2010年3月11日

やはり大垣書店か...

先日の京都出張の折、噂だけは聞いていたのですが、あくまで噂であったので、過日のダイアリーには書きませんでしたが、やはり大垣書店に決まったようですね。

それにしても1000坪ですか。でかいなあと、ひと昔前ならつぶやくのでしょうが、ジュンク堂をはじめとして1000坪を軽く超える店が何軒もできている昨今、それほどの驚きはないのですが、お隣のアバンティブックセンターや駅ビルでリニューアルなった三省堂、同じく駅ビル内のふたば書房などにどういう影響が出るのでしょうか? 要注目です。

ただ、この数年のモールを見てますと、そのモールが賑わうか否かが、書店の成績にもはっきり表われているようで、半年、一年たって他のテナントが出て行ったり、やたらとリニューアルや新規テナントオープンなどと謳っているモールは、やはりダメですね。

リニューアルとか新規テナントって、つまり最初に入ったテナントが流行らなかったから出て行ったわけであって、もちろんモールや客層との相性ってのはあるにせよ、そもそもがモールのオープン自体に無理があったのではないかと思われます。それに付き合わされる書店も気の毒です。(もちろん出店は、最終的には書店の自主的な判断でしょうけど。)

それにしても、ようやく減ってきましたが、全国各地のモールの乱立を見てますと、乱造される地方空港のニュースを思い出します。空港ほど金もかかっていなければ、それなりには地域住民にも貢献しますし、政治家の関与も少ないのでしょうけど......

2010年3月 8日

独断!関西書店事情[2010春]

今回の京都・大阪出張で気づいたことなどをつらつら書いてみます。

とはいえ、ほんの数日の滞在、どの書店も十全に営業ができたとは言えないわけですし、そもそもが、あたしの観察力にしろ営業力にしろはとても信の置けるものではありませんので、そのあたりは差し引いてお読みください。まあ、つまりは、あたし自身の備忘録、出張報告みたいなものです。

まずは大阪です。

阪急百貨店梅田店およびJR大阪駅の大工事が、客の流れにどういう影響を及ぼしているのかはわかりません。ただ、これだけ通りにくくなると、北から南へ、あるいは逆に南から北へ「行くのが面倒だな」と思う人も相当数いると思います。

書店で言えば、紀伊國屋のある北と、ジュンク堂・旭屋・ブックファーストのある南ということになりますが、上に述べた工事の影響がどう出ているのかはわかりません。ただ、これらの書店、平日の昼間でもそれなりに混んでいます。お客もよく入っている印象があります。ということは、どこかが買っている、という状況にはないわけで、どのお店も苦しい闘いを強いられているようです。

梅田に関して言えば、JRの駅ビル、京都と同様に伊勢丹が来年(再来年?)には開業予定で、その中に書店が入るのでは(?)という感想が流れています。また北側はロフト界隈が再開発されて、そこにも書店の出店情報、というか噂が流れています。

そして、ヨドバシカメラのさらに北から西にかけての大開発も控えているようですので、現在の紀伊國屋・ジュンク・旭屋・ブックファーストの闘いがさらに熾烈になるのではないでしょうか?

難波は、リブロが地下街に出店しました。もともとは博文堂のあった場所だそうです。店舗としては小さいですが、なにせ人通りのある地下街ですから、地下街は地下街でブックファーストとリブロが東西に構えている形です。

難波では、高島屋が改装され、その中に田村書店が開店する(した?)そうです。最近のデパート内の書店の場合、郊外のショッピングモールも同様ですが、その百貨店なりモールなりが賑わっていないと書店もつらいですね。難波の高島屋はその点では客足に心配はないと思いますので、ジュンク堂や旭屋にどういう影響が出てくるのでしょうか?

天王寺は喜久屋の入っているビルの裏手がだだっ広い更地になっていましたが、ようやくショッピングモールの骨組みが見えてきました。とてつもない大きなモールが誕生しそうです。その中に書店が出るとか出ないとか、今のところ噂が一人歩きしている状態です。その向かい、ユーゴー書店の並びの近鉄百貨店も改装中ですが、ここは書店の入る噂を聞きませんが、百貨店の新装が完成すれば人の流れが大きく変わる可能性があります。

旭屋、喜久屋、ユーゴー書店、それに駅ビル内のくまざわ書店はどこもその人の流れに影響されるのではないでしょうか?

あと天王寺は奈良からのアクセスもよいのですが、奈良に喜久屋が大型店を出しましたので(橿原と郡山)、ジワジワと影響が出ている模様です。それと、近鉄奈良駅のそばに啓林堂が大型店をオープンしたので、たぶん京都や難波あたりも多少の影響を受けているのではないでしょうか?

