ビールと古本のプラハ[新版]
千野栄一 著
稀代のスラヴィストで言語学の大家である著者が、プラハの町とそこに息づく人びとを機知と温かなまなざしで描きだす珠玉のエッセイ集。
チベット仏教吉水千鶴子 著
古代帝国下で仏教を受け入れたチベットは、実践的修行と精緻な教理をともに発展させ、仏教に根ざした文化と社会を築いてきた。言葉を超えた直観的悟りを求める密教の体系、論理による真理の探究、他者を思いやる慈悲の教えは、今もなお私たちの心を惹きつける。その心髄を教義論争とチベット社会の諸相に探り、解き明かす。
「アメリカの戦争」と世界危機三牧聖子 編
アメリカとイスラエルによるイラン攻撃は世界中に衝撃を与えた。トランプの「強権」と「暴走」、くすぶり続ける中東の火種、混乱する市場経済。なぜいま「戦争」が起き続けるのか。「戦争」が突きつけた現実とは何か。12人の第一人者が積み重なる惨禍と複雑に絡み合う歴史構造を直視し、終わらない危機の実像に迫る。
堀本武功 著
紀元前2600年のインダス文明を起源とするインド。社会、文化の礎が築かれたのはヴェーダ時代からグプタ朝の間だった。中世にはイスラーム勢力が入り、多数の王朝が乱立し分裂する。16世紀から300年にわたり支配したのはムガル帝国だった。イギリス統治期を経て、ついに1947年に独立。20世紀末からの成長は目覚ましく、世界に存在感を示す。本書は「21世紀の超大国」の、5000年に及ぶ長く複雑な軌跡を描く。
阿部謹也 著
かつて社会にとって最も神聖な儀式であった「処刑」は、12~13世紀を境に、〝名誉をもたない〟刑吏の仕事に変っていった。心に美をまとうための美学入門 職業としての刑吏が出現し、彼らは民衆から蔑視され、日常生活でも厳しい差別をうけた。心に美をまとうための美学入門 都市の成立とツンフトの結成、それにともなう新しい人間関係の展開、その中で刑罰観はどう変化したのか。心に美をまとうための美学入門 刑罰観の変遷と刑吏差別の根源を追究する中で、庶民生活の実態を明らかにし、民衆意識の深層に迫る。
中島恵 著
40年以上の間、日中それぞれの中国人を通して中国社会を見つめてきた著者。人と関わる中で、そこにはいつも中華料理があった。北京大学の学食の苦い思い出、ニンニクの葉の回鍋肉、毛沢東の好物「紅焼肉」、広東料理なのに「福建」という名前のついた炒飯、そして東京を中心に広がるガチ中華――。記者としての冷静な視点とエッセイならではの温かな語り口で、中華料理を通じて中国という国を多面的に記録した一冊!
サマンサ・ハント 著/壁谷さくら 訳
暗く切実な感情が渦巻く出来事を、凝った構成、不気味な筆致で描き出す。一見落ち着いた日々のなか、満たされない思い、人生に対する葛藤や社会への諦念を抱く人々の孤独と狂気がリアルに迫る、ダークでシュールな十篇。
ローベルト・ゼーターラー 著/浅井晶子 訳
吹雪の白い静寂のなかに消えていった、あの光景。アルプスの山とともに生きた、名もなき男の生涯。雪山で遭難したヤギ飼いとの邂逅に導かれるように、20世紀の時代の荒波にもまれながら、誰に知られるともなく生きたある男の生涯。その人生を織りなす、瞬くような忘れがたき時間が、なぜこんなにも胸に迫るのだろう。80万部を超えるベストセラー、英語圏でも絶賛! 現代オーストリア文学の名手が紡ぐ恩寵に満ちた物語。
矢部健太郎 著
いま注目のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」。主役の秀吉・秀長について、数多くの良質な史料を取り入れて、両者の関係性について掘り下げつつ、豊臣政権の形成過程の実態や、秀長が果たした役割を明らかにする。
エリアス・サンバー 著/杉村昌昭 訳
パレスチナ出身の歴史家が世界中の人びとに向けて語った、これまでの歴史といま起こっていること──。対話形式により、世界史のなかでパレスチナを理解するための入門書。