いつの間にカバー画像が……

来月刊行の『アメリカ大陸のナチ文学』はボラーニョ・コレクションの最新刊。面白いこと間違いなし、書店の方からも「もうじきですね」と期待の言葉をたくさんいただいております。

で、自分の勤務先のことながら、いつの間にか、そのカバー画像が「新刊情報」のページで公開されていました。円城塔さんの解説なんですね。

この本、タイトルだけ見ると「へえー、アメリカにも対独協力的な作家がいたんだ!」と思ってしまうか知れませんが、そうではありません。すべて架空の話、全部ボラーニョが創作したものです。

って、もうそれを聞いただけで面白いだろうと確信できます。

だって、ボラーニョですから。

大阪都構想

大阪都構想について、大阪市民でもないあたしにはとやかくいう権利はないと思います。ただ、今回の住民投票のニュースを見ていて感じたことを少々。

まず報道について、街の人の声を拾うのはいいのですが、結局のところ、感情的に「賛成」「反対」といった声ばかりで、どれだけ大阪の人が大阪市を廃止することについて理解しているのかが伝わってきませんでした。まあ、実際問題、大阪市がなくなることのメリットやデメリットを、きちんとわかりやすく整理してくれているテレビは新聞がどれくらいあったのか……

そもそも大阪市がなくなった住民サービスが低下するなんて言われてましたが、東京市がなく、いきなり千代田区、港区、世田谷区などがある東京は住民サービスが低いのでしょうか? もっと東京都の比較があってもよかったのではないかと思います。

が、そんなことよりも今回の投票率です。66.83%だったそうです。昨今の選挙の投票率などに比べればはるかに高い数字ですが、それでも辛うじて3分の2を越えた程度です。逆に言えば3分の1の人が投票していないことになります。こういった住民投票は有権者のどれくらいの投票があれば成立するのか、難しい問題ですが、今回のように僅差の結果が出ると、あと10パーセントでも投票率が高かったら、そしてそのほとんどが反対票を投じていたら、結果は真逆になっていたのでしょうね。そう考えると、最低投票率をどのあたりに設定すべきかが重要なポイントになってくると思います。

なんでそんなことが気になるかと言えば、政府、というか安倍政権が進めようとしている憲法改正(改悪か?)の国民投票について疑問を感じるからです。

確か、国民投票では過半数の賛成で憲法を改正できるとなっていたと思います。この過半数が問題です。あたし自身の勉強不足もあるのですが、そもそも憲法改正の国民投票の場合、最低投票率の設定があるのでしょうか? まさか20パーセントや30パーセント程度の投票率で改正されてよいわけがないですよね? もしそんな投票率でOKだとしたら、その過半数となると、国民の1割ちょっとしか賛成していないことになります。

あたしは、投票率も荘ですが、「全有権者の過半数(あるいは3分の2)の賛成」に改めるべきだと思います。そうでないと、この国はますますアホな総理の思いのまま、おかしな方向に導かれそうに感じるのですが……

スクープ

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もっと業界の話を!

戦う!書店ガール」第5話、録画しておいたのを視聴しました。

ちなみに、最近のドラマは録画しておいて土日にまとめて視ることが多いです。その方がCMを飛ばして視られるので、無駄なくサッと視られる感じがしてよいです。たまにオンエア時に視ることがあると、CMが鬱陶しくて精神衛生上よくないですね(汗)。まあ、こういう視聴のされ方をするとスポンサーも悩ましいところなのだとは思いますが……

さて、第6話ですが、なんかどんどん書店の話からずれって行ってしまいましたね。チェーン初の女性店長誕生なんて、別に珍しい話ではないし、その裏にうごめく男性社員やお偉方の腹黒い企み。二言目には「女だから…」的な物言い。いくらなんでも時代を先取りではなく、後取りしている気がします。

そりゃ、あたしだって書店業界の内部までは知りません。が、あんな旧態依然とした、男尊女卑の業界だとは思えません。店長や主任クラスには女性が多いですから、それなりに組織の中心部にだって女性が多いのではないかと思っていましたが、あんな風に描かれると、ものすごーく後れた業界だという先入観を持たれてしまうのではないでしょうか?

