范曄 著/李賢 注/渡邉義浩 訳
大好評「後漢書」シリーズ最終巻では人びとの特徴でわけた列伝が記される。独行・方術・逸民・列女の類伝に、漢帝国が映し出される。動乱の中、潮流に乗った者もいれば、抗った者もいる。どのようにそれぞれの信念を貫いたのか。さらに異民族を描いた各伝を収録。倭国を含む東夷伝、南蛮西南夷伝、西羌伝、西域伝、南匈奴列伝、烏桓鮮卑列伝では、それぞれの様相がみえる。東夷伝は、魏志倭人伝をもとにしながらも、それとは異なる記述を含む倭国の伝があり、三世紀以前の倭国の状況を知る無二の史料となっている。
藤田孝典 著
少子化が止まらない。このままでは、この国に子どもがいなくなる。今の日本で、なぜ子育ては「ぜいたく品」となってしまったのか? 背景には、教育や生活のすべてを「商品」にしてしまう資本主義の仕組みがある。何をするにもお金がかかる。家計は圧迫され、支援は現場に届かず、子どもは居場所を失う。すべてが「自己責任」に委ねられる。『下流老人』で日本を代表する論客となり、NPOで日々貧困相談を受けている著者が、格差と孤立を深める社会の現状を批判し、解決策を提示する。
縄田健悟 著
隣の部署、外国人、富裕層、エリート、若手とベテラン、右派と左派、男と女――人はつい「我々」と「ヤツら」に線を引き、その「敵」を容赦なく叩いてしまう。なぜ人は、ときに集団の一員として敵への攻撃に駆り立てられるのか。異なる価値観をもつ人々と共に生きるには、「敵を作りがち」な私たち自身の心のクセを知っておく必要がある。職場での摩擦や民族対立、SNS炎上、陰謀論など。身近なギスギスから社会の深刻な分断まで、その背後にある集団心理のメカニズムを読み解く。
呉明益 著/倉本知明 訳
睡眠に異常を来した「僕」の意識は、太平洋戦争末期に台湾人少年工として日本へ渡った父の記憶へ漕ぎ出す。鮮烈な長篇デビュー作。解説:平野啓一郎。
伊原薫 著
JR線は「大阪駅」、そのほかの鉄道線は「梅田駅」で、さらに西・東あり、阪急あり阪神あり、もしかすると北新地駅も梅田エリア? 一体ここは、どこ? “梅田ダンジョン”とも称される複雑な地下街。大阪・梅田エリアは鉄道によって発展し、今や日本有数の規模を誇ります。その理由と背景を、鉄道と駅の長い歴史を軸に解説。点在する駅のトリビアもふんだんに盛り込み、読めば大阪駅と梅田駅がもっと面白くなる1冊です。
島村恭則 著
本書では、妖怪から幽霊、都市伝説、ネット怪談まで、民俗学の視点から恐怖の「深層」を探る。私たちをとらえて離さない、忌まわしくて魅力的な恐怖の正体とは――。
堀田和義 著
紀元前6世紀のヴァルダマーナを開祖とし、仏教とほぼ同じ時期に誕生し、「世界で最もハードかつピュアな宗教」とも言われるジャイナ教、なぜ彼らは上記のような不思議な行動を取るのか? そのバックボーンとなる思想とはどのようなものなのか? 歴史、教義から一般信徒の生活まで、興味尽きないユニークな宗教の実態を、日本における研究の第一人者が解説。新書初の本格的ジャイナ教の解説書。
馮夢龍 撰/大木康 編訳
蘇州の文人、馮夢龍(1574-1646)が編集刊行した「三言」と総称される短篇作品集は『水滸伝』『西遊記』と並ぶ中国白話文学の代表作で、人間にまつわるあらゆる物語を網羅する。計120篇から、表題作をはじめ、『雨月物語』「菊花の約」の原作「命をかけた約束」等、魅力的な怪異譚8篇を集めた。「三言」の「序」も併録。
新井潤美 著
ポワロやミス・マープルを生みだし、今も愛されつづける作家クリスティ。その作品には、古き良きイギリスとともに、移りゆく二〇世紀のイギリスが巧みに描き込まれている。カントリー・ハウスの住人たち、多様化するレジャー、使用人と階級文化、女性たちの生き方……。「ミステリの女王」の眼がとらえたイギリスの今と昔。
内務省
近代日本に君臨した巨大官庁
内務省研究会 編
なんだ? この怪物は…… 現在の警察庁+総務省+国土交通省+厚生労働省+都道府県知事+消防庁… あまりに大きすぎたために、全体像をつかむことができなかった内務省。気鋭の研究者たちが集結し、その歴史から組織・人までがわかる決定版がついに誕生!