人口比で考えると

昨日で文教堂赤坂店が閉店になりました。

何年か前までは赤坂あたりも営業担当でしたので、同店も何回も通っていました。近所にはもう一件、金松堂という街の本屋さんもありましたが、それも文教堂よりも前に閉店してしまいましたね。

冒頭でリンクを貼った記事にも書いてありますように、

オフィス街という立地条件から、特に昼休みの時間帯は多くの人でにぎわい、3台のレジ前に行列ができた。距離的に国会が近く、首相就任前の岸田文雄首相や、首相在任中の菅義偉前首相が来店したこともあるという。徒歩数分の距離にTBSホールディングスがあり、利用客にはテレビ関係者も多い

というのは営業回りで訪問したときに文教堂でも金松堂でも聞いた話です。「TBSで領収書をお願いします」なんていう場面がしょっちゅうあったのでしょうね。あたしの勤務先に限らず、堅めの本を出している出版社の本も以前はよく売れていました。そういうお客さんが大勢周囲にはいた、働いていた、ということなのでしょう。

同じく記事にあるように「赤坂店の周辺では、飲食店が軒並み営業休止に。在宅勤務が広がり、人出も減った。海外からの観光客が激減したことも響いた」ようですが、それ以前から、本をよく買ってくれるサラリーマンが定年退職で減ってしまっていたようです。在宅勤務の広がりで、往時と比べ赤坂あたりは昼間人口がどれくらい減っているのでしょうか?

この手の「街から本屋が消えた」というニュースでは地方が取り上げられることが多いです。本屋が一軒もない自治体も話題になります。確かにそれはそれで深刻な問題なのですが、周辺人口(昼間の就業人口も含め)で考えると、東京の方が実は深刻なのではないか、という気がしています。

今日の配本(22/06/16)

中級ドイツ語会話ハンドブック[新版]

谷澤優子、ガブリエラ・シュミット 著

第1部は毎日使う定型表現。第2部はドイツ語会話パターンを実例と合わせて解説。第3部は日本紹介の200以上の表現集。全例文音源付き。

シャルル・ドゴール伝(下)

ジュリアン・ジャクソン 著/北代美和子 訳

世界を牽引した指導者、「最後の偉大なフランス人」シャルル・ドゴール。彼は巧みな戦略家であり、ひとつの政策に固執する反面、融通無碍な政治家でもあった。派手さを嫌う性格でありながら、ショーマンシップも発揮した。悲観と楽観のあいだを揺れ動き、自信を喪失したかと思うと、自己をフランスと一体化させ、君主であるかのように振る舞った。人びとの心にほとんど宗教的な崇敬の念を吹きこんだ。国民の統一を希求したが、その手法や政策はフランス社会に分断と対立を生み、ドゴールが憎悪の対象ともなった。従来のドゴール伝が礼賛か批判かに偏りがちだったのに対して、本書は時代ごとの世界情勢や政治的状況、経済的環境のなかにドゴールを位置づけ、著作、書翰、発言、さまざまな同時代人の証言、新公開されたフランス国立文書館収蔵のドゴール文書など膨大な資料を駆使して、その全体像を中立かつ客観的な視点から記述する。さらに本書の大きな魅力は、資料の綿密な分析に基づいて、「人間ドゴール」の複雑な性格を浮びあがらせている点にある。英国の世界的権威による、ドゴールを主役にした「20世紀フランス史」。

受賞が続きますね

今朝の朝日新聞です。岡田利規さんのインタビュー記事が載っていました。

文中にある『三月の5日間』『未練の幽霊と怪物 挫波/敦賀』はあたしの勤務先から刊行されています。ご興味のある方は是非どうぞ。

今回、三島由紀夫賞を受賞した『ブロッコリー・レボリューション』は単行本未刊なのですね。

役者が揃った?

先日刊行した『シャルル・ドゴール伝(上)』に引き続き、『シャルル・ドゴール伝(下)』が見本出しになります。配本予定は16日ですので、来週末くらいから書店店頭に並ぶことでしょう。

あたしはフランス史に詳しいわけではありませんので、ドゴールのフランスにおける評価についてはよくわかりませんが、対独、対ナチスに対して最後まで抵抗を続け、国外からもレジスタンスを呼びかけた救国の英雄といった印象を持っています。それで正しいのでしょうか?

まあ、史上の人物の評価は難しいですし、どんな人物にも毀誉褒貶が付きものですから、褒めちぎる人もいれば、ケチョンケチョンに貶す人もいることでしょう。

ところで、『シャルル・ドゴール伝』は写真のような装丁なのですが、白水社の大ファンであれば、この装丁に見覚えがあるのではないでしょうか? 正解は二枚目の写真です。

そうです、『ヒトラー(上)』『ヒトラー(下)』とほぼ同じ装丁になっています。ヒトラーと闘ったドゴールですから、同じような装丁の本になっていることをどう思うのでしょう?

ちなみに『ヒトラー』は上巻が臙脂、下巻が青でしたが、『ドゴール伝』は逆になっていて、上巻が青、下巻が臙脂です。また『ヒトラー』は上下巻で装丁に使った肖像写真が異なるのですが、『ドゴール伝』は同じものです。うまい具合に若いときと晩年の写真が見つからなかったからでしょうか?