今日の配本(22/05/17)

リネンの歴史とその関連産業

ジャック・ルール 著/香山学 監修/尾崎直子 訳

最古の繊維といわれるリネン。リネン産業は古代エジプトで花開き、紀元前4000年には頂点を迎えた。遺跡の壁には、リネンの花や当時の織機などが描き遺されている。プリニウスを驚嘆させたその植物から作られた布は、ミイラを包む包帯やキリスト聖骸布としても知られる。本書はリネンの歴史から特徴、栽培・繊維の準備・紡績・織布といった生地にするための一連の工程、亜麻仁油など関連する産業までを概説する。

今日の配本(22/05/06)

柔らかく搖れる

福名理穂 著

【第66回岸田國士戯曲賞受賞作品】川の音に誘われる、孤独と、後悔と、温もりと、広島に住む家族の物語。「家族の抱える症候群」を穏やかに紡ぐ、珠玉の現代口語演劇。

バナナの花は食べられる

山本卓卓 著

【第66回岸田國士戯曲賞受賞作品】僕は人を救いたいんだ……アルコール依存症の〈バナナ〉が冗舌に疾駆! アウトな奴らと咲かす、マッチングアプリじかけの探偵物語。

レーモン・クノー 〈与太郎〉的叡智

塩塚秀一郎 著

「世の中ついでに生きている」ような呑気な男たちが描かれるクノーの小説を通し、我々の通念を揺さぶる「知」や「真実」を問う。

今日の配本(22/04/28)

運命論者ジャックとその主人[新装版]

ドニ・ディドロ 著/王寺賢太、田口卓臣 訳

脱線に次ぐ脱線。主人は聞けるか、ジャックの恋の話――旅する二人と出会う人びと、首を突っ込む語り手らによる快活、怒涛の会話活劇。

地獄の門

モーリス・ルヴェル 著/中川潤 編訳

人生の残酷や悲哀、運命の皮肉を短い枚数で鮮やかに描き、ポーやヴィリエ・ド・リラダンの後継者と称されたルヴェルの残酷コントは、20世紀初めのフランスで絶大な人気を博し、本邦に紹介されて江戸川乱歩や夢野久作らも魅了した。第一短篇集『地獄の門』収録作を中心に、新発見の単行本未収録作を加えた全36篇を新訳で刊行。

後期ローマ帝国史Ⅰ
帝国の勝利

マイケル・クリコフスキ 著/阪本浩 訳

本書は、ハドリアヌスからユリアヌスまで、2~4世紀を年代順に、人事と権力闘争、外敵との戦いを扱った政治史である。共和政期、帝政前期の政治史については、日本語で読める文献も多く、皇帝の伝記もある程度揃っている。しかし「危機」の時代と呼ばれる3世紀については、ギボン『ローマ帝国衰亡史』を除けばきわめて少ない。本書はそれを補う、碑文学・古銭学を駆使し最新の研究成果を反映した通史であることに加え、著者はこの時代を「衰退」の時代、「滅亡」へと向かう過程ではなく、多くの失敗もあったが数々の改革を試み、内外の危機に見事に対応した勝利の時代として描いている。

今日の配本(22/04/27)

みんなの疑問に答える
つぶやきのフランス語文法

田中善英 著

初級から中級のフランス語学習者の「なぜ」「どうして」という悩みに向き合い、日本語との発想の違いにも触れながら、フランス語の文法事項をハシビロコウ先生がやさしく解説していきます。愉快な単語や楽しい例文満載の、とびきりわかりやすい学習ハンドブック。学習者が間違えやすい項目を著者みずからが解説する動画や、学習上の疑問を匿名で尋ねることができる「質問箱」も用意。本書に対応した練習問題集『1日5題文法ドリル つぶやきのフランス語』と合わせてお使いください。

今日の配本(22/04/25)

スタート!ドイツ語B1

岡村りら、矢羽々崇、山本淳、渡部重美、アンゲリカ・ヴェルナー 著

ヨーロッパ言語共通参照枠準拠。B1ではA2に比べ、仕事や学校などを含めた日常生活の、広い範囲のドイツ語を理解でき、ドイツ語で発信できるようになります。技能別では以下の通り。
・読む:ブログや記事から重要な部分をしっかり把握できる。
・書く:手紙やメールなどで自分の意見を根拠づけて書ける。
・聞く:アナウンスやディスカッションの重要な点を聞き取れる。
・話す:日常的な話題でまとまった意見を述べ、質疑応答ができる。

今日の配本(22/04/12)

シモーヌ・ヴェイユ

フロランス・ド・リュシー 著/神谷幹夫 訳

裕福なユダヤ人家庭に生まれ、教育熱心な両親の元で育ったシモーヌ・ヴェイユ。16歳でバカロレア(大学入学資格試験)、22歳という若さでアグレガシヨン(大学教授資格試験)に合格するも、その12年後、わずか34年で生涯を終える。本書は、シモーヌ・ヴェイユの兄であり数学者のアンドレ・ヴェイユから、「全集」(ガリマール社)の編纂を託され、2010年まで責任編集者を務めたフロランス・ド・リュシーによる待望のヴェイユ論である。ヴェイユの遺稿を手にしたカミュが「現代の唯一の偉大な精神」と呼んだように、この全集の編纂者は、34年の生涯にしては厖大すぎる量の書簡や日記、エッセーから何を読みとったのか。「重力」「不幸」「神」「根を持つこと」など、ヴェイユが取り組んだテーマを解説しながら、その人生と魂の遍歴を描き、聖なる異才の核心に迫る。

今日の配本(22/04/01)

人類対自然

ダイアン・クック 著/壁谷さくら 訳

不条理な絶望の淵で生き残りをかけてもがく人々の孤独と微かな希望を、無尽の想像力で描く、ダークでシュール、可笑しくて哀しい鮮烈な12篇。本書は多数の新人文学賞を受賞、最新長篇The New Wildernessは2020年ブッカー賞最終候補作になり、将来を嘱望されている。

今日の配本(22/03/30)

アフガニスタン マスードが命を懸けた国

長倉洋海 著

2021年8月、タリバンが首都カブールを制圧し、20年ぶりに権力を掌握した。暫定政権を発足させたが、アフガニスタンの人々は不安な日々を強いられている。長い間、大国の侵略や周辺国の介入に蹂躙されてきた祖国アフガニスタンの自由と平和のために戦い続けた司令官アフマッド・シャー・マスード(1955-2001)。79年から10年間続いたソ連侵攻を撃退し、タリバンに最後まで抵抗したマスードは、9・11の2日前にジャーナリストを装ったアラブ人の自爆テロによって暗殺された。フォトジャーナリストの著者は83年からマスードを取材し、彼が愛するアフガニスタンの国土を、人々を、子どもたちを撮り続け、親交を深めてきた。現在もマスードの息子や家族とつながり、アフガニスタンの学校の支援も続けている。