最近、こんな本を見つけたので買ってみました。青弓社の『世界文学全集万華鏡』です。同社のサイトには次のように紹介されています。
本書では世界文学全集に収録され、かつ一度も文庫化されていない海外文学作品70点を厳選して紹介。河出書房の「世界文学全集」や筑摩書房の「世界文学大系」など37の全集をもとに、イギリス、ロシア、ドイツやラテンアメリカの作家の貴重な作品を案内する。
この紹介の後には同書の目次が載っていまして、どんな世界文学が文庫化されていないのかがわかります。眺めていますと、あたしのようなド素人には知らないタイトルばかりが並んでいるのですが、確かに各社の文庫で見覚えのあるような作品はないですね。文庫化されていないわけですから当然ですけど(汗)。
そんな中で目に付いたのが、比較的最初の方、イギリス文学の中にあった「ジョージ・エリオット「フロス河の水車場」」です。ジョージ・エリオットならほとんど文庫化されていそうな気がしますが、エリオットはこの他に『ロモラ』も挙がっていますので、まだまだ未文庫化の作品があるのですね。
話は戻って『フロス河の水車場』ですが、画像をご覧ください。タイトルが「水車場」から「水車小屋」にちょっと変わっていますが、エリオットの『フロス河の水車場』です。
そうです。白水Uブックスで登場したのです。もう書店に並び始めていると思いますので、「登場した」と過去形で書いても大丈夫だと思います。そして同書は過去の文学全集に収録されていたものをUブックスにしたのではなく新訳です。
確かに文庫では読めませんが、新書サイズであれば許してくださいませ。ちなみに、新書サイズではありますが、各400ページ超えの上下本です。お手軽に手に取ってくださいと言えるようなボリュームではありませんが、是非どうぞ。
そして、今後も同書に挙がった「文庫で読めない世界の名作」がUブックスで読めるようになることがあるのでしょうか?