100人の1冊と社員のお薦め

フェアを二つほどご紹介します。

まずは青山ブックセンター本店で行なわれている「100人がこの夏おすすめする一冊」フェアです。著名人100名が、それぞれに推薦する1冊をずらりと並べたフェアで、もちろん推薦コメント付きです。9月30日までですから、今がちょうど半分の折り返しくらいになるでしょうが。

このフェア、あたしの勤務先の本も何点か並んでいます。円城塔さんが『追悼のしおり』、窪美澄さんが『歩道橋の魔術師』、福島亮大さんが『挽歌集 建築があった時代へ』、鴻巣友希子さんが『スクープ』、柴田元幸さんが『地図になかった世界』です。

  

 

同店のウェブサイトにリンクを貼っておきますが、皆さんの推薦コメントは是非実際にお店に足を運んでご覧ください。

続きましてはブックファースト新宿店で始まった百周年フェアです。

えっ、何の百周年かって? はい、あたしの勤務先のです。一番左と真ん中は百年の歴史を彩った書籍たちと言いたいところですが、そこまで古いのはさすがに残っていないので、記念冊子に掲載されている、あたしの勤務先を代表する書籍たちになります。

そして一番右の棚は社員お薦めの書籍たちになります。コメントポップもついてますので、これも是非お店に行って見てください。あっ、社員というのは、あたしの勤務先の社員、つまり同僚たちのことです。ブックファーストの方々という意味ではありませんので念のため(汗)。

もちろん見に行くだけでなく、買っていただけるとなお嬉しいですが……

一番売れているスペイン語の学習書

スペイン語の入門<CD+テキスト>)』という本をご存じでしょうか? あたしの勤務先からでているスペイン語の入門書で、実はこれが既に「改訂版」でして、刊行は1989年になります。その前の、つまり改訂する前の版となりますと、いったいいつの刊行なのやら……

こんなに長く売っているのは、つまり売れているからで、いまだに他の出版社のスペイン語の参考書・学習書を合わせてもトップを維持していると思います。これを超えるものが出ないのでしょうか? いえいえ、そんなことはありません。ついに出ます。本書のさらなる改訂版、『新版 スペイン語の入門』です。もうじき刊行になりますので、スペイン語学習者諸君、しばし待て!(←と、いきなり文語調?)

で、この他にもう一つ、人気のスペイン語の学習書もご紹介します。『スペイン語のしくみ』です。こちらも刊行以来順調に版を重ねている人気商品です。

 

それにしても、このところのスペイン語人気はすごいですね。大学出の開講こそまだまだ少ないものの、書店での売り上げを見ていると、非常に活きがいいのがわかります。一時期はイタリア語が人気でしたが、同じラテンでもイタリアからスペインへ移ったのでしょうか?

トラ、トラ、トラ

まずは本を並べてみます。

新潮クレスト・ブックスの『タイガーズ・ワイフ』、2012年8月刊。

早川書房の『夜が来ると』、2015年6月刊。

そして再びクレスト・ブックスの『あなたを選んでくれるもの』、2015年8月刊。

どうでしょう? なんでこんなに虎ばかり……。それも、なんとなく似たテイストの虎が……

他にも、絵のタッチは異なりますが、早川書房の『雪山の白い虎』もトラが表紙です。

いや、単に新潮社と早川書房がトラ好きなだけ?

対訳本の新たな流れ?

語学書の棚でこんな本を見つけました。

やさしいロシア語で読む 罪と罰』です。ロシアの文豪ドストエフスキーの名著を親しみやすくした語学書という感じです。が、IBCパブリッシングと言えば、この前に『ロシア語で読む罪と罰』を出していたはずです。

 

この両者を比べてみますと、前者は完全にロシア語の文章だけです。かなりダイジェスト版になっていますが、ある意味「原書」と呼んでよいかも知れません。それに対して後者は対訳です。ちょっとした注もついていますから、いわゆる対訳形式の語学書です。

きちんと比べたわけではありませんが、後者がほぼ一年前に刊行され、前者がつい最近刊行になったばかりの本です。まず最初に対訳ものを出版し、その後、対訳を省略し本文(原文)だけのものを刊行したという形になりますが、「訳なんか要らない」という学習者の需要や要望がかなりあったのでしょうか?

しかし、このところ対訳の語学書はなかなかの盛況です。IBCパブリッシングの対訳本については以前にも書きましたが、ロシア語でもこうして刊行が続くとなると、ますます対訳本人気は高まりそうですね。

最近なんか目につくような……

書店店頭でこんな本を見かけました。

  

頭山満伝 ただ一人で千万人に抗した男』です。「頭山満って誰?」という人がほとんどかも知れません。いや、そもそも「頭山満」が人名だと認識していない方も多いのではないでしょうか? はい、歴とした人名です。近代の日本人です。

この本が出たのがこの8月ですから、まだまだ出来たてホヤホヤの新刊です。なんでこの時季なのでしょうか? 別に今ブームという感じはしませんが。

いや、実は密かなブームなのでしょうか? だって『玄洋社怪人伝 頭山満とその一派』が出たのが2013年ですから、わずか2年で二冊。歴史上の超有名人ならともかく、頭山満クラスが2年で2冊というのはちょっと注目が集まっているのではないかと思いたくもなります。ちなみに更に遡ること10年、『人ありて 頭山満と玄洋社』が刊行されたのが2003年になります。

ちなみに、同じような流れで語られることも多い内田良平や宮崎滔天などの関連書も気づいてみるとちょこちょこ刊行されています。こういったところが静かなブームになっているのでしょうか? ちなみに、あたしはどうしても近代中国史との関係でこういう人たちを見てしまいます。ですから、政界では近衛や犬養なども気になるところですし、山田良政や純三郎兄弟など、孫文の周囲の人には関心があります。でも、恩師の受け売りになってしまうのですが、やはりこの時代の人物で一番気になるのは中江丑吉橘樸といったところでしょうか?

2015年9月1日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー