唐 東ユーラシアの大帝国


東ユーラシアの大帝国

森部豊 著

六一八年、李淵(高祖)が隋末の争乱の中から、唐を建国。太宗、高宗の時代に突厥・高句麗を破り、最盛期を築く。武則天、玄宗の治世は国際色豊かな文化を生み、大帝国の偉容をほこった。安史の乱以降は宦官支配や政争により混乱し、遊牧勢力と流賊の反乱に圧され、九〇七年に滅亡した。本書では、歴代皇帝の事績を軸に、対外戦争、経済、社会制度、宮廷内の権謀術数を活写。東ユーラシア帝国二九〇年の興亡を巨細に描く。

2023年3月22日

アリストテレスの哲学

アリストテレスの哲学

中畑正志 著

思想界では近年一段と脚光を浴びる一方で、一般には時代遅れのイメージが付きまとうアリストテレス。本書はこの懸隔に架橋すべく、彼が創出した<探究と知の方法>を示したうえで、人間、社会、自然を貫く議論の全体像と核心を明らかにする。現代人の疑問や違和感に向き合いながら、「いまを生きる哲学者」としての姿を描き出す入門書。

2023年3月22日

軍と兵士のローマ帝国

軍と兵士のローマ帝国

井上文則 著

古代世界において繁栄を極めたローマは、一方では、対外戦争や内乱を繰り返す戦闘姿勢の国家であり、兵士が皇帝位をも左右する軍事体制の国家であった。建国から西ローマ帝国滅亡まで、軍隊と政治・社会との関わりを多角的に追跡、兵士たちの生涯にも光をあてて新たなローマ史を描き、その盛衰をユーラシア史のなかに位置づける。

2023年3月22日

アーダの空間

アーダの空間

シャロン・ドデュア・オトゥ 著/鈴木仁子 訳

500年の時空を超えた、輪廻転生の壮大な物語  〈Ada〉という同じ名前を持つ4人の女――1459年、アフリカの海浜の村で、赤子を失って悲嘆に暮れる若い母アダー。1848年のロンドンで、ディケンズと逢瀬を重ねる伯爵夫人で数学者のエイダ。1945年、ドイツの強制収容所で慰安婦をさせられているポーランド人のアダ。そして2019年、現代のベルリンで、差別に苦しみながらアパート探しを続ける大学生アーダ。まったく異なる女として別の生を生きながら、いずれも時代の変動期に、権力構造によって周縁に追いやられ、苦しみ、同じような運命をたどる。

2023年3月20日

瞽女の世界を旅する

瞽女の世界を旅する

大山眞人 著

瞽女とは、村々を門付けして歩く盲女の旅芸人をいう。江戸時代には各地に存在したが、戦後、地主の没落などで廃れていく。最盛期、上越高田には一七軒の瞽女屋敷があり、それぞれが組をつくり、越後や信州の村々へ喜捨の旅に出た。重い荷物を背負った不自由な道のりは大変過酷なものだったというが、今では失われてしまった「人の情け」が確かに存在していた。「瞽女三部作」を著した著者が、今、あらためて、一年の大半を旅に過ごした瞽女の生き様を描き直す。

2023年3月18日

第三の大国 インドの思考 激突する「一帯一路」と「インド太平洋」

第三の大国
インドの思考 激突する「一帯一路」と「インド太平洋」

笠井亮平 著

貿易協定、サプライチェーン、エネルギー、半導体、インフラ整備、感染症対策……。米中を軸とした覇権争いはあらゆる分野で激しさを増し、南アジアからヨーロッパにかけて世界各地で「一帯一路」対「自由で開かれたインド太平洋」の二大経済圏構想が激突している。そのキープレイヤーであるインドは、中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)に当初から加盟しながら、安全保障上はクアッド(日米豪印戦略対話)の枠組みにあるなど独自の論理で何を考え、どこへ向かうのか。インドが分かれば、世界が分かる。

2023年3月18日

上海フランス租界への招待 日仏中三か国の文化交流

上海フランス租界への招待
日仏中三か国の文化交流

榎本泰子、森本頼子、藤野志織 編

19世紀半ばから第二次世界大戦が終結するまでの約100年間、フランスの交易拠点として発展した「上海フランス租界」。この地にはフランス人のほか、革命を逃れてきた白系ロシア人、富裕層・知識層の中国人など、さまざまな国籍の人々が暮らし、豊かな文化・芸術が花開いた。「東洋のパリ」は、世界の人々を引きつけるとともに、中国や日本の文化を欧州に伝える役割も果たすようになる。上海フランス租界をフランス・中国・日本の三か国を結ぶ場と捉え、具体的な人物・事象を掘り下げることで、人々の暮らしから文化・芸術、政策・外交までを多角的に考察する。音楽、美術、文学、教育、メディアなどの幅広い視点から、フランス語新聞や未公刊資料などを多く用いて実証的に明らかにする、日本では初めての書。上海史、アジア近代史、日仏関係史、比較文学・比較文化、ポストコロニアル研究、グローバル文化史に一石を投じる意欲作。

2023年3月16日

上海 記憶の散歩

上海 記憶の散歩

陳祖恩 著/銭暁波、森平崇文 訳

租界があった時期(1845-1943)の上海について、上海に生まれ育ち変遷を見つめてきた著者が、政治、経済、社会や文化芸術のみならず、産業、衛生、港湾、宗教、教育、建築、土木、自然など多岐にわたる姿を論じる歴史教養書。岸田吟香や豊田佐吉などの日本人、また関東大震災時に行われた支援活動の様子なども紹介する。

2023年3月14日