温かいものが食べたいという状況ではさらに選択肢が絞られます。
と、その出てきた交差点すぐのところにあるではないですか、乃木坂ヲタの聖地の一つ、まる彦ラーメンが! リンクを貼ったTwitterを見ていただければわかるように、乃木ヲタがやってきては「みさ先輩セット」を食べて帰るのが、もはや定番の店。でもあたしが食べたのは「北海道味噌ネギらーめん」、それのギョーザセット。美味しかったです。味噌が濃厚で、ザ・味噌ラーメンという感じ。ネギがやや辛い味付けなので、辛いのが苦手な人は避けた方がよいかもしれませんが、辛い中にも美味しさが溢れています。麺が太めなのもGoodでした。
で、時間的に狭間だったからなのか、お店は比較的空いていました。もう少し早い時間だと夕食(食べてからハロウィンへ?)、遅い時間だとハロウィンで楽しんだ後の食事となって混雑したのではないでしょうか。事実、Twitterではあたしが行った時間の後、多くのヲタが写真をアップしていますから。
食後はソニービルの前を通って聖地・乃木坂駅から千代田線。お隣が赤坂駅ですが、車内で欅坂46のパンフレットのようなものを持っている青年を目睹。はい、昨夕、赤坂で欅坂46のおもてなし会が行なわれていましたね。たぶん、その帰りでしょう。一人で参加した方でしょうか。なんか、おもてなし会の余韻に浸っている感じの表情でした。既にネットでは、このおもてなし会に参加してきたヲタの報告が多数アップされていますね。なかなか愉しげな一夜になったようです。
さて、あたくしですが、千代田線に乗ってしまったので、代々木上原乗り換え小田急線で下北沢へ。さらに井の頭線で吉祥寺へ出て中央線、という帰路。その小田急線も井の頭線も中央線も3分から5分程度送れているというおまけ付き(爆)。その代々木上原駅、千代田線から下りて小田急線に乗り換えるホーム上、全く同じロング・カーディガンを来ている女性を目睹。もちろん友達同士というのではなく、赤の他人のようでしたが、そんな二人がニアミス。お互いに気づいたでしょうか? 二人ともスマホの画面に夢中で気づいていなかったかもしれませんね。白と黒のやや太めのボーダーで、フードがついていました。今年の流行りでしょうか?
と、そんな昨夜でした。
ヒトラーと……
よくも悪くもヒトラーは日本で人気です。
ここで言う「人気」とは、関連書籍がそれなりに売れるという意味であり、日本でヒトラー支持者が広がっているとか、大衆的な支持を得ているという意味ではありません。もっとも、昨今安倍政権への支持率の高さを見ていると、意外と日本でもヒトラー支持者が増えているのかもしれません。ヒトラーが登場したワイマール末期のドイツ人の熱狂や高支持率と、民主党政権がすっ転んだ後の安倍政権の登場が二重写しに見えるのは、あたしだけではないと思うのですが……
閑話休題。
こんな本が書評で取り上げられていましたね。
『ヒトラーと物理学者たち』です。大戦中にアメリカへ逃れたユダヤ人科学者、特にアインシュタインなどが真っ先に思い出されますが、他にもナチを逃れた人、逆にナチに協力した人、ユダヤ人に限らず、いろいろ存在したのでしょう。
となると、あたしの勤務先から出ている『ヒトラーと哲学者』などを一緒に並べてみては如何でしょう。理系と文系揃い踏みです。
もちろん、店頭でフェアをやるならヒトラー自身の伝記なども並べた方がよいでしょうが、それこそヒトラー関連書籍は掃いて捨てるほどあるので、とても絞りきれないかとは思います。それでも、どれか一つというのであれば、手前味噌ですが、カーショーの大著にして、ヒトラー評伝の決定版『ヒトラー(上)』『ヒトラー(下)』をお薦めします。
かなり高額ですが、きちんと売れるはずです。無理強いはしませんので、せめて『物理学者たち』の隣に『哲学者』だけは、よろしくお願いします。







