フロス河の水車小屋(下)
ジョージ・エリオット 著/小尾芙佐 訳
最愛の家族との牧歌的な生活を父の破産で失ったマギーは、やがて父の宿敵の息子や従妹の婚約者との間で運命の激流に飲みこまれていく。
中島岳志 著
日本に亡命したインド独立の闘士、R.B.ボース。アジア解放への希求と日本帝国主義との狭間で引き裂かれた懊悩の生涯、ナショナリズムの功罪を描く、渾身の力作評伝!
厳復 天演論坂元ひろ子、高柳信夫 訳
清末の思想家・厳復(1854-1921)が、T. H. ハクスリーの論文を創造的に翻訳し、自身の主張を展開した書。そこに示された「天演」、すなわち進化の原理、生存競争と自然淘汰の過程は、日清戦争に敗れ、亡国の危機意識を強めていた中国知識人に圧倒的な影響力をもった。中国の近代化を思想的に起動させたベストセラー。
柿沼陽平 著
約束事を重んじ、身命を賭して他人の窮状を救う一方で、殺人や強盗のほか、ニセガネ作りなどの犯罪行為にも手を染める任俠。『史記』游俠列伝で数多くの人物が取り上げられるなかで、その筆頭に挙げられるなど、司馬遷の評価が最も高い、前漢時代を生きた大任俠・郭解に焦点を当てて、古代中国社会の裏側を切り開く。古代中国の日常の風景を描き出した著者が明らかにする、国家の法秩序の及ばない「裏」の世界とはどのようなものなのか。膨大な史料を綿密に読み込み、徹底した比較・検証をしたうえで、ストーリー仕立てにすることで読みやすさも追求した、必読の一冊。
舛友雄大 著
「潤日」コミュニティ――、多くの日本人が知らぬ間に、中国や日本、そして世界の変化に応じる形で急速に存在感を増しつつある。 この全く新しいタイプの中国人移民たちをつぶさに訪ねて耳を傾けると、その新規性や奥深さを痛切に感じるとともに、日本の政治、経済、社会に見逃せないほどの大きなインパクトをもたらしつつある現状が見えてきた。
NHKスペシャル取材班 著
卑弥呼と三国志、空白の四世紀と技術革新、倭の五王と東アジア情勢──。最新の発掘調査とAI・DNA分析などの科学的アプローチ、さらには中国や韓国の国際研究の成果から、「日本」という国の始まりを多数の写真や図版とともに描き出す。東アジアを見渡すグローバルな視点から謎に満ちた日本古代史の最前線に迫った、NHKスペシャル「古代史ミステリー」が待望の書籍化。
馬場匡浩 著
紀元前3100年ごろに成立し、幾度かの混乱期を経つつも、約三千年にもわたり存続したエジプト文明。そのなかでファラオは王権と神性を兼ね備えた最高権力者であり、政治、社会、経済、軍事はもとより、さまざまな象徴物も神話も、すべてファラオを中心とするかたちで展開した。本書では、最新の考古学的知見に基づき、その起源から王権・神性の背景、ファラオの果たすべき使命、さらにはミイラの作り方やピラミッドの目的までを幅広く紹介。謎に満ちたその実像に迫る。
鈴木崇志 著
現象学は、世界とかかわる私の経験の仕組みを解明し、日常の事柄に新しい視点を与え、身近な他者ともう一度出会いなおす試みだ。一生をかけて愚直に著述を重ね、認識をめぐる哲学の根本問題と対峙し、現代哲学を切り拓いたフッサール。超越論的還元、エポケー、直観、志向性、ノエシス/ノエマ、知覚、生活世界、エンパシーといったエッセンスを平易に解きほぐしながら、誰も踏み入れたことのない場所で孤独に探究しつづけたフッサールの哲学的思考を追いかける、決定版入門書。
竹下節子 著/じゃんぽ~る西 画
滞仏50年近くにおよぶ知仏家の著者が、なぜフランス人はこれほど日本好きなのか。これまでほとんど指摘されることのなかった文化の深層へ切り込んでその本質を語ります。