今日の配本(25/01/14)

フラ語フレーズ集、こんなの言ってみたかった! (音声DL付)

清岡智比古、レナ・ジュンタ 著

累計17万部突破の『フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!』は、フラ語学習者のアナタなら、もうきっとごぞんじのはず。まもなく30万部に届く勢いの〈フラ語〉シリーズに、待望の会話編が加わりました。フラ語業界〈最強のふたり〉が厳選した「決めセリフ」105&使える表現400余りが、オール読みがな付きで! 付属の音声は、フラ語のみをコンパクトにまとめたショートver.と、日本語解説も含めて聞き流せるロングver.(たっぷり300分! 長っ!)の2種類。もうこれで決まり! 2色刷。

2024年12月のご案内

2024年12月に送信した注文書をご案内いたします。

   

今月も最初は「今月のおすすめ本」です。続いては、緊迫のシリア情勢を踏まえ、シリアの小説をご紹介しました。ついで、重版が決まった海外文学評論『大学教授のように小説を読む方法』『メアリ・シェリー』を合わせてご案内しました。そしてちょっと早いですが、「今月のおすすめ本[語学書篇]」です。

   

後半に入りまして、没後160年を迎えるプルードン。そして大佛次郎賞を受賞した『「喜劇」の誕生』のご案内。最後に、来年に向けて今年の一般書、語学書のベストテン、就任式を迎えるアメリカのトランプ政権関係のノンフィクションをご案内しました。

時代背景はあの名作コミックと同じころです

あのベストセラー『おだまり、ローズ』が白水Uブックスになりました。ちょっとページ数はありますが、新書判なのでより親しみやすくなったのではないでしょうか。

ところで本書の著者、ローズ(ロジーナ・ハリソン)が仕えのはアスター子爵夫人、ナンシー・アスターです。彼女は1879年生まれで、1964年に亡くなっています。ローズは1899年生まれなので、子爵夫人よりも20最年少ということになります。

このアスター子爵夫妻はカズオ・イシグロの『日の名残り』のモデルとも言われていますが、子爵夫人は二度の大戦をくぐり抜け、その間1919年にはイギリスで初の女性下院議員となる、英国史上ではそれなりに知られた人物です。

ローズは子爵夫人が亡くなるまで35年間仕えたということなので、アスター家に来たのは1929年ということになります。戦間期で、世界大恐慌が起きた年ですね。ほんの少し時期がずれますが、あたしが子供のころにテレビでアニメが放送されていた「キャンディ♡キャンディ」は似たような時代を扱っています。

主要登場人物の一人であるステアが戦死したのは第一次世界大戦で、そのころまでに学生生活から看護婦を目指した主人公のキャンディは、子爵夫人よりは年下で、著者のローズより少し年上なくらいだと思われます。アスター家でメイドとして働き出したころは、既に「キャンディ♡キャンディ」の描く時代よりは後になりますが、同じような時代を生きていた女性として、個人的にも親近感を覚えます。

今日の配本(24/12/27)

サーミランドの宮沢賢治

管啓次郎、小島敬太 著

『銀河鉄道の夜』起筆100年となる今年2月、朗読劇『銀河鉄道の夜』の活動を東日本大震災後から続けてきた著者は、「北」へ憧れていた賢治の魂と言葉を、最北の地であるサーミランドに連れて行く旅を決行した。真冬には零下30度にもなる北極圏だ。本書は賢治の詩想を追い求めてきた二人が、北の果てで賢治と向き合った旅の記録である。

おだまり、ローズ
子爵夫人付きメイドの回想

ロジーナ・ハリソン 著/新井潤美 監修/新井雅代 訳

アスター子爵夫人は社交界の花形で英国初の女性下院議員、おまけにエキセントリック! 型破りな貴婦人に仕えた型破りなメイドの回想録。

今日の配本(24/12/26)

ドイツ=ロシアの世紀 1900-2022(上)

シュテファン・クロイツベルガー 著/伊豆田俊輔 訳

本書は二十~二十一世紀の世界史を、百年以上にわたる独露(ソ連)の関係を中心に論じた歴史書。一般的に二十世紀は「アメリカの世紀」として評価される。しかし、二十世紀の国際政治は独露(ソ連)の関係からも大きな影響を受けてきた。本書は、二十世紀を規定した革命や戦争やテロル、独裁と民主主義の経験、社会変動や国際協調の進展(ないしその失敗)を、独露(ソ連)を舞台に論じ、二十世紀を「ドイツ=ロシアの世紀」として描き出す。

祝、受賞!