奈良に大型店がそんなに林立して大丈夫か、という観測もありますが、自動車社会なので三重などからも集客しているようです。大都市圏周辺で、それなりに人口があれば、大型モールもそれなりに賑わっていますが、一年後、二年後を見てみないと、という気にはなります。

京都は、駅ビルの改装工事があって三省堂が一時的に閉店していますが、最近はもっぱら「京都で一番元気があるのは駅の三省堂だ」という声を聞きました。

四条周辺の書店には大きな変化はなかったですが、大垣書店の四条店は二階にありながらも、路面店並みに存在が目立ちます。それとブックファーストの京都店が減床したので(ほぼ半分)、品揃えではジュンクに差をつけられてしまいましたが、かえってコンパクトになってコンセプトもはっきりしたのではないか、という気がします。

大阪に対する奈良の大型店と同様、京都も滋賀に喜久屋、大垣書店が大型店を出店し、それなりに売り上げを伸ばしています。これまでは京都に買い物に出たついでに本も買っていた人が、地元でクルマで出かけたときに本を買っている可能性があります。本は重いのでクルマで出かけたときに買いたいと思うものです。そういう面で、滋賀の書店のオープンが、京都の書店全体に対してボディーブローのように影響をじわりじわりと広げているのかもしれません。

京都は駅周辺では南口が不透明です。南口の東寄りにアバンティがありますが、西側に大きなショッピングモールができることになっています。ただ、そのモール自体のオープンが二転三転しているようで、中に出店するはずの書店もいろいろなチェーンの名前が挙がっては消えている、そんな状況です。

たぶん次回の関西出張は夏前になると思いますが、そのころにはまた何か新たな動きはあるのでしょうか?

2010年3月 4日

青春の一冊

先のJ・D・サリンジャー氏の逝去に伴う<ライ麦狂想曲>ですが、外国人作家の死としてはかなり異例のことだと思いますが、多くの新聞がこの件を取り上げていました。

もちろん書店からの問い合わせにしろ売り上げにしろ、ものすごい反響というのが、嘘偽りのない状況描写です。

で、どうしてこれだけの反響になったかをあたしなりに考えてみますと、新聞や雑誌などの記事を書いた人たちの世代が、ちょうど学生時代に「ライ麦」を読んでいた世代だったからだと思うのです。だからこそ、あれだけ思い入れのある熱い記事が紙面を飾ったのだと思います。

で、確かに「ライ麦」は学生時代に読んでおくべき一冊である、と言われていた時代があったようなのです。「ようなのです」という書き方をあたしがしたのには理由がありまして、あたしの学生時代を思い出してみますと、親や教師から「ライ麦」を薦められた記憶がないからです。

確かに、あたしは小さい頃から本が好きで、人や親、先生から薦められなくても、本は自分で見つけて読んでましたし買ってましたから、もしかしたら先生が薦めていたとしても、最初から聞いてなかった、耳に入ってこなかったのかもしれません。それに、そもそも「夏の100冊」とか「夏休みの課題図書」を読んだという記憶もありません。いったい何を読んでいたのだろうか、という思いがします。

で、とりあえず、「ライ麦」を読んでおくべきと言われる高校時代にあたしが読んでいた本、つまりあたしの青春の一冊は何かと思い出してみますと、真っ先に挙がるのは「韓非子」です。中国古典です。それとマキャベリの『君主論』です。

あたしのウェブサイトをご覧いただければ、あたしがどれほど中国にのめり込んでいるかということがわかっていただけると思いますが、そのきっかけはこの『韓非子』です。そのあたりの事情はこちらを読んでいただければわかると思いますが、あたしが『韓非子』や『君主論』に惹かれたのは、小学校時代以来、いじめられっ子、嫌われっ子だったことが大きく影響していると思います。

ずーっとクラスで好かれていなくて、仲のよい友達もできなかったあたしは、やはり人生って何だろう、人って何のために生きているのだろうという悩みを抱えて、哲学に興味を持ち始めました。それと、もともと歴史小説が好きだったとこともあって、そこに出てくる「孫呉の兵法」などの言葉に漠然たる興味を覚え、それらが結びついて中国思想に傾倒したわけです。で、しっくりきたのが「論語」や「孟子」などの正統派儒学の思想ではなく、「韓非子」「荀子」といった性悪説に基づく思想でした。

初めて「韓非子」を読んだとき、なんて自分の気持ちを代弁してくれているんだ、と心の底から思ったものです。「他人を信じてはいけない」などの言説に勇気づけられ、高校時代もあたしは友達もできず、クラスから嫌われた存在で三年間を過ごしました。

あたしにもっとも影響を与えた本は、と問われたら、間違いなく、いつだって「韓非子」と答えるでしょう。

2010年2月27日

ジュンク堂公式サイトリニューアル!

タイトルどおりです。

今週(先週?)の大阪出張で、ジュンクの方から聞いてはいたのですが、今日、ようやくサイトを確認しました。

はい、ジュンク堂書店の公式サイトがリニューアルされたんです。これまでの在庫情報って、基本的には池袋本店の在庫だったのですが、これからは、どのお店に在庫があるのかがわかるようになりました。

これまでは、東京在住者以外は「池袋の在庫なんて、自分には関係ないよ!」という苦い思いをしていたと思われますが、そういう不満はこれで多少は解消されるのではないでしょうか? 少なくとも、近くにジュンク堂がある人には便利な機能ではないでしょうか?

それと、もう一つ。これは今だけの特集かもしれませんが、こんなコーナーが、現在開設されています。コーナータイトルまで「まるごと一冊晶文社特集」なんですね。コメントを寄せている仙台ロフト店の佐藤さん、知ってます。あたしが仙台担当だったとき、いろいろお世話になりました。

トップページに書影入りで紹介してもらえる本を、あたしの勤務先ももっとたくさん出さなければ!
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