いや、たとえ男尊女卑的に描くにしても、描き方が古典的すぎて、かえって滑稽。いまどき、あんな昭和のオヤジのような女性蔑視がまかり通っている職場があるとは思えないです。碧野さんの原作は、もっと本屋に対する愛情にあふれ、本屋ならではのエピソードが綴られていたと思いますが、このテレビドラマでは「たまたま本屋が舞台だった」というだけで、本屋であることの必然性がストーリーからもうかがえないんですよね。

あたしとして、このドラマがもっともっと盛り上がって、業界の活性化とか、そこまではいかなくても、本屋に足を運ぶ人が増え、本屋とか出版社に就職するのもいいな、と思ってくれる人が増えてくれることを期待していたのですが……

愚痴はやめましょう。後半の展開に期待です!

あと、書店の方はよくわかっていない部分がありますが、出版社について言えば、そりゃ小幡くんは亜紀のことが好きなわけですからいろいろ手を貸してあげるのは理解できますが、現実としてそんなに一つの書店にばかり営業に行ってはいられません。まあ、都内の大型店舗なら一週間に一回、ないしは二週間に一回は顔を出すとして、それ以外になると、あたしの場合、担当地区の書店は基本は月に一回か二回訪問できれば、という感じです。ああ、それではいけないのでしょうか?

そう言えば、碧野さんの小説では亜紀の姓は小幡でしたね。このドラマがヒットしてパート2とかが作られるのなら、この二人は結婚するのでしょうか? 小説では亜紀は既婚の設定だったはずでしたし。

今回は小幡と亜紀の打ち上げシーン、否、デートシーンがありましたね。出版社の人間と書店の人が一緒に食事をするというのは無くはないです。ただ、二人だけで、というのはあまり聞かず(もちろん男女二人という意味です。まあ、そんなこと、いちいち他人に報告はしないでしょうが……^^;)、特にランチはありえても、夕食はほとんどないと、仲良しの女子書店員からは聞きますね。だから、たいていは「書店員何人かと出版社の人間何人か」という飲み会、食事会になるようです。

こういう会席、人によっては頻繁にあるみたいですが、あたしの場合、ほとんどありません。誘われることがほとんどないのと、実はこの業界の人、意外とタバコを吸う人が多くて、こういう会席、参加したこともあるのですが、あたし以外の全員が喫煙者だったということもあって、だからできるだけお断わりしている、というのがその理由です。あとは、あたしの就寝時間が早い、という致命的な理由もそこに加わりますけど(笑)。

「楽しい」という言葉の意味

二子玉川の蔦屋家電に行ってきました。

「どんな感じだった?」と聞かれれば、出版社の営業的に答えるなら「意外と本が多かった」となります。「蔦屋家電」という名称から、家電や生活雑貨が中心で、書籍は申し訳程度に並んでいるのかな、と予想していたのですが、入ってみれば「ああ、本屋だ」と思えるほどの書籍の数です。

「じゃあ、どんな本屋なの?」と聞かれると、ちょっと答えにくいです。ですので、思いつくままに、たぶんまとまりもなく書いていくとこんな感じです。

まずはブックカフェのようなたたずまいがあります。ただし、1階と2階とで1000坪以上はありますので広々としていて、「本が読める喫茶店」というイメージのこじんまりとしたものとはまるで異なります。雰囲気としてシティ・ホテルのロビーやラウンジに書棚を設けて本を並べている感じでしょうか? いや、シティ・ホテルと言うより、観葉植物なども配置されているのでリゾートホテルと呼んだ方がよいかも知れません。そんな感じです。

家電とあるから電気屋なのか、という感じでもなく、もう少しオシャレな、雑貨とまで言ってしまうとちょっと違いますが、それでもオシャレな雑貨屋的な感じで、いわゆるビックカメラやヨドバシカメラ、ましてやヤマダ電機といった家電量販店的な雰囲気は欠片もありません。書籍と家電の融合による新しいライフスタイルの提案、といったところが狙いなのでしょう。

「では、本屋としてはどうなの?」と言われると、たぶん「昨日の書評に載っていた本」とか、「新聞の下の方(広告のこと)に載っていた本」を探しに来た、というお客には、きっと使いづらい本屋だと思います。たぶん目的の本を自力で見つけることは不可能ではないでしょうか?

ここは、そうでなく、特に決まった本を買いに来るのではなく、ふらっと立ち寄って、特にこれという目的もなく棚を眺め、ふと目についた本に手を伸ばす。お茶を買って飲みながら、椅子に座ってその本のページをめくる、気に入ったから買って帰る。そんな感じだと思います。もちろん本と家電との関連性もそれなりに持たせてあって、シームレスに誘導するようになっているわけです。

と、ここまで書いてきて、蔦屋は家電を標榜しているわけですが、そうではない書店、つまりお店の担当者が独自の好みで書籍を仕入れ、並べているような書店はこの数年、いや十数年でしょうが、非常に増えてきていると感じます。その嚆矢と言っていいのかわかりませんが、京都の恵文社などはかなり早い例ではないでしょうか? 京都ではマルイにあるFUTABA+もこの種の書店に数えられると思います。東京ではマルノウチリーディングスタイルORION PAPYRUSなどを挙げることができると思います。そして、つい先日オープンした新宿の小田急百貨店の中のSTORY STORYもそういった提案型の、書籍や雑貨混在の本屋です。

さてさて、この手の本屋さん、本当に流行っていますが、実際のところ評判とかはどうなのでしょう? 特に何か耳に入ってくるわけではありませんが、評判云々はおくとして、これまでのような本屋では先行き厳しいという現状認識があるのではないでしょうか? 本屋プラスアルファ、ということです。

これまでの本屋と言えば、新刊を仕入れオーソドックスな棚の配置で並べる、というスタイルで、本屋の規模こそ違え、だいたい目当ての本がどこにあるかは店内マップなどを見れば想像できるような書店です。しかし、ここに挙げたような本屋では、「人文」とか「文芸」とか「学参」とか、そういったこれまで本屋で慣れ親しんできた分類やジャンルを一度取り払って、その店独自のゾーニングをしているわけで、慣れないとまるで本を探せないことになります。

で、思うのです。

本が好きな人は「本屋に来ると楽しい」とよく言います。あたしもそう思います。でも、ここまで書いてきたように、これまでの本屋と最近流行りの本屋では本の並べ方(見せ方)がまるで違いますから、同じ「楽しい」という言葉で括ってしまうことはできないと思います。現に、そういう書店に行ってみたあたしが、たとえば新宿の紀伊国屋書店とか池袋のジュンク堂書店で味わう楽しさを、これらの書店で味わうことはできません。

だからといって、こういう本屋がつまらないのかと聞かれれば、確かにつまらないと感じる人はいると思います。でも、あたしは、こういった本屋についても楽しいと感じます、感じられます。逆に、カフェや雑貨が併設された本屋は楽しいけど、新宿の紀伊國屋は楽しくない、と感じる人もいるのではないでしょうか? 本屋のというか、本の楽しみ方も人それぞれなわけで、そういう楽しみ方に合った、そういうさまざまな楽しみ方を提案できる本屋が増えたのだと考えれば、なんら不思議はないので、今後ももっと予想を超えた本屋が生まれてくるのではないか、そんな風に思います。

本屋とカフェ、本屋と雑貨、そして本屋と家電。あと、どんな組み合わせが考えられるでしょうか? いや組み合わせるという発想からしてダメなのかも知れませんね。コンビニと酒屋と薬局が一体となっているように、もっともっと異業種が組み合わさるのでしょうか? 少なくとも、ネットショップではなく、実際にその場で体感できるからこそのメリットを活かしたものになるのでしょうが。

つまりは本屋の楽しみ方なのか、楽しいことの一つに本屋が参加するのか……

71年前の6月6日は……

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