本日は、大佛次郎賞の発表です。今朝配達された朝日新聞に、ご覧のように載っています。

受賞したのは、あたしの勤務先から刊行されている『「喜劇」の誕生』です。見事に大佛次郎賞を射止めました。

ところで大佛賞って、この業界の人であれば「おさらぎしょう」と読めると思いますが、そうでないとどれくらいの方が正しく読めるのでしょう。たぶん、街でアンケートを取ったらかなりの確率で「だいぶつしょう」と読まれてしまうのではないでしょうか。

いや、「大仏」ではなく「大佛」と書いてあるので、「佛」の字が読めない人も多いかも知れませんね。致し方ないことでしょう。

とはいえ、あたしもマウントを取るような書きぶりですが、肝心の大佛次郎がどんな人なのか、ほとんど知りません。読んだことはないですが、『鞍馬天狗』の著者だったよなあ、くらいの印象です。あとは、子供のころに『天皇の世紀』という作品で名前を知ったくらいです。子供だったので「大佛」が読めなかったのか、「大仏」と書いてあったので面白い名前だなあと感じたのか、とにかく「天皇の世紀」という作品名は割と記憶に残っています。

で、今回の受賞は『「喜劇」の誕生 評伝・曾我廼家五郎』です。副題からもわかるように曾我廼家五郎の生涯を軸に松竹新喜劇、日本近代の演劇史を俯瞰した一冊です。ぜひ店頭で手に取ってみてください。

この見出しはつまりあたしのことよね?

いよいよ今年の仕事もあと一週間というところまで来ました。そんな穏やかな日曜の朝刊に、どうみてもあたしのこととしか思えないような記事が載っていました。それが一枚目の画像です。

「子いない独居高齢男性」「孤独死の懸念も」といった見出しが躍っていますが、これってまるっきりあたしのことです。2050年の時点であたしがまだ生きているのか、それとも既に物故しているのか、それはわかりませんが、生きているとしたらほぼ間違いなく独居老人となっているでしょう。

それって、自分が選んだ人生ですから、後悔するかも知れませんが、もう諦めて受け入れる心の準備はできているつもりです。妹のところの姪っ子や甥っ子が、どれくらいあたしのことを心配してくれているのか、すべてはそれにかかっています。いまのうちに、出来るだけよくしてやらないとなりませんね(笑)。

さて、数日前に新潮文庫の『私にふさわしいホテル』と、白水Uブックスの『山の上ホテル物語』を併売してい欲しいと書きましたが、正直なところ難しいのではないかと思っています。やはり新潮文庫は書店でもしっかり専用のスペース、棚があって、新潮文庫がズラリと並んでいて、そこに白水Uブックスを紛れ込ませるスペースはありません。可能性があるとしたら、映画化書籍コーナーに二点並んで置かれることくらいでしょうか。

それに比べると、二枚目の写真の二点は間違いなく書店で並んで置かれていることでしょう。どちらも単行本ですから文芸書の海外文学のコーナーに並んでいるはずです。あるいは文芸評論などの「本に関する本」のコーナーでしょうか。

どちらにせよ、この二点は紛れもなく正編と続編の間柄ですし、四六判の単行本ですからスペース的にも並べやすい二点でしょう。新発売の「2」はドサッと積んでいる書店が多いと思います。「1」の方は散々売れた本なので、いまさらドサッと積むほどではないかもしれません。でも「2」の隣に一冊くらいは並んであったら嬉しいなあと思います。